3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

菊池雄星の将来

2010-12-31 08:12:00 | Weblog
12月28日付けのスポーツニッポンに、少し気になる記事が掲載されていました。それは有本義明氏の昨日、今日、明日という記事です。有本義明氏は現在79歳で、数多くの選手を見て来た人物であり、氏の選手の見方は非常に公平であり、今まで多くの事を学ばせてもらったものです。その記事の題名は<打者 菊池雄星も選択肢の一つ>で、内容は今年肩痛に苦しんだ彼は、その恵まれた打者としての素質を活かし、肩痛が治らなかった場合の選択肢の一つとして、打撃練習を始めるべきであるという内容です。通常有本義明氏の様な超ベテランの評論家が、この様な記事を書く事は、私の知っている限り殆どなかったと思います。そこで思ったのは、菊池雄星の肩はもう回復出来ない程の状態にあるのではないかと言う危惧でした。つまり氏は、甲子園で大活躍した彼の肩は、既に回復出来る状態になく、早めの打者転向を勧めているのではないかと言う事です。それを前提として、今年の彼の、甲子園時代とは全く異なった、極端に腕の引きの少なかった投球フォームを思い起してみると、その危惧は全くないとは言い切れなくなってしまいます。投手菊池雄星として稀なる資質を有しているだけに、この記事があまり深い意味で書かれてなかった事を祈りながら、今後の彼を見て行きたく思います。

北別府学(1)

2010-12-30 21:19:22 | Weblog
1976年から1994年まで、広島カープ一筋に大活躍した右腕投手です。精密機械と称された程、本当にコントロールが素晴らしく、正確無比にコースを突いてくる投手でした。彼の投球フォームを見ると、このフォームであれば、絶対に制球が悪い訳があり得ないという事を確信すると同時に、逆に物凄く速い球を投じる事もないだろうと思わせる程、荒々しさや躍動感には欠けるものの、他に類がない程整った、本当に制球をつけるには理想的な投球フォームでした。制球の良い投手に多く見られる様に、決して大きくはないバックスイングからの、オーバースローより、非常に切れのある球を投じていました。変化球もカーブ、シュート、スライダー等ありましたが、一番キレが鋭かったのはスライダーだったかと思います。それ程騒がれて入団した訳でない彼の事を、私が初めて凄く意識したのは、未だスピードガンが一般的に普及していない頃、当然昭和54年より確実に前の時期に、週刊ベースボールの記事で、練習時の彼の球速のスピードガン表示が、記憶違いでなければ128kmと掲載されていた事でした。それ以前にも彼の投球を何回か見ていましたが、格別速いとも遅いとも感じていなかったので、練習でのプロの投手の平均はこれ位の球速なのかと変に納得した事を記憶しています。


大門和彦

2010-12-29 14:55:59 | Weblog
1983年ドラフト4位での入団ですが、実働期間は1986年から1994年までの内、1993年を除いた8年間になります。最後の1年以外は大洋ホエールズに在籍した右腕投手です。公称183cm,83kgですが、その体重よりスリムに見えた体型と、ほぼオーバースローに近い投法と、武器がフォークボールという事もあり、同チームのエース遠藤二世と呼ばれていたと記憶しています。しかし悲しいかな、多くの二世と呼ばれる選手がそうである様に、実力そのものにかなりの差がありました。投球フォームは確かに、脚の上げ方、腰の捻り、腕の出て来る位置等、非常に似通っていたとも思いますが、例えば脚の抱え込み方の不足、腰の捻りももう一つ浅く、多分遠藤一彦より基礎体力も不足している事もあってか、球速、球の伸び、キレ、凄味等全てに於いて比較のレベルではありませんでした。又彼の入団時、遠藤一彦の全盛期と重なっている点も不幸だったかと思います。球速は中の上位でしょうが、角度のある投法もあり,1989年から1991年頃は、ローテーションの一角を担っていたと思います。



通算成績   233試合    36勝52敗    防御率 3.86 558奪三振

ケングリフィージュニア(Ken Griffey Jr.) (2)

