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日米を問わず名選手を紹介。

160km、100マイルの壁(9)

2015-02-28 10:56:00 | Weblog
前回ジャスティンバーランダー投手の素晴らしさを過去形で書いてしまいました。ジャスティンバーランダー投手は2009年から2012年の4年間、負け数一桁の物凄く高い勝率を誇り、防御率も最高1点台後半から最も悪い時でも3点を少し超える程度、又投球イニング数前後の奪三振数を記録する程、文句の付けられない抜群の実績でした。当時のジャスティンバーランダー投手は、間違いなく最高峰の投手でした。しかし残念ながら2013年から2014年にかけて、彼の成績はかなり悪化してしまいました。防御率が3点台後半から4点台に落ち、負け数も二桁になり、勝率の高い安定感抜群の投手と言うより勝ったり負けたりの投手に変貌してしまいました。彼の成績の落ち込みの原因は他にもあるかも知れませんが、大きな要素としては球速の減退があるかと思います。2013年、最速が99.9マイル、平均球速が94.0マイル、2014年が最速98.0マイル、平均球速が93.1マイルという数字になっています。平均球速で90マイル台半ばを切った彼が、最速も100マイルに達する事が出来なくなった現実に直面している様に思えてなりません。

不思議な記録(1)

2015-02-27 12:07:09 | Weblog
[野球の記録で話したい]という人気ブログがあります。日本プロ野球、メジャー併せて色々な記録を紹介し更にその記録を分析する事を中心として書かれています。私もほぼ毎日閲覧させていただいているブログであります。そのブログ内で先日[200勝以上の投手の打撃成績]というタイトルで、各投手の打撃成績が紹介されており、非常に興味深く閲覧させて貰いました。このブログはコメントも非常に多く、そのコメントを読むのも一つの楽しみなのですが、通算209勝の中尾碩志の打撃成績に対して、通算148四球、打率0.181で出塁率0.284は凄いですという旨のコメントがありました。このコメントを見て、一瞬記録の書き間違いかと思いました。このブログの管理人広尾晃氏に対して大変失礼で申し訳ないのですが、記事の即効性や投稿回数が多い事もあり、記録のミスは若干見られるものでした。そこで中尾碩志投手の打撃成績を調べて見ましたが、決してミスではありませんでした。次回、歴代の強打者と比較して見ます。

永久欠番(8)

2015-02-26 20:53:11 | Weblog
ホルヘポサダ選手が活躍したのとほぼ同じ時代、同じポジションの選手としてイバンロドリゲス選手とマイクピアザ選手がいました。打撃に関しては、通算の数字、更にはヤンキースワールドシリーズ三連覇の時点に限っても、この二人の選手とはかなりの差を感じざるを得ないものです。又イバンロドリゲス選手の強肩を当時のメジャーリーグの中継で知ったしまっただけに、悲しいかなホルヘポサダ選手との肩の強さの圧倒的な差をより強く感じてしまったものです。アメリカでのホルヘポサダ選手への評価は残念ながら知らないのですが、ヤンキースの背番号20番イコールホルヘポサダ選手という程の強烈な印象があったのかどうか、甚だ疑問であります。今回ホルヘポサダ選手の数字を調べている時に、日本プロ野球の選手、同じ捕手の通算成績に近いのではないかと言う選手が浮かびました。下記通算成績になります。



実働19年     打率0.277 1876安打    285本塁打    872打点



中日ドラゴンズで活躍した木俣達彦選手、打撃力、極端に劣る脚力、時代こそ違えど共通点が多い気がしてなりません。

160km、100マイルの壁(8)

2015-02-25 11:23:40 | Weblog
ジャスティンバーランダーという稀代の快速球投手がいます、と言うよりいましたと書いた方が正解かも知れないのですが、兎に角2009年から2012年までのジャスティンバーランダー投手の球速は素晴らしいものでした。最速、平均球速の順で記して見ます。2009年、101.0マイル、95.6マイル、2010年、101.6マイル、95.5マイル、2011年、101.4イル、95.0マイル、2012年101.5マイル、94.7マイルになります。その当時のジャスティンバーランダー投手の場合、通常の場合はかなり球速を抑え、ピンチに陥った時のみギアチェンジして球速をアップさせる傾向が物凄く強いものでした。優れた変化球も持ち合わせていた為、ジャスティンバーランダー投手のみと言っていい程の圧倒的な力を見せつけていました。従って平均球速ではリリーフ投手のトップクラスには及ばないものの、測り知れない程の潜在能力を見せつけていました。先発投手として力をセーブしても90マイル台半ばの平均球速、更には100マイル以上の最速を誇る恐るべき投手でした。次回はその後のジャスティンバーランダー投手に触れます。

永久欠番(7)

2015-02-24 17:55:19 | Weblog
ホルヘポサダ選手の通算成績の各順位を書いて見ます。打率0.273は450位、安打数1664は464位、本塁打数275は168位、打点数1065は230位になります。日本プロ野球より歴史が長く、球団数も多いメジャーでの順位になりますが、各部門別に見れば決して傑出しているものではありません。各部門別のキャリアハイの数字では、打率が0.338、安打数が171、本塁打数が30、打点数が101になります。90打点以上のシーズンが5回あり、打点を稼げる打者としてのイメージはあるものの、打率3割超えはその1回のみであり、他のシーズンで3割に近付いた事もなく、物凄く厳しい言い方ですがまぐれでのシーズンの打率ともいえるかと思ってしまいます。ヤンキースが彼の背番号20を永久欠番とした理由として、強いて考えるとキャッチャーとしては打撃が優れている点や、1998年から2000年にかけてのヤンキースワールドシリーズ三連覇の時の正捕手であった事が浮かびますが、どちらももう一つ納得のいくものではありません。

