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日米を問わず名選手を紹介。

与田剛(3)

2011-09-30 21:31:04 | Weblog
公称182cm,80kgの体格、物凄く広い肩幅、非常に長く見える手足、素晴らしい球速、何となく往年の西鉄ライオンズの快速球投手、田中勉を思い起こさせてくれる投手が与田剛でした。シャープな腰の捻り、十分な上体のためを活かし、物凄く鋭く速い腕の振りのオーバースローから、繰り出される球が、絶対に遅い訳がないと確信させてくれる投手でした。高め、低めの球は共に、伸び、キレ十分な威力があり、打者の手元にぐっと来る感覚があり、格好いい投手、本格派投手とはこう言うタイプの投手を指すのだと思わせてくれた投手でした。しかし球筋は、森安敏明、山口高志の様な、球道の一定しない、所謂嫌らしさやエゲツなさはありませんでした。又やや沈み込む投法という事もあり、その身長、オーバースローの投球角度を、打者はあまり感じていなかった様な気がしました。1990年は、素晴らしい新人投手が多かったのですが、球速に関しては、与田剛が抜き出ていたかと思います。しかし制球力と物凄く威力のある変化球は持ち合わせておらず、実質の投手寿命は非常に短いものでした。よく1年目で燃え尽きた男と表現されているらしいが、3年目にも23セーグを挙げており、決してそうではない事を付け加えたいと思います。

連続シーズン記録

2011-09-29 14:15:11 | Weblog
先日から触れて来ましたが、物凄く残念な事にプーホルズ選手の連続記録の2部門が途切れてしまいました。今シーズンの打撃成績は579打数173安打、0.299,37本塁打、99打点でした。もしもう一打席あり、ヒットを放ち、1打点でも稼げば達成出来ていた程、惜しいものでした。出来ればプレイオフになり、もう一度チャンスがあればと思っていましたが、アトランタブレーブスが敗れた為、それも叶いませんでした。しかし30本塁打以上は、11年連続で継続しているだけに、来年以降の継続を望むものです。又イチロー選手の連続3割、200安打以上も途切れました。しかしこちらは残念ながら惜しいと言うレベルではありません。何故マスコミは最後の最後まで、残り1試合16安打必要と言う様な報道をするのでしょう?正直この感覚が理解出来ません。今シーズンのイチローの状態なら、少なくとも1試合2安打以上必要になった時点で、多くの人は100%近く不可能だと分っていた筈だと思います。いかにメジャーは試合が決着つくまで延長戦を行い、打席が増える可能性のある事、イチローが不世出の天才打者という事を鑑みても、何故か理解出来ないマスコミの報道だった様に思えてなりません。

連続シーズン記録(3割、30本塁打、100打点) (3)

2011-09-28 13:57:14 | Weblog
今日の試合を終えて、プーホルズ選手は574打数172安打、37本塁打、98打点になります。連続記録更新には、現在切り上げ3割の維持、及び2打点が必要となります。非常に達成が微妙な立場にあるかと思います。残りは一応1試合なのですが、もう1試合追加の可能性もあります。現在所属チームカージナルスはフレーフスと共に、ワイルドカード争いのトップに並んでおり、明日両チーム共に勝利或いは敗北の場合、ワンゲームプレイオフが開催されます。非常に面白い事に、この試合の成績はレギュラーシーズンの成績に含まれます。つまり両チーム共163試合行われる可能性があります。日本の場合は引き分け制がある為、引き分け数の差により微妙に勝率が違ってくる為、同じ勝率に並ぶという事は、非常に少ないものです。又もし並び、プレイオフが行われたとしても、レギュラーシーズンの成績にはまず間違いなく入れないかと思います。プーホルズ選手の場合、残り2試合となれば、積み重ねの記録、打点に関しては明らかにメリットになるでしょうが、打率に関しては、試合数増は必ずしもメリットではない為、一体どんな結果になるのか、本当に興味があります。積み重ねの記録と、率の記録双方を追う天才打者の記録達成を切に願うものです。

与田剛(剛士) (2)

