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日米を問わず名選手を紹介。

ほぼ全盛期に引退した投手(池永正明) (4)

2011-05-31 21:52:41 | Weblog
池永正明を擁護する記述の多くは、当時の選手達の池永正明に関するコメントを多く掲載しています。その多くはあれだけ実力のあり、野球に真面目に取り組んでいる彼が、八百長などやる訳はないという旨の発言になっています。確かにそう信じている選手も実際に多いでしょうが、仮に多少の疑いを持っていたとしても、仲間を売る形になる疑いのありそうな発言は出来ないでしょう。もっと言えば、疑いを持つ様な発言は自らの身に跳ね返って来る可能性もあります。従って先ず間違いなく、池永正明八百長容疑を否定するコメントになろうかと思います。もっと穿った見方をすれば、もしその様なコメントがあったとしても、記述する人が掲載しなければ済む訳でもあります。又同じ様に八百長加担を否定したまま永久追放された森安敏明、小川健太郎に関する記述は、遥かに少ないのも気になります。確かにその後二人とも若くして亡くなっていますが、、二人の八百長加担を否定する記事が少ないのも事実です。つまり売らんが為のマスコミは、最も実力がある選手を利用し、ある意味冤罪をはらす様な記事を書いた側面は、否定出来ない気がしてなりません。

ほぼ全盛期に引退した投手(池永正明) (3)

2011-05-30 16:59:58 | Weblog
池永正明の八百長疑惑に関しては、多くの記述があります。その内の多くは、池永擁護ともいうべき内容です。事実としてはっきりしているのは、池永正明が田中勉から100万円を受け取り、返していないという事だけです。しかし池永擁護の記事の殆どは、池永正明の八百長は絶対にしていないという発言を信じ、その裏付けとして、当時の同僚や他チームの選手の証言を挙げています。更には当時九州地区で売り上げを部数を増やそうとしている読売新聞、つまり読売グループの陰謀説を唱える記事もかなり多く見られました。先ず池永正明の八百長はしていないという発言ですが、普通疑われた人の多くは、容疑を否定するのではないのでしょうか?しかし証拠とか挙がって来る事により否定できず、白状する場合が殆どかと思います。少なくとも彼はお金を受け取り、先輩田中勉との関係とか事情はあるにせよ返してはいません。つまりこれだけでも十分に疑われても仕方がない要素だと思います。更に言えば、八百長行為を立証するのは、物凄く困難という事があります。ド真ん中に投げたからといって、必ずしも打者が打つとは限りませんし、又いい当たりをされたとしても、予想外に野手がファインプレーをする事もあります。打者からすれば池永正明程の、抜群の制球力と投球術を誇る投手が、もしド真ん中に投げて来たとしたら、逆に打てなくなる可能性も高いかと思います。結果的に、どの試合のどの投球と立証するのは不可能なのでしょう。つまり八百長行為の立証は不可能でしょうが、逆に実行していないという事の立証も出来ないかと思います。

ほぼ全盛期に引退した投手(田中勉)

2011-05-29 17:28:39 | Weblog
このブログで過去数回紹介した投手です。彼の名前が出るのは、殆ど負の部分、あの池永正明に100万円を渡し、八百長依頼をした事であります。しかし彼はオートレースでの八百長依頼で逮捕されていますが、本職野球では永久追放にはなっていません。今回は広野功とのトレードにより、中日ドラゴンズに入団以降の彼に触れたく思います。当時系列の東京中日スポーツは、パの速球王田中勉の入団により、中日は優勝争いの可能な陣容の投手陣になり、非常に楽しみという記事を多く載せ、彼の投球の連続写真を評論家により分析したりしていました。系列のスポーツ紙という事もあるのでしょうが、かなり期待されていたのは事実でした。しかし移籍後、彼の力は明らかに全盛期とは違っていました。あれ程あった体全体のバネが失われ、胸元までダイナミックに挙げられていた左脚も、以前程には上がらず、その為か腰の回転も不足し、全体的にこじんまりとした投球フォームに変化していました。当然の如く、かって見られた様な凄味すら感じられる快速球は影を潜めてしまいました。楽に金銭の入る八百長に手を染める事による弊害が出たのでしょうか?しかし在籍2年間で11勝と8勝の計19勝は、流石に田中勉、腐っても鯛とも言えるのでしょう。肩を痛めたりしていましたが、数字的には引退に追いやられる数字ではないかと思います。八百長が彼の寿命を縮めたのは間違いないのでしょうが、もっと長く見たかった投手でした。最後にブラックジョークですが、彼が絶対八百長をしていない試合が1試合あります。それは昭和41年5月12日、対南海ホークス戦で達成した完全試合です。

ほぼ全盛期に引退した投手(池永正明) (2)

