3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

背番号24 永久欠番に

2012-04-30 06:13:16 | Weblog
西武ライオンズが、前身の西鉄ライオンズのエース、稲尾和久氏の現役時代の背番号24を永久欠番にし、7月上旬の試合で、チーム全員で背番号24を着用して試合に臨む計画というニュースが流れました。稲尾和久氏の生誕75周年にあわせた企画という事で、全員同じ背番号というのは、メジャーのジャッキーロビンソンデーと同じ企画ではありますが、日本初という事で、非常に面白い企画かと思います。それよりも、母体が変わったとは言え、稲尾和久氏の背番号を永久欠番にするという大英断を、文句なしに称賛したく思います。西鉄ライオンズ時代に永久欠番になってはいるのですが、球団の消滅と共に消え、物凄く残念に思っていたものでした。前身も含めて、ライオンズという球団にとって、稲尾和久程永久欠番に相応しい選手はいないかと思います。私なりの永久欠番の資格の定義としては、同じチームで長年活躍、しかも華々しく印象的な活躍,出来れば優勝経験あり、球団と背番号が即一致する選手等が挙げられます。稲尾和久の場合は、昭和30年代の3連覇への貢献や、鉄腕稲尾と称された事等、十分に条件に当てはまるかと思います。兎に角非常に嬉しくなるニュースではありました。しかし西武ライオンズに一つお願いがあります。それは調子に乗って、前身チームでの永久欠番を増やさないで欲しいという事です。理由としては、母体を変えてまで、永久欠番に制定する価値のある選手は他にはいないと思うからです。

ダーリルスペンサー(Daryl Spencer) (3)

2012-04-29 21:32:57 | Weblog
かっての阪急ブレーブスの主砲、野球博士と呼ばれたスペンサーは、本当に日本の野球殿堂入りを希望しているみたいです。昨年刊行された、(阪急ブレーブス黄金の歴史)で紹介された彼の手紙や、蛭間豊章氏の最近のブログでも記されている様に、彼は間違いなく十分に入る資格が有る様に思っているみたいです。記者投票により野球殿堂入りが決定する訳ですが、正直過去から現在まで、納得のいかない投票の結果は非常に多いものでした。彼は野村克也とタイトルを争った実績、下位球団の常連だった阪急ブレーブスをリーグ優勝に導いた事、更には投手の癖を盗む事を始めとした、考える野球を日本に伝えたりした功績の為、殿堂入りに十分な資格があると思っている様です。しかし、入団1、2年目の彼の成績は素晴らしいものですが、結果的にタイトルはなく、実働7年間、0.275、152本塁打の数字は、殿堂入りに値するものとは言えないかと思います。又彼の主張する、日本プロ野球の進化への貢献は確かにあったのでしょうが、これも残念ながら数字には表せないものであります。もし彼がその当時、圧倒的にマスコミの注目の多い人気球団の選手か、恵まれない選手生活の終わりを迎えていない限り、残念ながら無理な相談と言えるかと思います。

アルロディスチャップマンの球速

2012-04-28 10:41:20 | Weblog
メジャー最速左腕、チャップマンの現在の成績は11.1イニングを投げ、被安打4、四球2,奪三振20、失点、自責点なしの防御率0.00と抜群の成績を収めています。今年、現時点で最も改善された点は、昨年50イニングで41個も与えた四球、四球率が驚くなかれ7.38もあったのが、急激に減少した点です。昨年は球速は物凄いものがあったのですが、制球難から乱れていったケースが多く見られたものでした。今年は現時点までは昨年の悪癖は影を潜めているみたいです。しかし球速に関しては、pitchf/xの数値では、昨年のファストボールの平均98.1マイルから、今年は96.9マイルに落ちています。昨年数多く見られた100マイル超えも、今年はあまり見られていません。前回のヘルナンデス投手と異なり、彼の場合は、制球難の解消の為、敢えて球速を落とした投球をしている様に思えます。現時点では、確かに効果を上げてはいるのでしょうが、彼の常時100マイルを超すかの如くの快速球を楽しみにしている者には、少々物足りなさを感じてしまいます。投手が究極に目指すものは、当然勝ちの訳で、スピードガン競争をしているのではないので、仕方がないのですが、史上稀な球速の持ち主なだけに、欲を言えばあの球速のままで、制球が良くなればと思ったりしてしまいます。

フェリックスヘルナンデス(Felix Hernandez) の球速(2)

