3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

ジョエルズマヤ(Joel Zumaya)(10)

2012-02-29 14:00:47 | Weblog
先日最も知りたくないと言うか、最も恐れていたニュースが入って来ました。それはジョエルズマヤ投手が、右ひじの靭帯損傷の影響で今季絶望であり、数日以内にトミージョン手術を受けるかどうかを決定すると言う事です。どちらにしても最低1年間は、彼の投球を観る事は出来ないという事になる訳です。正直に、ズマヤ、又してもかという心境です。このブログでも何回もしつこく、彼の桁外れの球の速さを紹介しましたが、本当に観ていて、わくわくすると言うか興奮すら覚える快速球を、度々彼は見せてくれました。昨年の12月、彼が90マイル台半ばの速球を投じていると言うニュースで、一昨年の途中から観る事の出来なかった彼の勇姿が、再び観れるものと楽しみにしていたのですが、残念と言うかショックでなりません。彼は昨オフ、ミネソタツインズに移籍しています。基本年俸こそ低いものの、インセンティブにはかなりの金額が付いています。それだけにツインズ側は、彼の故障を恐れてはいるものの、潜在能力の高さを非常に評価していたとは思います。それにしても、何故こんなに故障が多いのか、又触れて見たく思っています。

ほぼ全盛期に引退した投手(池永正明) (6)

2012-02-28 14:47:33 | Weblog
昭和44年の池永正明投手の投球に就いて、同チームの後輩、東尾修は自著≪ケンカ投法≫で、故障があり、池永正明の力からして不調の年と述べています。前回触れました通り、確かに球威は落ちているのですが、あの制球力、投球術を誇る池永正明とは思い難い投球が、何回か見られたものです。当然肩か肘の痛みから、狙い通りのコースをつく事が出来ない事もあるでしょうし、又球威が落ちた事から、よりコースを狙わなければならず、その為か、カウントを悪くし、ストライクを取りに行った所を打たれたケースもあるのでしょうが、どうしても、あれ程の素晴らしい投手が、何故と言う疑念は晴れないものでした。その年の10月、読売と報知両新聞のスクープにより端を発した黒い霧事件ですが、当初は永易将之のみの八百長行為で終わらそうとしていた感もありましたが、その記事が出た時点で永易将之のみで終わる訳ないというのは、少し野球を知る人ならば、誰でもすぐ気が付いたでしょう。永易将之は、別に八百長を依頼せずとも負ける可能性の高い典型的な二流投手です。野球賭博には点数より細かいハンディがある様ですが、到底その程度の投手だけに依頼するとは思えないものでした。

マイクキャメロン(Mike Cameron)の引退(2)

2012-02-27 11:33:54 | Weblog
マイクキャメロンの守備での欠点としたら、肩がもう一つ強くない事でしょう。彼はかなりのなで肩である為に、そう見え易いかも知れませんが、矢張り強肩とは言い難いかと思います。この肩の強さは、同じタイプのゴールドグラブ9回受賞のトーリィハンターより見劣りしますが、守備範囲に関しては遜色ない様に思います。次に走塁ですが、これも投手のモーションを盗んでとか言うよりも、脚の速さを存分に活かして、盗塁をしている様に思えてなりません。実際どうなのかは正直解らないのですが、脚力抜群の彼の走塁を見ていると、何故かそんな感覚になってしまうものです。しかし悲しいかな、この潜在能力は打撃に関しては備わっていなかった様です。抜群のバネを活かし、当れば物凄く速い打球を遠くに飛ばすのですが、確率は非常に低いものでした。打撃のパターンに乏しく、極端に言えば、球種やコースに合わせた打撃は出来なかったと思います。又変化球にも脆く、毎年多くの三振を喫するのも止むを得ないかと思います。規定打席到達での最高打率が0.267、通算打率も0.249と決して高くないのも頷けるものです。それにしても、彼の超人的な守備を観る事が今後出来なくなると思うと、本当に寂しいものです。

ほぼ全盛期に引退した投手(池永正明) (5)