2010-12-28 16:44:59 | Weblog
前回羽生田忠克の受賞をstrong armと記しましたが、ひょっとしたらbest armだったかも知れないです。昔の事で、多少記憶が曖昧かも知れません。ケングリフィージュニアの打撃ですが、リアルタイムで見れたのは2001年以降、数多く見れたのは去年と今年の途中まで、マリナーズ在籍時になります。つまり稀代の大打者の末期、晩年しか主に見ていません。しかし時折独特のアッパースイングから放たれる、本塁打の際のアーチの物凄く綺麗と言うか華麗というか、その素晴らしさは、本当に他を圧倒するものかと思います。全盛期からもそうだったのらしいのですが、決して飛距離は凄くないのですが、一見して本塁打と分る程の打球を放っていました。このアーチの素晴らしさは、かって天性のホームランアーティストと呼ばれた田淵幸一をも彷彿させてくれるものでした。出来れば、3年連続本塁打王に輝いた頃の打撃をリアルタイムで十分見たかったものです。



通算成績    2671試合   2781安打    0.284    630本塁打    1865打点


ケングリフィージュニア(Ken Griffey Jr.) (1)

2010-12-27 13:22:19 | Weblog
1989年から今年の6月まで、シアトルマリナーズ、シンシナティレッズ、シカゴホワイトソックス、再びシアトルマリナーズで主に外野手、DHとして大活躍した選手です。但し本当に残念な事に、彼が最も輝いていた時期、1990年代の姿ですが、その後のフィルムや写真では見ていますが、リアルタイムでは見ておりません。その当時の彼の打撃成績を見る限り、歴代屈指の素晴らしい選手という事は間違いないでしょう。私が彼の名前を初めて知ったのは、多分ナンバーという雑誌で、羽生田忠克の記事を見た時だったと思います。私の記憶に誤りがなければ、西武ライオンズから米国のマイナーリーグに留学していた彼が、物凄い守備力と肩の持ち主ケングリフィー等の選手を押しのけて、そのリーグのstrong arm賞、つまり強肩NO.1に選出されたという記事でした。その当時既に、羽生田忠克の驚異的な強肩を見ていましたので、その肩に比較される様なケングリフィーの肩、更には守備力を、一度見てみたいとかなり興味を持っていました。しかし、野茂英雄移籍後、メジャー中継は飛躍的に増えましたが、彼の守備での勇姿を見る事はありませんでした。

西岡剛の来シーズン(3)

2010-12-25 21:55:23 | Weblog
西岡剛の打撃に触れたく思います。先ずはどう見てもパワー不足でしょう。今までメジャーに挑戦したどの野手よりも、彼のパワーは劣るものです。もっと言えば日本人選手の内でも、彼のパワーは決して優れてはいません。日本での本塁打の数だけでは判断出来ないのですが、田口壮を除き皆最低の数字でも25本塁打以上を記録しています。つまり日本ではかなりの長打力を発揮していた選手でも、メジャーでは打法を変えてというか狙いを変えて、決して長打を狙わない姿勢でいかなければ通用しないのが現実かと思います。当然すべての選手が、明らかに本塁打数は激減しています。最初から長打力がない、彼はどうするのでしょうか?物凄く気になります。又彼の打撃術、ミートする力ですが、その長打力の割に6.7打数に1回の割合の三振と、意外にも少し多いのも気になります。メジャーでも結構見られる低めに落ちる球、更には日本ではあまり見られない威力ある高めの速球への対応が課題になるのでしょう。非常に残念ながら彼がメジャーで物凄い活躍する事はどうしても考えられず、入団の経緯、チーム事情もありある程度の出場はあると思いますが、規定打席到達までの数字はかなり厳しいかと思います。




西岡剛の来シーズン(2)