2011-09-27 21:43:40 | Weblog
与田剛はデビューの年、1990年にオールスターに出ています。テレビ中継で彼の登板イニングの解説を担当した、かっての豪腕米田哲也氏は、彼の球の速さを物凄く高く評価し、将来球界を背負って立つ投手になり得る器と称していました。又高めの球に関しても、尾崎行雄や山口高志の名を出してまでも称賛していました。往年の豪腕が、同じく豪腕投手の名前を出してまでも称賛するのですから、もし後日聴いていれば、投手冥利に尽きるかと思います。しかし実際はどうでしょうか、高めの球の比較ですが、与田剛には、尾崎行雄や山口高志の様な、浮き上がる感のある球ではありませんでした。えげつなく浮き上がってくる二人の球質に対し、与田剛の球は糸を引いたような感じで、比較的素直な球筋に思えたものです。又将来性に就いては、その年のオールスターの目玉の一人という事もあり、あまり厳しくは言えなかったかと思います。球速こそ抜群のものがあるものの、コントロールには欠け、又格別武器たる変化球もなく、その時点で24歳の彼の将来は、私にはあまり明るく見えなかったものです。

与田剛(剛士) (1) 

2011-09-26 22:45:21 | Weblog
1989年開催のドラフト1位で中日ドラゴンズに入団、その後ロッテマリーンズ、日本ハムファイターズ、阪神タイガースに在籍し、2000年に現役引退した右腕投手です。しかし実働は7年間のみで、ロッテ、阪神時代には一軍での登板はありません。イメージとしては中日ドラゴンズ時代しか思い浮かばない程です。ドラフトで指名された頃、確か最速148kmと紹介されていた記事が多かった様に記憶しています。現在もその傾向はありますが、入団時の触れ込みは結構当てにならず、何々二世とか、再来との触れ込みで期待していたら、実際は全く違う場合は物凄く多いものでした。当然球速も、触れ込み程の値をプロでも披露してくれた投手も、、意外と少ないものでした。従って正直、彼の投球を観るまでは半信半疑でありました。しかし、物凄く嬉しい事に、彼は前評判、触れ込みをも遥かに上回る程の、150kmを超す素晴らしい球速を見せてくれました。その年、セリーグの新人王を獲得しますが、最速157kmのスピードガン表示が受賞にかなり大きく作用したように思われます。

西岡剛の今シーズン

2011-09-25 22:42:51 | Weblog
所属チームのミネソタツインズは数試合残していますが、脇腹痛の故障もあり西岡剛の出場は今シーズンないと言う事です。下記今シーズンの成績を掲載しましたが、予想以上に厳しい結果に終わったと思います。この成績の原因を一言で表現すれば、パワー不足に尽きると言えるでしょう。先ずは打撃ですが、球足の速い鋭い打球は少なく、詰まらせられた鈍い当りが多かった様に思います。又長打が二塁打5本だけなのに、三振は43個とおよそ5打数に1回の割合で、短距離打者としては、異常に多いものです。日本時代も打率や長打の割に、三振の多かった彼ですが、メジャーの投手の速く、重く、動く球に対応出来なかったと言っていいのでしょう。66試合守備についていますが、エラーが12個と決して少なくはないのと、主に守ったショートでは、やはり肩の力の不足を感じざるを得ませんでした。残念ながらステップなしに遠投出来る肩の力、言い換えれば腕の力は、彼にはありませんでした。更に企画数6回の盗塁ですが、成功2失敗4と成果は出せませんでした。これに関しては出塁数自体が少なく、当然盗塁のチャンスも少ないので、一概には言えませんが、期待を裏切ったとは言えるかと思います。物凄く不満の残るであろう結果に終わったのが、今シーズンの西岡剛と言えるかと思います。



68試合    221打数50安打    0.226     0本塁打    19打点

笠原栄一

2011-09-24 23:35:22 | Weblog
ドラフト1位でロッテオリオンズに入団し、その後ダイエーホークスに移籍するも、1985年から1996年まで在籍した右腕投手です。しかし実働一軍登板は、7年間に終わっています。記憶が間違ってなければ、1984年のドラフト前から少し騒がれ、ロッテの意外なドラフト1位指名で更に騒がれた選手でした。公称188cm、84kgと細身の長身で、一見速い球を投げれそうな投手と、多くの人が期待したのでしょう?しかし現実は厳しく、結局12年間のプロ生活で1勝も挙げる事が出来ずに終わりました。当時彼に就いて語られる時、制球難が大成を阻んだという意見が多いものでした。確かに通算49イニングで44四死球は多過ぎるものでしたが、それだけではなく、プロで通用する伸びのある球を投げれなかった事に尽きるかと思います。ややスリークォーター気味の位置から投じていましたが、一流投手に必須な肘の撓りに乏しく、押し出すような感じでした。球速も私がテレビで観た限り、140km台でした。厳しく言えば、大化けすればという期待だけで、プロに12年間在籍した投手と言っていいかも知れません。



