小山伸一郎投手を初めてじっくり見たのは、彼が楽天イーグルスに移籍してからでした。その時30歳近くに彼はなっていたとは思いますが、所謂伸びしろのない投手というのが第一印象でした。1996年のドラフトで1位指名した中日ドラゴンズは、その体格から将来重く速い球を投じ得る豪速球投手のイメージを彼に抱いていたと思いますが、悲しいかなその様な素質のある投手ではありませんでした。前回メジャーの投手を小柄にした感じが小山伸一郎投手と書きましたが、見た目も含めてメジャーの投手ほど上体を鍛えていると言うか、強いという感じは彼にはなく、多分その為か異常に小さい右腕のテイクバック、更には腰の捻りもその体型から想像されやすいかの如く不足気味の為、彼のオーバースローから投じる球には重みや凄みは感じられませんでした。従って成績もジリ貧になりあまり話題にもならず、知らないうちに第一線から退いてしまう投手かと思っていましたが、今年も含め最近の数年間はリリーフとして物凄く安定した成績を残しています。私の投手を見る目のなさを恥じると共に、この投手がいつまでこの様な成績を維持できるか変に興味があるものです。