3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

沢村栄治投手の投球フォーム(2)

2015-06-14 16:29:26 | Weblog
番組内で玉木正之氏は、沢村栄治投手の投球フォームを歩幅が広く投げ方がスムースであり西鉄ライオンズのエース稲尾和久投手に似ていると評していました。しかし私には、球の速さの話題では必ずその名前が挙がる阪急ブレーブスの山口高志投手に、投げ下ろす腕の角度、更には投げた後のダイナミックさも似ている様に感じました。稲尾和久投手は理にかなった投球フォームでしたが、スリークォーターからの腕の位置や投球フィニッシュの躍動感には欠けるものがあった様に思います。沢村栄治投手の投球フォームは、ぎこちなさや力任せの感のある山口高志投手をより滑らかにしたものであり、投球フィニッシュの感じは浅野啓司投手や加藤初投手のそれを更に躍動感を増した感じに思えました。これだけの投球が出来る沢村栄治投手、矢張り稀有の実力を持った投手と思わざるを得ません。僅か1球の映像ですが本当に貴重なものを見る事が出来たと思っています。

沢村栄治投手の投球フォーム(1)

2015-06-13 13:59:55 | Weblog
先日放送されたNHKクローズアップ現代で、実際に試合で投げている沢村栄治投手の投球フォームを観る事が出来ました。僅か1球のみの映像なので、それだけで色々と決めつける事は出来ないかと思いますが、番組内でも語っていた様に沢村栄治イコールとも言うべき多く見られる足を高く上げる投球フォームではありませんでした。しかし足こそ高く上げてはいないものの、腰の回転も滑らかであり、かなり高い位置から球が投じられており非常にダイナミックな投球フォームに感じました。多く見られる足を高く上げた投球フォームに就いては、その後どの様な動作に移っていくのか、その足を高く上げた状態が入団2年目以降数年間の若き時代の鈴木啓示投手と異なり、上体の捻りをあまり感じなかった為その後どの様に投じたのかの疑問は常に持っていました。その疑問は解明されませんでしたが、時代こそ違え矢張り並みの投手とは異なる投手と言う印象は強く残りました。次回続けます。

日米安打数関連記録の比較(2)

2015-06-06 16:50:20 | Weblog
日本とメジャーでは野球の歴史やシーズンでの試合数が異なる為、前回挙げた数字を安易に比較は出来ないのですが、3塁打の数以外は許容の範囲と言うか、物凄く大きいと言う程の数字の差異は出ていない様に思えます。日本での3塁打の通算記録115本はご存じの福本豊選手の記録ですが、この数字ですら単純にメジャーの数字に当てはめると109位にしかなりません。又日本では100以上の3塁打を記録した選手は3人しか存在していませんが、メジャーでは159人も存在しています。通算記録の場合、日米の歴史の違いもありますが、球団数の違いつまり選手数の違いも大きく、ある数字以上を基準に比較した場合には日米でかなり差が出るのはやむを得ないのですが、それにしても最高記録で115本対309本とおよそ3倍近くもの差が出る記録は他にあまりない様に思います。又シーズン記録でも金田正泰選手の18本を当てはめて見ても167位にしかなりません。通算、シーズン共主要部門で最も大きな差があるのが3塁打と言い切っていいかと思います。

日米安打数関連記録の比較(1)

2015-06-05 22:05:34 | Weblog
積み重ねの記録である安打数関連、つまり安打数、2塁打数、3塁打数、本塁打数の記録を日米に於いてシーズン、通算の最多記録で比較して見ました。先ずは単打、長打全ての安打数の記録では、シーズンでは日本214安打、メジャー262安打、2塁打は日本52本、メジャー67本、3塁打は日本18本、メジャー36本、本塁打は日本60本、メジャー73本となっています。次に通算記録ですが安打数は日本3085安打、メジャー4256安打、2塁打は日本487本、メジャー792本、3塁打は日本115本、メジャー309本、本塁打は日本868本、メジャー762本となっています。今回もそうですが、歴史、試合数やレベル、環境等全く違うものに於いて作られた記録を単純に比較するつもりは全くありません。上記の記録はそれぞれのリーグでの最高の記録を挙げたもので、必ずしも多くの選手のレベルを反映している訳ではないのですが、3塁打の数字のみが日米あまりにもかけ離れている様に思えてならないものです。

バートロコロン(Bartolo Colon)(19)

2015-06-04 13:19:50 | Weblog
写真はバートロコロン選手の珍しい安打を追いかけるイチロー選手の姿です。この打席でバートロコロン選手は、送りバントを2回試みるも明らかな失敗をし、その後ワイルドピッチでランナーがセカンドに進むもカウントから打つしかない状況であり、ベンチは普段の彼のバッティングから多分三振を予感したかと思います。しかい予想外に彼のバットは、真ん中高めの好球を96マイルのバットスピードで鋭く捕えセンター方向に打球は飛んでいきました。打者がバートロコロン選手という事もあり、当日センターを守っていたイチロー選手は物凄く浅く、且つライト寄りに守っていた為、フェンスまでその打球を追わざるを得ない事となった訳です。リアルタイムでこのシーンを観ていましたが、いくらバートロコロン選手の脚力というか普段の打者走者としての走り方を知っている私としても、サードには進んでいるものと予想してTVを観ていましたが、驚くなかれ彼はいつもの走り方でセカンドにのんびり達していました。普通レベルの脚力以上の選手なら間違いなくランニングホームランの当たりのなので、ある意味貴重なシーンを観る事が出来た思いが強いものでした。

バートロコロン(Bartolo Colon)(18)