2012-02-26 13:35:15 | Weblog
永久追放される前年、昭和44年の池永正明投手の投球に触れたく思います。この年、何回か彼の投球を観ましたが、その殆どが調子がいいとは言えないものでした。晩年に近い頃の金田正一投手が、肘の調子が芳しくないのでしょうか、度々腕を振る仕草を見せていましたが、その年の池永正明にも、肩か肘の調子を気にしているかの如く、右腕を振る仕草が度々見られたものです。流石に素晴らしい投球術を持つ彼の事ですから、シーズンの成績を18勝11敗、防御率2.57と前年の数字よりかなり劣るものの、充分にそれなりの数字には収めてはいます。しかし263.1イニングで105奪三振、奪三振率3.59と、かなり三振の奪えない投手に変貌していました。以前から、必ずしも奪三振の多い投手ではなかったのですが、入団5年目を迎え、更に投球術に磨きがかかり、今迄の登板過多もあり、敢えて三振を奪いに行く必要がなくなったと言う考え方もあろうかと思いますが、その年の彼には、以前と比較して明らかに球の威力が落ちており、奪三振率下落の主な要因は、そこにあった様に思えました。

ヤンキースのDH(2)

2012-02-25 16:15:11 | Weblog
左腕投手相手の時、先発出場が少なくなって来た当時の松井秀喜は、本当に不振で左右関係なしに打てるという雰囲気にはありませんでした。従って先発を外される事には疑問はありませんでしたが、それをもってして左腕投手に弱い事には繋がらないかと思います。前回も触れましたが、日本も含めて、ツープラトンシステムを採る事により、監督は勝つ為に最大限の努力をしていると言うスケープゴートに思えてなりません。つまりその選手を代えずに打てなかった時より、ファンやマスコミからの攻撃を避けている様に思えてしまいます。好打者と呼ばれる選手の多くは、左右の投手関係なしに、いい成績を挙げているものです。現在の松井秀喜は、その好打者には該当しないかも知れませんが、対右、対左を意識しすぎる采配には、常に疑問を持ってしまうものです。しかし、左腕投手に弱いと勝手に判断され、度々スタメンを外されていた松井秀喜ですが、実際は対左腕投手の打率が高く、逆に対右腕投手の打率が低い事が、もしイバネス獲得にヤンキースが決定した一つの要因としたら、世の中こんなに不条理な事はないかと思ってしまうものです。

ヤンキースのDH(1)

2012-02-24 15:24:33 | Weblog
未だに松井秀喜の去就が決まっていません。先日DHとして獲得候補に挙げていたヤンキースは、大方の予想通りラウルイバネスを、1年110万ドル、出来高400万ドルの条件で契約しました。前年1150万ドルの数字から大幅ダウンの契約、高齢になり、力が落ちた選手に対してのメジャーの厳しさを感じてしまいます。この数字、ホワイトソックスと契約した福留孝介の条件に似通っている点にも、改めてメジャーの厳しさを痛感するものです。ラウルイバネスに決定した理由として、ヤンキースは右腕投手に強い点を挙げています。しかし彼の対右腕投手の打率は402打数103安打の0.256です。確かに133打数28安打の0.211の対左腕投手との打率と比較すれば、かなり高いのですが、数字自体決して優れているものではありません。一方松井秀喜の成績は、対右腕投手363打数88安打の0.242、対左腕投手154打数42安打の0.273です。昨シーズンボブメルビンコーチが、監督代行になる迄、相手投手が左腕の時は結構スタメンから外されていたのですが、松井秀喜は決して左腕投手に弱い打者ではないと思います。その時点でも本塁打は左腕投手相手が多く、ボブゲレン監督のツープラトンシステムを採用していれば、あまり非難を受けないだろうと言う、安易な采配に依るものだと思っていました。

マイクキャメロン(Mike Cameron)の引退(1)

2012-02-23 13:50:49 | Weblog
FAでワシントンナショナルズに移籍したマイクキャメロン選手の引退が発表されました。イチローがシアトルマリナーズに入団した2001年から、キャメロンがニューヨークメッツに移籍する迄の3年間、TVで彼のプレイは多く観ましたが、本当に魅力的な選手でした。これ以上ないかと思うほどの抜群の身体能力を活かした、彼のセンターでの守備を観るのは滅茶苦茶に楽しいものでした。全身バネで出来ているかの如くの体で、物凄く広い守備範囲と、華麗なジャンピングキャッチ等、最高の守備を見せてくれました。ライト、イチローと組む、当時の右中間は両者のあまりにも広過ぎる守備範囲の為、衝突の危険性すら感じてしまう程でした。現在マリナーズでセンターを守るフランクリングティエレスの守備能力にも、非凡さを物凄く感じ、しっかり様々なケースを考えて守っている様に思われるのに対し、キャメロンは本能の趣くままに守っていたかの如くの印象すらありました。彼は3回ゴールドグラブを獲得していますが、正直少な過ぎる気がします。彼の受賞回数を考えると、守備のみの賞とは言え、日本と同じくメジャーでも、打撃成績を考慮しての投票の様な気がしてなりません。