2012-04-27 13:41:43 | Weblog
昨日、ヘルナンデスは強打のタイガースを相手に、7回を1失点に抑え勝ち投手になっています。しかし最速は93マイル、投球の多くはチェンジアップという内容でした。未だ体の温まりにくい春先とは言え、ストレートの割合がかなり減り、チェンジアップを中心とした投球が、今年の特色かと思います。しかし球速の落ちてきた過去3年と今年を含めても、奪三振、防御率等の投球内容は悪化している訳では全くなく、逆に良くなっています。3年連続200以上の奪三振と、2点台の防御率2回、3点台が1回とほぼ文句のつけようがない内容と言えるかと思います。つまり球速が落ちても、十分に相手を牛耳る力があるというか、無理にスピードを追い求める必要のないレベルに達しているのでしょう。しかしデビュー直後、度々見せてくれた100マイル超えは、もう見られないかと思うと,何故か寂しい思いです。先発とリリーフ、球速の出し易さの差こそあれ、レベル的には大分劣るリリーフ投手が、ヘルナンデスより、速い表示が出ると、その思いはより強くなるものです。最近26歳になったばかりの彼には、円熟した投球よりも、豪快な投球を見せて欲しいと切に思ってしまいます。

フェリックスヘルナンデス(Felix Hernandez) の球速 (1)

2012-04-26 07:35:56 | Weblog
マリナーズのエースと言うよりも、今やメジャーを代表する投手と言っていいかと思います。今シーズン、現時点で1勝しかしていませんが、先日も完全試合を食らった様に、バックの援護力が極端に弱い為で、投球内容は素晴らしいものです。前回の登板でも、8回を無失点に押さえながらも、リリーフ投手が打たれた為、勝ち投手にはなっていません。しかし非常に気になる点があります。今年日本での開幕戦でも、気になったのですが、あまり速い球を投げていないという事です。開幕戦のTVではkm表示でしたが、最も速い球でも150kmに達していませんでした。未だ4試合の登板ですが、メジャーで一応速い球とされている95マイルには、一球たりとも達していません。又ファストボールの平均球速は91.8マイルと、昨シーズンの右投手の平均球速と同じであり、又全投手平均の91.5マイルとあまり差がないのが現状です。かって先発投手としては、リーグ屈指の96マイルを超す様な球速を誇っていたのですが、ここ2,3年は徐々に落ちつつあり、昨年は93.4マイルになっています。春先、天候が安定しない事もあろうかと思いますが、球速だけなら単純に平凡な投手になりつつあるヘルナンデス投手に、次回もう少し触れたく思います。

松井秀喜の背番号

2012-04-25 12:46:14 | Weblog
昨日、松井秀喜がタンパベイレイズとマイナー契約が結ばれそうというニュースが流れました。今年に入って、いくつかの球団との契約の噂が流れていましたが、どれも信憑性に乏しいものでした。しかし、今回は、ほぼ間違いなさそうな状況みたいです。彼の実力なら、メジャーに昇格する可能性は非常に高いと思います。そこで、何故か背番号が気になって来ました。かなりの割合で、今まで慣れ親しんだ背番号55を着ける事はないかと思います。理由としては、かっての実力者とは言え、マイナー契約という事もありますが、現在着けている選手、つまり相手が悪すぎると言えます。その選手はマットムーアという、メジャー2年目、昨シーズン1勝の左腕投手です。単純に数字から見れば、たいしたことない様に思えそうですが、ある程度メジャーに興味を持っている人であれば、十分に名前を知っている選手です。レイズがどれだけ、今年23歳になる、彼に期待、且つ評価しているかは、5年総額1400万ドルで契約を交わした事に表れているかと思います。昨年9月、ヤンキース戦やポストシーズンでの投球を観ましたが、正直その球威に物凄く驚かされました。常時155km前後のファストボールを投げ、又その伸びも物凄く凄いものです。今後故障等なければ、かなり長い期間エースクラスの働きは可能と思います。当然、チームの期待度は、マイナー契約の松井秀喜との差は歴然です。万が一あるとしたら、ムーア投手がその背番号にあまり愛着を持っていない事くらいしか考えられないものです。

バートロコロン(Bartolo Colon) (8)

2012-04-24 13:19:39 | Weblog
今年オークランドアスレチックスに移籍したバートロコロンは、現時点で3勝1敗、防御率2.63と非常に好調です。打力の弱いマリナーズ相手に3試合登板という利点を差し引いても、先日のエンジェルス戦でも、8回を無四球、無失点に抑える等、非常に安定した投球を続けています。少し投球内容に触れてみます。昨年春先に最速97マイルを記録し、度々95マイル以上を記録した球速は、現時点で見られず、最速94マイル、ストレート系の多くが90マイルから92マイルの範囲に収まっています。昨年より明らかに球速は落ち、かって試合終盤にでも100マイルを計時した速さは、最早見る事は、不可能なのが現実なのでしょう。しかし非常に面白い事に、彼のストレート系、つまりフォーシームとツーシームの投球に於ける割合は物凄く高い数値を示しています。昨年は82.9%で、他の投手より圧倒的に比率が高いのですが、今年、現時点では更に比率が増え、84.9%になっています。今年39歳になる彼は、メジャーでは平凡な球速になりつつありながらも、何故素晴らしい投球を続けられるのでしょうか?長年のキャリアによる円熟した投球術もあるのでしょうが、彼の投じるツーシームのムーブメントの素晴らしさにあろうかと思います。微妙な動きをする球と、大きく動く二つのツーシームを投げ分けている様に思えてなりません。今後の課題としては、昨年も見られた様な、後半調子を落とすことなく、シーズンフルに活躍出来るかどうかではないかと思います。 