2010-12-24 14:11:29 | Weblog
前回西岡剛の肩ではショートを守るのは無理と書きましたが、それを証明するには松井稼頭央のケースが挙げられます。彼の身体能力は物凄く、肩、脚の潜在能力は間違いなく日本のトップクラスであり、西岡剛とはかなりの差がありました。しかし彼の身体能力をもってしても、ニューヨークメッツ入団時、ショートを守っていましたが、素早い送球が出来ない、つまり手首の力を活かした送球が出来なかった為、早い時期にセカンドへコンバートされました。彼の場合、メジャーでも超トップクラスの身体能力を誇るホセレエスの存在も、勿論大きく影響したのでしょうが、メジャーでショートを守れる肩と言うよりも腕の力に欠けていたのでしょう。又西岡剛の細身の体型も気になります。セカンド塁上でのランナーの猛烈なスライディングを上手く、すり抜けられる体力、頑丈さ、技術がどれだけ備わっているかが問題でしょう。残念ながら、西岡剛がどちらのポジションを守るにせよ、メジャーで守備力に優れる選手にはなり得ないと言うのが現実なのでしょう。

西岡剛の来シーズン(1)

2010-12-23 15:18:27 | Weblog
来季、メジャー、ミネソタツインズでプレイする予定の西岡剛選手の成績を予想して見ます。残念ながら攻守とも活躍はかなり困難かと思います。先ずは守備ですが、ショート或いはセカンドを予定されていると思いますが、当初ショートを守ったにせよ、彼の肩ではいずれセカンドにコンバートされるかと思います。メジャーの内野手と日本の内野手との一番大きな違いは、肩の力の差に尽きると思います。日本では強肩と称していますが、メジャーではstrong armと称しており、直訳すれば強い腕になりますが、私の知り得る限りstrong shoulderという表現はないかと思います。因みに松井秀喜選手の肩に関しては,scouting notebookではexceptionally weak throwing armと評価されていました。つまりメジャーの概念としては、肩の力というよりも腕の力、手首の力で投げているという感じなのでしょう。外野手の場合、日本とメジャーの選手の肩の差はあまり感じないのですが、内野手の場合、小さなモーションでより素早く投げられなければ通用しない為、西岡剛の肩ではショートを守る事は、物凄く厳しいのが現実と思えてなりません。

新井貴浩(3)

2010-12-22 16:59:43 | Weblog
前回新井貴浩は、広島カープ時代に43本塁打を記録し本塁打王に輝いたと記しましたが、意外な事かどうか解りませんが、彼はその年以外に、30本塁打以上を記録した事はありません。40本塁打以上を経験した選手で、他の年に30本塁打以上の経験のない選手は、少しの不調や契約問題等で在籍年数が短かったまま日本を離れる外国人選手を除いては、私の見落としが無ければ、ラビットボールを使用し、打者の本塁打数が圧倒的に増えた昭和25年に、51本の本塁打数を記録した小鶴誠しかいないと思います。つまり40本塁打以上は決してまぐれでは記録出来ない数字であり、中途半端な長打力では達成出来ず、その一つの証明として、他の年にも30本塁打以上を記録しているかと思われます。しかし新井貴浩の場合は、他の年の最高は28本に留まっており、更に最近3年間は、前回記した様に20本塁打にも達していません。この数字を見る限り、彼がどの様なタイプの打者か判断が難しいかと思います。

新井貴浩(2)

2010-12-21 11:00:30 | Weblog
新井貴浩が阪神タイガースファンの内で、もう一つ人気のない理由としては、移籍後の彼は特色のない選手と言える事かと思います。守備、走塁に関しては、ファンも最初から多くを期待してはいなかったでしょうから、多分賞賛も落胆もないのでしょう。彼にファンが期待しているのは打撃面、もっと言えば広島カープ時代に43本塁打で本塁打王に輝いた長打力にあるかと思います。2008年は故障もありましたが、僅か8本塁打に終わり、2009年は全試合出場ながら15本塁打に終わっています。更に2010年は全試合出場で打率0.311,112打点と素晴らしい数字なのですが、本塁打は19本に留まっています。トータルとしてはあまりケチをつけられない数字なのでしょうが、彼にとって不幸な事に同チームのマートン、平野が三割五分に達する様な数字を残し、本塁打に関してもブラゼルが圧倒的な長打力を発揮する等、彼の数字が目立つ事はありませんでした。阪神タイガースの4番打者として本塁打数以外問題のない成績を残しながらも、その存在がファンに今一つ訴えなかったのでしょう。