A.J.バーネット(A.J.Burnett)の放出(4)

2012-02-22 11:56:38 | Weblog
バーネット投手のヤンキースでの成績が芳しくない最大の理由としては、球速の衰えがあると思います。かって素晴らしい球速を誇っていた頃は、彼の登板時には必ず録画をしていたのですが、ここ2シーズン程は、録画はしておりません。つまり録画したくなる様な、魅力あふれる投球は観られなくなって来ていました。数字的にもそれは裏付けられています。以前はストレート系の平均球速が95マイル前後を記録した年が多く、正しくメジャー屈指の速球投手だったのが、徐々に球速が落ち、昨年は93マイルを割り、92.7マイルと言う数字になっています。昨シーズンの最速が96マイルと、かっての平均球速とほぼ変わらない数字となっています。それに伴い、打者の手元で物凄く変化した、ナックルカーブやチェンジアップ等の変化球の切れ味も鈍くなって来ていました。彼は球速の衰えを、制球や新たな変化球でカバー出来る様なタイプではなく、球速の衰えイコール成績の低下に繋がっているのが現状かと思います。日本の投手で言えば、現役晩年の頃の西武ライオンズの渡辺久信投手のイメージが最も近いかと思います。従って今年彼が大活躍する事は考えにくく、彼に払わないで済む様になった金額をDH等の補強に充てられるのなら、彼の放出は決して失敗ではないかと予想します。しかし球速が落ちたとは言え、まだまだ速い球を持っている彼の事ですから、是非この予想を覆すべく頑張って欲しく思います。

オークランドアスレチックスの補強(2)

2012-02-21 14:21:40 | Weblog
先日アスレチックスはキューバで素晴らしい打撃成績を挙げ亡命した、ヨニエスセスペデス選手と、このチームとしては驚くなかれ4年総額3600万ドルで契約しました。主力選手を放出し、正しく緊縮財政の下進むと思っていたのですが、正直このチームの補強方針が解らなくなりました。物凄い選手になる可能性はあるかも知れませんが、リスクも非常に大きい契約になろうかと思います。この選手も含め若手選手の将来を期待しながら、数年先を睨むのなら、中途半端にバートロコロンやマニーラミレスの様な実績は充分ながらも、現時点での力には疑問の多いベテランを獲得したり、獲得を試みる必要がない様な気がしてなりません。もしマニーラミレスが入団し、かっての彼ほどでないとしても、その天才的打撃センスから、ある程度の数字を挙げたにしても、50試合の出場停止処分もあり、どう考えてもこのチームが西地区で、優勝争いに絡むとは思えないものです。多分あのマリナーズより弱い戦力かと思います。従って目先だけ、一時しのぎのごまかしの補強は止め、数シーズン先のみを睨んだ補強をして欲しく思います。

A.J.バーネット(A.J.Burnett)の放出(3)

2012-02-20 11:25:26 | Weblog
2008年のシーズンオフ、バーネット投手はFAで5年総額8250万ドルという大型契約でヤンキースへの入団が決定しました。当時彼への心配な面としては、もう一つ安定しない投球内容もありましたが、故障が多くシーズンフルに働けるかどうかが、最も大きいものでした。しかしその後の彼は、途中DL入りする事もなく、ほぼ堅実に先発登板を果たして来ました。その反面、投球内容はより安定感を欠いて来る様になって来ました。以前から制球がいい投手ではなかったのですが、四球でランナーをためては、痛打を浴びるシーンを数多く見せられる様になりました。強打を誇るヤンキース打線をバックにしながらも、不安定な投球から3年間の通算が、34勝35敗と負け越しに終わっているのも頷けるものです。同時期にFAで入団したエース、サバシア投手とはもう比較できないレベルと言っていいかと思います。はっきり言えば、重要な試合を任せられる、つまり頼れる投手とは程遠いのが現状の彼への評価だと思います。