3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

池田信夫投手(2)

2012-07-31 21:12:52 | Weblog
昭和43年、甲子園での池田信夫投手を見るまでの2,3年間に触れたく思います。昭和41年は高卒新人投手の当たり年でした。最も騒がれたのは、その所属チームのせいもあり堀内恒夫でした。当時の評論家大和球士は第二の沢村栄治と賞賛しながらも、球速はかなりの差がある等、評価をしながらも、昔の投手の方が優れているという論調は崩しませんでした。同じ年、後に歴代4位に入る317勝を挙げる鈴木啓示もデビューしていますが、球は非常に速いながらも、今一つ伸びには欠ける印象がありました。実働4年と少しで八百長行為により永久追放される森安敏明の投げる球は、速さだけなら前記の2人の球速をもかなり凌いでいました。私の知りうる投手の内でもベスト3に入る程の速さでした。翌昭和42年には、球速と技術を同時期に兼ね備えた殆ど唯一の投手と言っていいかと思える江夏豊が入団し、43年には彼のベストシーズンを迎える事になります。色々と他の投手の名前を挙げましたが、それらの投手の素晴らしい球をしっかり見ている時期、昭和43年に池田信夫が出現したという事を強調したく思います。彼ら4人と比較して、伸びがあり切れも優れている池田信夫の投じる球には、球質は軽いものの、彼らにも勝るとも劣らない程の勢い、所謂生きている球を実感したものです。野球を見始めた頃、父親からよく火の玉投手と言われ通算173勝を挙げた左腕荒巻淳投手の事を聞かされていました。残念ながら実際に見た記憶はないのですが、彼の投球写真を見ると、何故か池田信夫投手とイメージが重なったものでした。

池田信夫投手(1)

2012-07-30 22:42:26 | Weblog
約2年半前に池田信夫投手の事を、このブログに書きました。その後内容に関してコメントをいただいたり、このブログを紹介していただいたりしています。もうすぐ夏の高校野球が始まることもあり、40年以上も前ですが彼の甲子園での勇姿が再び思い浮かんで来る最近であります。このブログは約5年以上前に書き始めているのですが、今思い返すと池田信夫投手以外はメジャーの選手も含め、全てプロの選手です。つまり唯一のアマチュア選手が彼なのです。、これは私が滅多に高校、大学、社会人等の野球を見ないからでもありますが、数少ないとは言えアマチュア野球を見た範囲で興味をそそられる選手は殆どいなかったことに尽きるかと思います。多分それ程騒がれた投手ではなかったと記憶していますが、彼の左腕から投じられた球を見た瞬間、驚いた事を今でも覚えています。その1年前の高校野球、春か夏か忘れましたが、歴代屈指の豪速球投手、尾崎行雄に迫る速さを誇る投手として、後に高卒で西鉄ライオンズに入団する河原明投手が紹介されていました。しかし実際、その球速は全く比較にもならないものでした。当時も今もその傾向はありますが、何々二世とか第二の何々との表現は多く使われますが、それに見合う実力を備えている選手は物凄く少ない様に思えてなりません。従って高校野球に関しての知識が乏しい私には、多分さほど騒がれてはいなかったと思われる彼の投球の素晴らしさには、物凄く驚かされたものでした。

松井秀喜 戦力外通告(3)

2012-07-29 23:20:59 | Weblog
松井秀喜のメジャー再昇格はもうないと思いますので、彼のメジャー挑戦が結果的にどうだったかに触れたいと思います。過去メジャーに挑戦した多くの選手の内で、最も評価の分かれる選手が松井秀喜であろうかと思います。日本で10年、メジャーで10年、メジャーでは故障が目立ち始め必ずしもレギュラーではない時期もあるのですが、年間試合数が多いこともあり、日本時代と大きく変わらない打数になっており、数字的な比較はし易くなっているかと思います。数字を見る限り主要部門全てに於いて数字を落としています。しかしこれはイチローも含め全ての選手に共通している事であり、これをもってして失敗と言う事には繋がらないかと思います。メジャーと日本ではやはりレベルが違うと言うことになるのでしょう。日本とメジャー、数字で大きく違うのは本塁打数です。日本時代の最後の年50本塁打を放ち、通算でも332本塁打となり間違いなく長距離打者として認知され、29歳になる翌2003年からメジャーに活躍の場を移すのですが、現在までおよそ半分に近い175本塁打しか放てず、キャリアハイも試合数が多く当然年間の打数も増えたのにも関わらず2年目の31本塁打に終わっています。この数字をどう捉えるかにより彼の評価が変わって来る様に思えます。つまり日本人選手としてはダントツの31本と捉えるのか、僅か1回のみの31本と捉えるかにより評価は大きく違ってくると思えてなりません。