100マイルの競演(2)

2012-04-23 11:11:12 | Weblog
二人の若い快速球投手、一人はレッズのアルロディスチャップマンです。今年もリリーフ登板らしく、8回、9回の2イニングを投げ、ストレート系の最速は100マイル、最も遅い球で96マイルを記録していました。もう一人は延長10回の1イニングに登板したヘンリーロドリゲスです。彼も又最速100マイル、最も遅い球で94マイルを記録しています。彼の場合、同僚で将来を物凄く期待されているスティーブンストラスバーグより、先発とリリーフと役目の違いこそあれ、現時点での球速では上回っています。リリーフ投手の場合、前回も触れましたが、短いイニングという事でスタミナ配分を考えず、思い切って速い球で勝負出来るのでしょう。かってメジャーに関して非常に造詣の深いアナリスト、アキ猪瀬氏は100マイルを計時する投球は、日本ではいくら払っても球場では観れないと話していましたが、正にその通りで、しかも二人の投手の投じる100マイルの競演を観る機会は、メジャーでも非常に稀な気がします。今回二人の快速球投手の投球を観ていて感じたのは、リリースの瞬間の腕の振りが物凄く速いという事です。斉藤佑樹投手の、球を置きに行くかの如くの、腕の振りとは全く正反対の様な気がしてなりません。

榎本喜八と張本勲(8)

2012-04-22 22:03:12 | Weblog
榎本喜八と張本勲、二人とも高卒、初年度からレギュラーとして活躍しました。今まで触れて来ました様に、二人とも素晴らしい打者でしたが、こと人気に関しては、実績と比較すると疑問を抱かざるを得ないものでした。勿論二人とも長く所属して来た球団が、当時非常に人気薄のパリーグの球団だったという事もあったかとは思いますが、やはり実績程にはなかったかと思います。二人とも、これぞ彼らのベストゲームというのが、即浮かんで来ません。強いて言えば張本勲の場合、山口高志投手から奪った史上初の通算3000本安打達成のシーンになるのでしょうが、現役晩年、積み重ねの記録が区切りに達したというイメージが強く、力が衰えた時期という事であり、ベストゲームという印象はありませんでした。一方榎本喜八の場合には、浮かんで来るゲームが全くありません。現在より遥かに報道のされ方の少ないパリーグでしたが、稲尾和久や杉浦忠と言えば、即日本シリーズのイメージが浮かんで来るのとは、対照的かと思ってしまいます。榎本喜八氏死去の際、一部のメディアはミスターオリオンズと呼ばれたと表現していましたが、私の知り得る限り、その呼ばれ方はなかった様に思えます。又張本勲にも、ミスターフライヤーズとかミスターファイターズとは呼ばれていなかった様に記憶しています。

アンドリューキャッシュナー(Andrew Cashner) (1)

2012-04-21 12:07:23 | Weblog
シカゴカブスからサンディエゴパドレスに移籍してきた、現在25歳の右腕投手です。今年初めて彼の投球を観ましたが、兎に角球の速さに驚かされました。現時点でストレートの最速は101マイル、最も遅くても95マイル、平均の球速は98.5マイルを計時しています。殆どのストレートの球速は98マイルから100マイルの範囲に収まっています。公称198cm、91kgとなっていますが、体重はもっとありそうな、物凄くがっしりとした体型をしています。しかもジョナサンブロクストンやボビージェンクスの様な太めの体つきではありません。ダニエルバードをもう少し頑健にして、大きくした感じと言っていいかと思います。投球フォームはオーソドックスで、長身を利して上から投げ下ろす感じであり、投球角度も非常にあります。ストレートは全てフォーシームの綺麗な回転ながらも、非常に重い球質を感じさせてくれ、ズドンと捕手のミットを圧倒するかの様に食い込んで来ます。豪速球投手という称号が、現時点では最も相応しい投手に思えます。フォームには無理無駄等大きな問題がなく、故障の可能性は低く思います。変化球の種類がスライダーとチェンジアップしかない事と、95、96マイルの球が、今シーズン僅か3球しかない様に、同じストレートでも球速の差がない点等、今後の課題はあろうかと思いますが、速く、重く迫力満点の彼の投球を観ているだけでわくわくするものです。