3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

成績の拮抗する2人の打者(2)

2013-12-30 13:28:37 | Weblog
2人の打者のキャリアハイの数字を書き出します。今回も谷沢健一選手が先です。打率0.369-0.335、本塁打数34-32、打点数99-89になります。2人共30本塁打以上は1回のみながらも20本塁打以上は何年か記録する等、打者のタイプとしては典型的と言っていい程の中距離打者かと思います。同じタイプの率も3割を残せ、本塁打、打点もある程度期待出来る打者なので、キャリアハイの数字もある程度似てくる傾向はあろうかと思いますが、打率の差は3分以上もあり意外な程に大きい様に感じます。逆に3割到達回数では谷沢健一選手6回に対し前田智徳選手は11回マークしています。谷沢健一選手の項でも書きましたが、入団7年目29歳になるシーズンに初めて3割をマークしたのに対し、高卒入団の前田智徳選手は3年目21歳になるシーズンにマークしています。打撃センスをもの凄く評価されて入団したものの打率3割マークには意外な程年数のかかった谷沢健一選手に対し、ドラフト4位氏名と決して高い評価での入団ではないものの、その天才的な打撃センスを早い時期に開花させた前田智徳選手と言えるかと思います。

成績の拮抗する2人の打者(1)

2013-12-29 14:16:59 | Weblog
谷沢健一選手に就いてブログを書いている時、ふと思いついた事がありました。それは谷沢健一選手の通算成績が、今年引退した素晴らしい打者にかなり近いのではないのだろうかと言う事でした。そこで二人の成績を書き出して見ます。先に書いた方が谷沢健一選手です。打数6818-7008、安打数2062-2119、打率0.30243-0.30236、本塁打数273-295、打点969-1112となっています。打率に関しては打数の多い通算成績で毛以下の差でしかありません。本塁打数は22本の差があるものの25.0打数に1本対23.8打数に1本と本塁打率も大きな差はなく、打点の差143に就いては7.0打数に1打点に対し6.3打数に1打点とやや差が付いている感じかと思います。同じ左打者、アキレス腱に悩まされた事も共通しています。ここまで書けば多くの方はお解りかと思いますが、その素晴らしい打者とは今年引退を表明した広島カープ一筋に大活躍をした前田智徳です。次回もう少し二人を比較して見たく思います。

谷沢健一(6)

2013-12-28 13:24:58 | Weblog
1978、1979年の2年間、谷沢健一選手はアキレス腱痛により、出場試合数は非常に限られたものでした。打撃での穴の少ない好打者、谷沢健一選手の打撃はその故障の為、もうかっての姿は残念ながら見られないものと思っていました。しかし翌1980年、谷沢健一選手は見事にカムバックします。カムバックと言う言い方よりも、よりパワーアップした姿で彼は戻って来ましたと言った方がいいかと思います。。打率0.369、本塁打数27本、打点数80とその時点でキャリアハイの数字を挙げます。特に打率に関しては、あの張本勲選手を最後に逆転した時の素晴らしい数字さえ上回っています。一流選手の打率として、最低でも三つの壁があるかと思っています。それは0.300、0.330、0.350台の壁かと思います。違う言い方をすれば10打数3安打、3打数1安打、20打数7安打の打者とも言えると思います。0.300台を打てても到底0.330台、或は0.350台は望むべくもない打者は数多く存在しています。特に0.350台を一度でも記録出来る選手は本当に限られており、まして複数回記録出来る選手は歴代でも極僅かしか存在しません。アキレス腱痛を克服してカムバックして来た谷沢健一選手ですが、正直彼が2回も打率0.350以上をマークするとは想像出来ないものでした。

160km、100マイルの壁(2)