松井秀喜 戦力外通告(2)

2012-07-28 22:49:22 | Weblog
以前にこのブログで松井秀喜の今シーズンの成績を予測しました。実際とあまりにもかけ離れた数字であり、自分の打者を見る目のなさを恥じています。松井秀喜の今後はどうなるのでしょうか?優勝を狙える可能性のある球団は、7月末までに戦力補強を考えていますが、今シーズンの松井秀喜の成績を見れば獲得に名乗りを挙げる球団はほぼ間違いなくないと思います。レイズの3Aで再びやり直すという選択肢はありますが、実績が伴わないながらも、あれだけ起用されて結果の出なかった彼には、メジャー昇格の道はほとんどないと言っていいかと思います。従って残された道は引退か日本復帰のどちらかになろうかと思います。メジャーで最初から活躍出来ない選手や活躍出来なくなって来た選手の多くが平気でというか安易な気持ちで再び日本に戻って来ていますが、かっての輝きがほとんど見られない選手も非常に多いものです。メジャーでの彼の評価に関しては、意見の分かれる所であり私自身いつも厳しく書いてきましたが、少なくともメジャー挑戦が大失敗と言う事はないと思います。出来れば末節を汚す事なく、2002年初の50本塁打を放ち、三冠を狙う勢いだった頃のイメージを残したまま引退して欲しく思います。日本に戻って来てもかっての彼を彷彿させる様な活躍を期待するのは、もう無理と思うからです。

松井秀喜 戦力外通告(1)

2012-07-27 22:18:30 | Weblog
松井秀喜が戦力外通告をされました。今季の成績95打数14安打、0.147、2本塁打、7打点、22三振では寧ろ通告が遅すぎた位で、監督がよく我慢して起用してくれたと言えるかと思います。特に最近の試合では、1本のヒットで逆転や決勝のケースに打順が廻ってきたり、起用されましたが、残念ながら全く打てませんでした。例え1本でもヒットが出ていれば、DHのルークスコットのDL入りもありもう少し違った展開になっていたかも知れません。マイナーでの0.170の打率がメジャーでは0.147はある意味妥当な数字だったのでしょう。特に目立っていたのは7月に入ってからの驚く程多い三振の数です。打数が少ないとは言え、ヒットより遥かに多い三振という数字は物凄く長打力のある選手にのみ許される数字です。もっと言えばたった2本の本塁打数の選手の数字ではありません。先日ある程度年数というか打数を経た選手の通算打率が例え1厘でも上下するのには、かなりの打数が一般的には必要と書きましたが、通算打数が4000を有に超している松井選手の場合、今シーズンの成績を加味しただけで昨年までの通算打率0.2850から0.2821と約3厘、僅か95の打数ながら下げている事が今年の松井秀喜の現状を表しているかと思います。

イチローの今後(3)

2012-07-26 13:21:55 | Weblog
今回のイチローのヤンキースへの移籍で一番ショックだったのは、最初の試合彼の打順が8番だった事です。ヤンキースとの契約条項に守備位置の変更や、下位での打順、レギュラーではなく左投手登板の際はスタメンを外れる等の条件が入っている様なのですが、長年上位の打順を務めてきたイチローが、例え強打のチームヤンキースとは言え8番に入るという事実を見せられた事は、本当に衝撃的でありました。現実もそうでしたが、その試合、イチローの打席まで時間が異常に長く感じて仕方なかったものです。現在ライトを守っているニックスウイッシャーが故障から戻れば、イチローの守備位置は基本的にはレフトを予定されているという点も、非常にショックを受けるものでありました。スウイッシャーは長打力があり勝負強いいい選手なのですが、守備に関してはどう考えても肩、脚力、守備勘等イチローと比較になる選手ではありません。つまりチームとしては、来年戻って来るであろうブレットガードナーへの繋ぎとしての役割しかイチローに期待していない事が分かります。現時点でより肩の強さの要求されるライトにイチローを持って行くより、どうせ又来年ライトを守る予定のスウイッシャーをそのままにしておいた方が得策と考えた様に思います。イチローへの評価としたら、打撃も守備もさほど高くはないというよりも、サブ的な扱いに過ぎない選手という事になるのでしょう。

イチローの今後(2)