2011-05-28 12:21:18 | Weblog
野村克也著<エースの品格>より池永正明に関する記述を、少し要約して書いて見ます。池永正明に就いて、力は本物と認め、運動神経、反射神経は素晴らしいが、ビンボールの常習者であり、スポーツマンシップに反し、性格面に問題あり、善悪の判断が出来ず、チームの鑑になれないという内容になっています。又、野村克也氏は先日のテレビ番組S1で、氏の現役時代に狙ってぶつけて来た投手がおり、二人とも永久追放になり、ザマーミロと言う発言をしていました。推測するに、この二人は多分池永正明と荒れ球の快速球投手森安敏明の事かと思います。与田順欣や益田昭雄であったとしたら、投手としてのレベルが違い、40年以上経た現在、この様な発言はしないかと思います。つまり野村克也氏は、池永正明の投手としての力は十分に認めながらも、いい印象を持っていない事がうかがえます。特に善悪の判断が出来ないという文章が、非常に気になります。野村克也氏がどういう意味で記述したか解りませんが、勘ぐり様によっては、黒い霧、八百長への関与もあり得るとも解釈出来る様な気がします。又テレビの発言でも、わざわざ永久追放されたと付け加えている点も、何か引っ掛かる気がしてなりません。

川畑泰博

2011-05-27 11:51:23 | Weblog
1985年、ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団、オリックスブルーウエーブを経て、再び中日ドラゴンズに戻り1996年に引退した右腕投手です。しかし実働期間は1986年から、1993年までの8年間になります。何回か彼の投球を見ましたが、球の速さ、伸び、切れ、制球、変化球、投球術等、殆ど全てに於いて平凡であり、特に大きな欠点もなく、又優れている点もないと言う非常に中途半端な投手という印象の投手でした。言葉は悪いですが二流投手の典型であり、所謂伸びしろのない投手と言っていいかと思います。つまりどう間違ってもチームの屋台骨を背負う様な投手に育つ可能性のない投手だったと思います。投球フォームは、あまり躍動感の感じられないスリークォーターでしたが、どちらかと言うと球を置きにいくという感じであり、迫力は感じられませんでした。中日ドラゴンズ時代に、先発を比較的多く務めた年もありますが、基本的に最も彼に適した役割は、少し点差の開いた試合での中継ぎが好ましいかと思います。



通算成績     160試合    26勝22敗    6セーブ      防御率  3.83     306奪三振

湯口敏彦

2011-05-26 16:56:08 | Weblog
昭和45年のドラフトで島本講平、佐伯和司と共に高校三羽ガラスと呼ばれドラフト1位で読売ジャイアンツに入団した左腕投手です。当時入団したチームの人気のせいもあるかも知れませんが、投手としての力量より打撃を買われていた島本講平や、もう一つ特色に欠ける佐伯和司より、左腕本格派と言われていた湯口敏彦の将来性が、評論家から最も高く評価されていた事をはっきりと記憶しています。しかし彼は入団3年目を迎える48年3月、精神病院にて急逝します。この不可解な死亡に就いては、当時色々とマスコミを賑わせていましたが、それについては触れません。この死に間接的に関連していると言われる、前年のファン感謝デーでの彼の投球に就いて触れたく思います。結果的に彼の投球を見た最初で最後になりましたが、はっきりいって滅茶苦茶な投球でした。普通投手は脚を胸元に抱え込む様に上げるものですが、彼の場合ただ高く上げようとしているだけで、バランスが全く取れていない感じでした。その為か、腰の捻りも浅く、球の見え易い打者に正対するスリークォーターから投じられる球には、球速、伸び、キレ全てにおいていい点はありませんでした。今調べ直して見ると打者一巡、2ホームランを浴びていた様ですが、兎に角滅多打ちにあった事は鮮明に覚えています。勿論1試合、しかもファン感謝デーでの登板を見ただけで、彼の実力云々を論じるつもりはありませんが、入団時の前評判とはあまりにも違う姿に愕然としたものです。

中田翔(3)

2011-05-25 13:43:54 | Weblog
現在日本ハムの4番を務めている昨年打点王の小谷野栄一選手の負傷の状況次第では、4番を任される可能性もある程、現在の所打撃3部門とも素晴らしい成績を残しています。入団時から彼の打撃は、非常に注目して見ていますが、打撃フォームは色々と試した様で、かなり変化して来ています。現在のフォームは打席内で非常に沈み込みが深く、歩幅の狭いフォームではありません。多くの強打者に見られる、比較的上体の高いフォームとは異なります。このフォームから、あれだけの強打を放てる点には彼の凄まじいパワーを感じざるを得ません。歩幅の広さこそ違うものの、現在メジャーで最強打者と言われ、デビューから10年連続で3割、30本塁打、100打点以上の実績を挙げているアルバートプホルズの、打席内での沈んだフォームを彷彿させてくれるものです。又中田翔には右中間に大きい当りを打つ力もあり、今後は非常に楽しみです。しかしこの右中間に巧く打てる打法は、ある意味諸刃の剣で、その器用さの為、状況に応じた打撃が可能で、本塁打を多く打てる長距離打者としての魅力を削いでしまう危険性も含んでいる様な気がします。又個人的な意見ですが、どうしても現在の打撃フォームに、所謂強打者としての魅力を感じにくいものです。まだまだ打撃の粗さがあり、落ちる球にはかなりの欠点を見せていますが、類いまれなるパワーを活かし、是非大成して欲しい思います。