2013-12-26 20:20:54 | Weblog
2013シーズン、メジャーリーグで100マイル以上をたとえ1球でも投げた経験のある投手は、両リーグ共10人で合計は20人になります。100マイル以上の投球回数は合計で805球になります。100マイル以上を投げている回数の1位チャップマン投手と2位のロンドン投手の合計で426球になりますので、半分以上は2人の投手が投げている事になります。162試合制のメジャーは年間2430ありますので、あくまでも単純計算になりますが、約3試合に1球しか100マイル以上は見られない計算になります。もっと言えばチャップマン投手とロンドンとロンドン投手の所属するチームの試合以外を計算すると、およそ5試合に1回以下しか見れない計算になります。メジャー30球団に対し20人の100マイル以上経験の投手、平均では3球団に2人つまり1球団に1人はいない事になります。先日紹介したマギー投手の様に95マイル以上を数多く投じた投手の内でも、ストラスバーグ投手やシャーザー投手等最速が100マイルに達していない投手は結構多く見られます。メジャーでも100マイルは矢張り大きな壁かと思ってしまいます。

160km、100マイルの壁(1)

2013-12-24 14:05:38 | Weblog
1990年代、千葉ロッテマリーンズの伊良部秀輝投手の球の速さが話題になった際、MAX160kmと記されたTシャツが販売されたり、その後伊良部秀輝投手がメジャーに移籍してからは、雑誌numberでは100マイルの咆哮なる記事も連載されたりしていました。この事は日本プロ野球では160km、メジャーでは100マイル(160.9km)が球の速さのかなり高いレベルでの基準とされている事を裏付けているかと思います。スピードガンでの数値では日本プロ野球、日本人投手に限れば由規投手の161kmとなっています。しかし由規投手の数値は高い数値が出易いと言われる神宮球場でのスピードガンのものであり、テレビのスピードガンでは確か152kmと表示されていたかと記憶しています。実際の数値は分かりませんが1球のみの計測という事もあり、疑問は残りますが計測上は日本人投手で唯一160kmを超えた投手という事になります。一方、メジャーではファームも含めて球が速く、100マイルを超す投手はかなりの人数がいると言われています。果たしてそれは本当なのか、もう少し触れて見たく思います。

ジェイクマギー(Jake McGee)

2013-12-21 13:55:32 | Weblog
現在タンパベイレイズで主にセットアッパーを勤める27歳の左腕投手です。公称191cm。104kgの胸板の凄く厚く、やや四角ばった感じのする体から投じるもの凄く速い球が最大の魅力の投手です。左腕リリーフの快速球投手として、アメリカンリーグでは即その名前が出て来る投手です。今シーズン、イチロー選手から三振を奪う画面を見ましたが、その時点で39歳、速い球を打ち損じるケースの多くなってきたイチロー選手にはとても太刀打ち出来ない様な速い球を投じていました。滑らかさには欠けると思われるスリークォーター気味の投球フォームながら、速さは勿論の事、伸び、切れも素晴らしく少々コントロールが悪くとも打てない程の威力を感じます。今シーズン、投球の9割以上がファストボール、残り僅かがスライダーという組み立てながら、相手打者はその速さについて行けない印象さえ感じてしまいます。ファストボールの平均球速は96.3マイル(154.9km)、95マイル以上は974回記録しているものの100マイル超えが1回もないという奇妙な数字を残している投手です。

球速と球種(アロルディスチャップマン) (4)

2013-12-20 12:58:27 | Weblog
pitch f/xとスピードガンの球種別数値に関してですが、チャップマン投手の場合、pitch f/xのファストボールの数値がスピードガンの数値より0.1マイルとは言え高い理由としては、pitch f/xは純粋にファストボールのみを集計している為、ファストボールとチェンジアップが一緒になっている思われるスピードガンよりその数値が高い事にも納得いくかと思います。集計方法がどこまでの小数点単位でしているのかどうか分かりませんが、ファストボールとチェンジアップの比率を考えるとpitch f/xとスピードガン、両者の数値は驚く程一致しているかと思います。スライダーに関しても僅か0.1マイルの誤差しかない事もそれを裏付けていると言っていいかと思ってしまいます。因みに2012年の両者の数値はスライダーで0.1マイルの誤差、ファストボールで0.3マイルの誤差がありますが、pitch f/xでチェンジアップと認識された比率が多い為かと思います。結論としては、取り敢えずチャップマン投手のケースに限られるかも知れませんが、表示される数値に誤差は殆どなく、球種の認識の違いはあると言っていいかと思っています。