2012-07-25 09:36:46 | Weblog
昨日は多くの番組でイチローのヤンキースへの移籍を取り上げていました。その中でも野球の専門家或いはそうではない人も含め、殆どの人が常勝チームに入団する事によりモチベーションが上がり、活躍するのではないかという発言をしていました。その中にはテレビ的に持ち上げなければならぬ故の発言も多分あったでしょうが、多くの人は肝心な事を忘れていると思います。それは非常に残念な事ながらイチローの打撃に於ける力は確実に衰えを見せているという事です。これは新天地での張り切りや、モチベーションの高まりだけではどうしようも出来ないものです。かっては難しい球をファールにして好球を待っていたイチローの打撃ですが、最近は好球を一発で仕留める割合が減って来ている様に思えます。打ち損じが増えていると言えると思います。最近MLBjpのホームページを開くと2001年のオールスター戦でイチローがあの快速左腕ランディジョンソンから安打を放ったシーンの動画が観れますが、その時のスイングスピードと現在とを比べると、矢張り衰えを感じざるを得ません。勿論たった一つのシーンだけでは判断出来なく、他のシーンも観たりしましたが結論は一緒でした。

イチローの今後(1)

2012-07-24 21:05:37 | Weblog
今日マリナーズのイチロー選手のヤンキースへの移籍が発表されました。厳しい言い方をすれば、手術の為今シーズンの復帰のメドが立たないレフト、ブレットガードナーの穴埋め的な補強と思えてなりません。毎シーズン優勝を狙わなければならない立場にあると思われるヤンキースは、その為だけにイチローを獲得したと思います。多分来年復帰すると思われるガードナーは、来年30歳になりますが最大の売りは昨年49盗塁で盗塁王を獲得したその俊足にあります。守備範囲は広いものの、決してグラブさばきには優れず更に肩にも問題があるものの、タイプとしてはイチローと同じかと思います。肩、守備力ではイチローが勝るものの、将来を考えると分があると思える走力もあり若いガードナーを起用したい方針は強いものと思えます。かってイチローは自身のタイプを攻守走3拍子揃っていなければ意味がないと発言していましたが、現在の様な打撃力ではとても常勝チームの期待に添えるものとは思えません。イチローは現在の走力と守備力を維持しつつ、かっての打撃力を復活させるしか生き残る道はないかと思います。

強肩外野手(13)

2012-07-23 22:16:44 | Weblog
今日の試合でイチロー選手のサードへの直接送球が少しそれたというか見方によっては中途半端ととられたのでしょうか、それにより打者は本塁に戻り、イチローにはエラーが記録されました。又先日の試合では、ランナーがファースト戻ればサヨナラという場面で、打者が放った当たりは一塁線を破り、ライトのフェンスにぶつかり打球の行方を追いにくい当たりになりました。外野手は同じくイチローですが、彼の送球は中途半端であり、中継の内野手はカット出来ず、数回バウンドした後捕手のミットに届きました。結果的には僅かに間に合わず、走者の本塁突入を許したのですが、これにはエラーは記録されませんでした。かってレーザービームと称された強肩にも、僅かとは言え衰えが見え始めているのかも知れません。今回この事例で触れたいのは、強肩外野手程送球エラーの危険性があるという事です。もし物凄く肩が弱い選手の場合、昔は張本勲、現在では金本知憲選手が代表でしょうか、最初から中継野手に山なりの送球しか投げ得ません。それにより走者が次の塁に進んだとしても、エラーは記録されません。外野手のエラーは内野手と比較して数は少ないものですが、内野手以上に捕球ミスか送球ミスかしっかり分けて考えるべきかと思います。極端に肩の弱い外野手の送球にエラーの記録をつけるのは無理でしょうが、強肩外野手の送球エラーに関してその評価(?)は一考の価値があろうかと思います。

松永浩美(4)

2012-07-22 22:05:59 | Weblog
松永浩美の打撃に触れたく思います。スイッチヒッターの彼ですが、特に左打席の打撃スタイルは、阪急ブレーブスのチームの先輩であり、天性の打撃センスの持ち主であった加藤英司に物凄く似ていました。松永浩美本人も手本にしていたと話していましたが、膝を深く曲げての構え、思い切りの良さ、速いスイングスピード等、本当に共通点は多いものでした。私の知り得る限り、これだけ似た打撃フォーム且つかなり近い打撃成績を残した選手は他にはいないかと思います。かって王貞治に似た一本足打法の選手や、比較的最近ではイチローに似た振り子打法の選手等結構いましたが、当たり前というか当然というか、その残した実績は全く違うものでした。松永浩美の場合は加藤英司と比較して、打撃術や長打力では劣るものの、加藤英司より優れている走塁技術や守備位置こそ違えど、遥かに優れる守備力を持っていました。選手としての総合評価では、松永浩美の方が優れているかと思います。しかし張本勲や新井宏昌と稀代の安打製造機と競った上首位打者のタイトルを2度した加藤英司と異なり、僅かの差ではありますが、高沢秀昭、平井光親等の言葉は悪いが格下の打者との争いに敗れ、2度惜しい所でタイトルを逃した松永浩美とでは、本当はもっと打撃面での差はあったのかなとも思ってしまいます。