160km、100マイルの壁(7)

2015-02-23 14:16:12 | Weblog
2014シーズン、平均球速96マイル以上の28人の投手の最速を調べて見ました。遅くなりましたが、MLBで1球でも投げた投手を対象としており、平均球速に規定の投球回数は設定しておりません。従って投球回数が少なくファストボールの投球数も少ない投手も存在します。平均球速96マイル以上の投手の最速の数字としては103.8マイル、最低で98.5マイル、100マイル以上が13人、99マイル以上が24人と言う結果が出ています。平均球速96マイル以上の投手のみを対象としているので、物凄く当たり前の事ですが最速の数字はそれよりも高い数字になる訳で、最も遅い投手でも98.5マイルという数字は想定された範囲内の数字かと思います。前回100マイル以上を投げるには90マイル台半ば以上の平均球速が必要と書きましたが、今回の平均球速96マイル以上の投手をもってしても半数以上の投手が100マイルに達していない点を見ると、100マイル以上を投じるには90マイル台半ば以上の平均球速は必須条件であるが、その条件を満たしていたとしても必ずしも達成出来るものではないと、取り敢えず2014シーズンに関しては言えるかと思います。

永久欠番(6)

2015-02-22 12:33:00 | Weblog
実働17年  6091打数1664安打    打率0.273    275本塁打     1065打点

上記がホルヘポサダ選手の現役時代の通算成績です。守備位置は殆どがキャッチャーと言っていいかと思います。私が初めてポサダ選手を観たのは、伊良部秀輝投手がヤンキースで投げていた頃からであり、後に松井秀喜選手のヤンキース入団もありNHKの中継が多い為、最も多く観戦する機会のあった捕手であったと言えるかと思います。4番を打った経験もありますが、5番から7番の打順が多く、松井秀喜選手のヤンキース在籍時、彼の前後が多かった様なイメージがあります。スイッチヒッターであり、ある程度の打率、本塁打も残せ勝負強く打点も比較的多い選手でした。打撃に関しては、中心打者ではないものの相手投手には嫌な存在だったかと思います。しかし守備に関してですが、肩は強い方ではなく相対的な評価も決して高いものではありませんでした。走力に関しては、かなりの鈍足でありこの選手が併殺に打ち取られるシーンは物凄く多く見せつけられた記憶があります。

160km、100マイルの壁(6)

2015-02-21 12:22:11 | Weblog
2014年度のシーズンでは、100マイル以上の球速を1回でも叩き出した投手は皆90マイル台半ば以上の平均球速を出せる投手と言えるかと思います。もう少し調べてみました。101マイル以上の球速は213回計測されていますが、その内殆どと言っていいかと思われる207回をアロルディスチャップマン投手のものになります。他に4人で6回記録していますが最低でも97マイル以上の平均球速の投手のみに限られています。102マイル以上は67回、103マイル以上は11回計測されていますが何れもアロルディスチャップマン投手のみの計測になっています。平均球速と最速共に、2014年シーズンはアロルディスチャップマン投手の独壇場と言えるのでしょう。このシーズン、このクラスの球速の投手に限ると、平均球速プラス4、5マイル以内が自身の最速になると言える様な数字になっている様にも見えるのでしょうが、では逆に90マイル台半ば以上の平均球速の他の投手も含めた最速はどの位なのかもう少し調べたく思います。

永久欠番(5)

2015-02-20 11:42:43 | Weblog
先日ニューヨークヤンキースから3人の選手の背番号を永久欠番とする発表がありました。その中の一人としてホルヘポサダ選手の名前がありました。野球の殿堂入りやシーズン毎のベストナイン等の記者投票によるものではなく、あくまでも当該球団が決定するものなので、ケチをつけるものでは決してない事は理解しているものの、この選手の実績を鑑みるとあまり納得の出来るものではありません。私なりの永久欠番への資格と言うか条件としては、入団から引退まで同一チームに同じ背番号で所属し卓越した実績を残し、その背番号から即その選手が浮かぶ程の強いイメージがある選手しか該当しないかと思っております。ホルヘポサダ選手はヤンキース一筋という点では、日本より選手の移籍が激しいメジャーの選手としては非常に稀有な例かとは思います。又背番号に関しては入団から5回目の変更で背番号20になったみたいですが、当時の記録を調べると、彼が主力選手として活躍しだしたのはこの背番号に変更になってからが殆どみたいなので、同一の背番号については敢えて言及はしません。

160km、100マイルの壁(5)

2015-02-19 12:01:24 | Weblog
100マイル超え投手のファストボールの平均球速をタイプ別に分けて見ました。先発投手ではヨーダノベンチュラ投手が96.9マイル、ネーサンイヴォルディ投手95.7マイル、ゲリットコール投手95.5マイルになります。先発タイプに分類しましたが、ヨーダノベンチュラ投手は1試合のみリリーフで投げており、その試合では98.4マイルが平均球速となっています。先発とリリーフを兼ねている投手としては、カルロスマルチネス投手が先発で96.5マイル、リリーフで96.9マイル、ブランドンモロー投手が先発で93.2マイル、リリーフで97.1マイルという数字になっています。物凄く少ない例での比較でしかないので、これだけでは当然断定は出来ないのですが、リリーフの場合の方が球速が出易い傾向はあろうかと思います。10人のリリーフ専門投手では、最も遅い投手で平均96.3マイル、最も速い投手で98.0マイルとなっています。平均球速ですら100.3マイルのアロルディスチャップマン投手は、勿論違う領域にいるといっていいのでしょう。次回続けます。