小谷正勝

2011-05-24 16:25:07 | Weblog
昭和43年、ドラフト1位で大洋ホエールズに入団、52年まで同チーム一筋に活躍した右腕投手です。昭和45年頃から主にリリーフ、抑えとして活躍しましたが、当時セーブの記録がなく、49年に制定された為、生涯セーブ数が6に留まった投手です。しかし当時大洋ホエールズのリリーフ投手と言えば、すぐ彼の名前が浮かんで来る程印象深い投手でした。公称178cm,83kgとなっていましたが、もう少し体重はありそうな感じに見え、その外見と投球からはスマートさは感じられませんでした。同チームの先輩、島田源太郎、佐々木吉郎同様、腰の捻りに鈍さを感じさせるスリークォーターから投じていましたが、球の重さこそ感じさせたものの、球速は決してある方とは言えず、又球の切れ味がいいとか、伸びがあるとも思えませんでした。同チームの後の抑え、佐々木主浩の全盛期の様な、攻略不可能の様な安定感はありませんでした。しかし結果的にあまり失敗した姿は見てませんし、現在の様な1イニング限定ではない当時の状況で、物凄く活躍し、チームに貢献した投手と言えるのでしょう。  




通算成績    285試合     24勝27敗     6セーブ     防御率 3.07     391奪三振

ほぼ全盛期に引退した投手(江本孟紀)

2011-05-23 12:40:54 | Weblog
メジャー、オークランドアスレチックスにタイソンロスという、長身198cmの投手がいます。この投手は今年初めて見たのですが、即現役時代の江本孟紀投手が浮かんで来ました。長身、歩幅の非常に狭い、上体の沈み込みの全くない、突っ立った感じの投球フォーム、決して速くはないストレート、あまり沈まない落ちる球等、非常に類似点が多い事に、ある意味驚きすら感じしまいました。この江本孟紀投手も、ほぼ全盛期に引退した投手といっていいのでしょう。例のあの有名なベンチがアホやから・・の発言の責任をとっての引退とされていますが、当時の力はどの程度だったのでしょか?少し思い出して見ます。前年8勝で、8年連続の二桁勝利が途絶え、この引退の年もそれまで4勝と、数字的には衰えを若干見せている様に思えますが、彼の投球を見ていてあまり衰えを感じませんでした。かって物凄い投球を見せていた投手程、この落差は大きいものですが、江本孟紀の場合、そういった投球は観た事はありませんでした。当時34歳という年齢もあり、多くの投手に見られるシーズン毎の好不調による成績の差位に思っていました。勿論私の投手を見るレベルの低さもあるのでしょうが、もう一つ特色のない投手の不調を、衰えと見るか否かもあり、彼にはもう少し現役を続けて欲しかったとも思うものです。

松井秀喜の危機

2011-05-22 14:21:03 | Weblog
松井秀喜の現在の成績は0.234.3本塁打、16打点と決して良くはありません。それを十分にわきまえた上で書きますが、どうしてもアスレチックスが彼を重要な戦力として考えているとは思えません。現在交流戦が行われており、今年一度も守備に就いていない彼が、DH制のないナショナルリーグ主催の試合で、スタメンから外れるのは当然でしょうが、昨日の様に、相手投手が左腕に交代になったからといって、事実上の代打の代打を出されるレベルの選手とは思えないものです。相手の投手アッフェルトとは打数が少ないとはいえ0.444の打率を残しており、又彼に替って出て来た右打者ジャクソンも、そんなに打力のいい選手ではありません。確かに松井秀喜の場合、昨シーズン後半頃より相手が左腕投手の場合、スタメンから外される事が多いのですが、今年特に感じるのが、物凄く打力の弱いチームアスレチックスで、この様な処遇をされているという事です。替りの選手が豊富な強力打線のチームならともかく、先発出場する際は5番、時には4番を任されている彼に対する扱いとは思えません。如何に成績が優れないとは言え、移籍の際、チームを引っ張っていきたいと言う発言をし、過去の実績では同チームの他の選手を圧倒する松井秀喜のプライドを全く無視した扱いは、正しく来季の契約はあり得ないとまで思えてしまいます。打力だけが勝負のDH専門の選手の将来を暗示していると言っていいのでしょう。