球速と球種(アロルディスチャップマン) (3)

2013-12-19 20:28:55 | Weblog
チャップマン投手のpitch f/xの球種毎の割合は、ファストボールが82.4%、スライダーが14.7%、チェンジアップが2.7%となっています。この割合をスピードガンの割合と比較すると、極僅かな誤差はあるもののスピードガンではチェンジアップもファストボールとされていると理解していいかと思います。つまりチャップマン投手のチェンジアップがあまりにも速すぎる為ファストボールと認識された様に思います。又pitch f/xではフォーシームとツーシームのファストボールをそれぞれ区分していますが、スピードガンでは一緒の球種表示になりますが、チャップマン投手の場合はフォーシームしか投げていませんので、その球種のみの比較と思っていいかと思います。かって日本プロ野球では屈指の速球投手、現在メジャーの投手の内では平均以下の球速の投手、松坂大輔投手の球種毎の最速数値、フォーシーム92.3マイル、ツーシーム91.7マイル、チェンジアップ85.9マイル、スライダー86.0マイルの数値の全てがチャップマン投手の球種毎の平均以下の数値になります。恐るべし球速の持ち主チャップマン投手と言えるかと思います。

阪急ブレーブスNO.1投手(3)

2013-12-18 13:36:09 | Weblog
1試合の奪三振記録を作った1962年、足立光宏投手は8勝を挙げ、ローテーションの一角に近い存在となり、翌年こそ6勝に終わりましたが200イニング以上を投げ、その翌年1964年から4年連続二桁勝利を挙げ、阪急ブレーブスの中心投手になっていきます。足立光宏投手は奪三振の記録を作る前に2、3回見た事がありますが、正直奪三振の記録を作る投手とは全く思えませんでした。後に刊行された山田久志投手の著書を見ると、足立光宏投手の球は速く凄かった様に書かれていますが、その当時と後の姿も含め、足立光宏投手の球を速いと感じた事はありませんでした。しかし純粋とも言うべきアンダースローから繰り出される球は、制球もよく、伸び、切れ共にあったと思います。足立光宏投手の真価としては、多く語られる様に矢張り対読売ジャイアンツとの日本シリーズにあると思います。既に球威の衰えていた米田哲也、梶本隆夫の両投手は読売ジャイアンツ相手に芳しい成績を挙げられず、唯一足立光宏投手の踏ん張りが目立ったのがV9時代の読売ジャイアンツとの日本シリーズと言っていいかと思います。

球速と球種(アロルディスチャップマン) (2)

2013-12-17 20:55:48 | Weblog
前回の数字からチャップマン投手の投球を平均で言えば、5球投げれば球種を問わずおよそ4球が95マイル以上を示し、1イニングで14球、95マイル以上でありその内の2、3球は100マイル以上を計測している事になります。チャップマン投手の日毎の好不調はあるでしょうが、クローザーとして主に1イニングの登板の彼の腕から投じられる95マイル以上計時の球は勿論の事、100マイル以上の数値を見る事も十分可能かと思います。違う言い方をすれば、僅か5.6%しかないチャップマン投手のファストボールの95マイルを切る球速表示を見る事の方が遥かに希少価値があると言えるのでしょう。次にpitch f/xでの数値を書き出してみます。こちらは最速と最遅の数字も含んで書き出します。ファストボールは平均98.4マイル、最速104.0マイル、最遅は94.4マイル、スライダーは平均87.0マイル、最速93,0マイル、最遅は81.1マイル、チェンジアップは最速94.3マイル、平均93.7マイル、最遅は91.3マイルとなっています。スピードガンにはないチェンジアップという球種が出て来ています。