2015-06-01 23:28:48 | Weblog
バートロコロン投手は日本時間の今朝の試合、対マーリンズ戦で勝利投手となり今シーズンの8勝目を挙げています。球速も今シーズン自己最速の93.8マイル(150.9km)を計測し一見好調の様に見えますが、矢張り全盛期と比較して大幅な球速ダウンは否めず、多くのヒットを打たれながらも要所要所を巧く抑えるというベテランの長所を活かした投球に終始していた様に思えます。今回はその投球ではなく、バートロコロン投手の打撃に就いて触れたく思います。バートロコロン投手の打撃での通算成績から記してみます。179打数15安打の打率0.084、ホームランは0で打点8という数字になります。バートロコロン投手のキャリアの多くは、指名打者制のアメリカンリーグのものであり、実働年数の割に打数自体は決して多いものではないのですが、正直かなり悲惨と言うか優れていない数字しか残っておりません。もう少し細かな数字では今朝の2塁打で通算2本目の2塁打であり、三振数99個は打数の半数以上であり、打てない投手と評していいかと思える数字しか残していません。


野村克也氏の著書(1)

2015-05-27 22:47:34 | Weblog
前月張本勲氏の講演会の帰りに多少時間の余裕があったので、東京駅付近の丸善書店に立ち寄りスポーツコーナーで立読みをしていました。そこの野球コーナーには野村克也という括りがあり、一応野村克也氏が書いたとされる多くの本が置いてありました。最近特に野村克也氏が書いたとされる本が異常に多いという事を何となく感じており、コーナーに於いて括りが出来る程の量になったものだと妙に感心していた所、若い男女のカップルが通りがかり、男性の方が野村克也氏のコーナーに気づき、[野村克也は多くの本を出しているが、内容はどれも同じものばかり]と女性に話しかけていました。正に言い得て妙というか的を射ているというか、本当にその発言通りと妙に感心した次第でした。つまり多く出されている野村克也氏の本の殆どと言っていいか、あるいは全部と言っていい程その内容は本人の自慢話ばかりで成り立っています。データの重要性、考える野球の必要性から始まり、自身が如何に多くの他の球団では見捨てられた選手を再生させたかの内容が中心の本ばかりになっています。

通算打率と安打数(2)

2015-05-26 21:14:57 | Weblog
中西太選手の通算安打数1262本は、現役選手も含む通算打率3割以上の24人の選手の内最も少ない安打数であります。更には規定打数4000に達していないロバートローズ選手の1275安打、イチロー選手の1278安打、青木宣親選手の1284安打より少ない数字であります。打数が少ないながらも中西太選手より多い安打数を放っている上記3選手は、当然の事ながら中西太選手より通算の規定打数未満ながらも通算打率はかなり高い事になります。ロバートローズ選手は187打数、青木宣親選手は216打数、イチロー選手に至ってはほぼ1シーズンに近い497打数を連続して無安打に終わり、中西太選手と同じ打数になったとしても安打数が多い分、その時点でも中西太選手より高い打率を残している事になります。本当に活躍したのは短期間ながらも、もの凄い実績を残している中西太選手にケチを付けている訳ではなく、通算規定打数には達しているものの通算安打数の少ない打者への評価、非常に難しいものがある様に思えてしまいます。

通算打率と安打数(1)

2015-05-23 22:12:16 | Weblog
中西太というレジェンドとも言われるべき強打者がいます。通算成績は4116打数1262安打の打率0.307、244本塁打、785打点であり現時点で歴代11位の打率を除き、本塁打、打点の部門では傑出すべき数字ではありません。しかし中西太選手は本塁打王5回、打点王3回、首位打者2回という素晴らしい実績を4000打数を大きくは超えない現役生活の内に残しています。野球に興味を持ち始めた頃、中西太選手の名前は父親からよく聞かされていましたが、多分昭和32年、後楽園球場でのオープン戦での滞空時間の長い飛距離の優れている本塁打を直に観戦した以外は、本当の凄すぎる中西太選手の姿を残念ながら殆ど観てはいません。中西太選手の姿を多く観たのは、昭和34年以降の主に代打で登場しその大きなお尻を振る動作に、ファンが異常な程興奮し絶大なる声援を送っている場面でありました。全盛期の中西太選手は数々の伝説を残しており、物凄い打者であった事は容易に推測できるのですが、残した通算安打数の価値に触れて行きたく思います。

報道の虚実(16)

2015-05-19 23:02:55 | Weblog
マーリンズのイチロー選手がメジャー通算安打数でベーブルースに並んだとマスコミは報じています。この数字はマスコミが異常な程大好きな日米通算と異なりメジャーのみの記録なので、歴代通算安打数で歴代42位タイに食い込んだ事は素晴らしい事かと思います。この数字に就いてはメジャーでも報道していましたが、日本での報道の仕方はあまりにも大袈裟過ぎる様に思えてなりません。私あたりの世代の者には、確かにベーブルースはその当時の記録だった714本塁打を始めとして、メジャーでは最も有名な選手でありました。しかしその後記録は破られ、又リアルタイムでベーブルースを観た者も現在では殆ど存在しない事、更には素晴らしい数字ではあるが42位というある意味中途半端な順位もあり、報道が騒ぎ過ぎに思えてしまいます。今年のメジャーリーグではダルビッシュ有投手の手術や田中将大投手の故障もあり、以前と比較して日本人選手の活躍が少なく話題が少ない為、何か無理にでも話題を作っている感すらします。最後にベーブルースの素晴らしさとしては、現時点でイチロー選手と同じ安打数ですが、打数が665少ない事にあろうかと思います。