
番組内で玉木正之氏は、沢村栄治投手の投球フォームを歩幅が広く投げ方がスムースであり西鉄ライオンズのエース稲尾和久投手に似ていると評していました。しかし私には、球の速さの話題では必ずその名前が挙がる阪急ブレーブスの山口高志投手に、投げ下ろす腕の角度、更には投げた後のダイナミックさも似ている様に感じました。稲尾和久投手は理にかなった投球フォームでしたが、スリークォーターからの腕の位置や投球フィニッシュの躍動感には欠けるものがあった様に思います。沢村栄治投手の投球フォームは、ぎこちなさや力任せの感のある山口高志投手をより滑らかにしたものであり、投球フィニッシュの感じは浅野啓司投手や加藤初投手のそれを更に躍動感を増した感じに思えました。これだけの投球が出来る沢村栄治投手、矢張り稀有の実力を持った投手と思わざるを得ません。僅か1球の映像ですが本当に貴重なものを見る事が出来たと思っています。