通算成績    22試合    0勝8敗    防御率 6.98    35奪三振

太田紘一

2011-09-23 22:43:06 | Weblog
昭和36年から42年まで阪神タイガースに在籍していた左腕投手です。しかし阪神タイガース最後の年と、その後移籍した阪急ブレーブスでは登板はありませんでした。従って実働6年間は、全て阪神タイガース時代のものです。公称172cm、63kgと小柄且つ細身の体型から投じられる球は、総じて現代の投手よりも球速では劣る当時の投手の内でも、正直かなり遅いものでした。しかしカーブには結構見るべきものがあり、どろんとした感じがあるものの、曲りは大きく、特に左打者相手には効果があった様に思います。この大きなカーブを有する左投手という事だけでと言っていいのでしょうか、プロ生活を送っていた選手と言えるかと思います。スリークォーターからの投球フォームは、多くの二流投手に見られる様な、腰の開きの早い、球に体重が乗り切らず、重み、凄味とは無縁の軽い球質でした。殆どがリリーフでの登板でしたが、生涯7回しかない先発登板で、王貞治に4打席連続本塁打の内、最初の2本を打たれているのも、結構面白い記録かと思います。左投手の利点を巧く活かしたのでしょうか、毎年の防御率はかなり安定したものでした。



通算成績     114試合     3勝7敗    防御率 2.98    66奪三振

会田照夫

2011-09-22 23:21:46 | Weblog
ドラフト8位で入団、昭和46年から55年まで、10年間ヤクルトアトムズースワローズに在籍した、アンダースローの右腕投手です。その後12番に変更になりましたが、下位指名ながら何故か、当初、エースナンバーと言われる18番を付けていた事や、決してプロで活躍したとは言い難い、広野功選手の自身2本目の代打逆転満塁サヨナラ本塁打を浴びた投手という印象が強いものです。公称174cm,75kgとややずんぐりとした感のある体型から投じる球は、若い頃は結構力を入れて投げている様でしたが、球速は決して速い方ではなく、落ちる球もあったかと思いますが、所謂武器となる球種はなかったと記憶しています。結構バックスイングの大きい投球フォームで、一流のアンダースロー投手の多くに見られる様な、深い沈み込みが一見ありそうでしたが、矢張り全体のバランスに優れず、スムースな投球フォームが出来ず、球に力を込める事が出来なかったかと思います。華麗さとは程遠い感のある投手でしたが、残した実績より印象深い投手の一人でした。


通算成績   273試合    29勝45敗     防御率 4.34     441奪三振

福留孝介

2011-09-21 22:18:33 | Weblog
9試合を残してメジャー4年目を終える福留孝介選手です。来シーズンの去就が注目ですが、ほぼ終わりかけた今シーズンも含め、多少の皮肉も込めてはいますが、毎年安定した成績を収めています。昨年までのイチローの様な高値安定ではなく、2割5分台の後半から2割6分台の間に、今年も含めて収まりそうです。日本プロ野球で2回、しかも高率で首位打者を獲得し、通算打率も3割を超している選手ですが、残念ながら打撃面では、メジャーで十分活躍しているとは言い難いかと思います。もし来年以降もメジャーに残ったとしても、年齢的にも急激に成績がアップする事は、ないでしょう。このブログで彼に就いては、何回か指摘してます様に、左右に打ち分けられる打撃の持ち主の割に、打撃の粗さ、三振の多さが気になります。総じて日本プロ野球の投手より速く、重く、動くボール投じるメジャーの投手に対応する為なのでしょう、どうしても打撃の粗さが目に付いてしまいます。又もし三振を減らす打撃を意識したとしても、今度はパワー不足、強い打球を放つ事の出来ない打撃に陥る様な気がします。日本時代より三振率を減らした打者としては、唯一松井秀喜がいますが、その代償として、彼は長打力を著しく落しています。結論としては、もし残留しても成績が大幅にアップする事はあり得ないと言えるかと思います。しかし、もう一つ評価されていない様に思える守備に関しては、ゴールドグラブの候補になっても、決しておかしくない程の、守備範囲も広い積極的な守備、イチローにも迫る程の正確且つ強い肩は、もっともっと評価されて然るべきものと思います。