3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

柴田勲(4)

2013-03-31 13:55:16 | Weblog
もの凄く久し振りに柴田勲です。通算2000本を超す安打を放っている柴田勲ですが、最大の欠点としては体の硬さが挙げられると思います。昭和40年代、阪神タイガースの豪球左腕、江夏豊投手は読売ジャイアンツ打線では、柴田勲と森昌彦の2人を安全牌と称しており、特に柴田勲に関しては、外角へカーブを投げとけば簡単に空振りをしてくれるとまでの発言をしておりました。実際右打席での彼が、外角のボールを追いかけるようにして空振りする場面は数多く見せられた様に思います。右打席での彼は左打席と比較してパワーはあるものの、体の硬さと多くのパターンのスイングを持たない事もあり、脆さの多い確実性のない打者という印象が強いものです。ストライクからボールになる球で打者と勝負する現在の投手にとっては、格好の餌食となり得る打者といっていいかと思います。実働20年、打者に転向して成功したと思える柴田勲ですが、彼の引退から既に30年以上が経ていますが、右打席での柔軟性に欠ける打撃は未だに忘れられるものではありません。



通算成績    2208試合    2018安打     0.267      194本塁打     579盗塁

平均球速100マイルの壁(3)

2013-03-30 12:56:03 | Weblog
前回紹介の3人の投手のファストボールの投球数と100マイル超えの数値を記します。チャップマンは196球の内84球、ズマヤは504球の内223球、ロドリゲスは455球の内125球と、全員100マイル超えの回数は半分に達していません。ズマヤとロドリゲスの場合は、取り敢えず100マイルを基準とすると、上回っている最速の数値より下回っている最遅の数値の方が差が大きい事が分かります。もう少し分かり易く具体的に言うと、93マイルの球を何球か投じた場合、同じ回数の107マイルの球を投じなければ、他の投球の球速が100マイルだとしても、平均球速の100マイルにはならない訳です。97マイルの場合でも同じ回数の103マイルが必要となります。彼らにとって特に93マイルの球速の球を投じる事は、非常に楽と言っていいのでしょうが、いくら彼らとは言え107マイルの球を投じる事は、かなり厳しいかと思います。以上の事から平均球速を100マイルにするには、100マイル超えの回数を増やすのは当然の事でしょうが、それと同時に最も遅い球でも、100マイルに出来るだけ近い数値が必須となってくると思います。



写真はジョエルズマヤ投手です。

平均球速100マイルの壁(2)

2013-03-29 14:11:51 | Weblog
前回紹介した表と同じ2010年のFAN GRAPHSからの表なのですが、ジョエルズマヤ、ヘンリーロドリゲスの平均球速が0.1マイル減等微妙に数字が違っています。この表はpitch f/x、velocityで検索したものです。この表がpitch f/xという事は、前回の表は球場かテレビのスピードガンになろうかと思います。以前にも結構触れましたが、年間を通じてもこの程度の誤差しか生じていなく、それぞれの測定の差はあまりないと言っていいかと思います。この表では、各投手の球種毎の球速も検索出来ます。3人の速球投手のファストボールの最遅、平均、最速を記して見ます。チャップマンは95.1、99.6、105.1、ズマヤは93.1、99.2、102.2、ロドリゲスは92.9、98.7、103.2という数字になります。相手打者のレベルやカウントによって力を抜いて投げるケースもあろうかと思いますが、最も遅いファストボールでも、この3人は日本式に言えば150km以上の速さになっており、恐るべし球速と言っていいのでしょう。

ダニエルカブレラ(Daniel Cabrera) (2)

2013-03-28 21:01:31 | Weblog
ダニエルカブレラ投手の投球フォームは、本当にぎこちなくスムースさに著しく欠けるものでした。その為か上手く体重が球に乗った時は、もの凄い威力がありましたが、そうでない時は切れ味や伸びに欠ける単に速いだけの球という感じは否めないものでした。その投球フォームのせいもあり、制球力には恵まれず、通算で1試合5個以上の四球を与える程でした。単純に言えば全盛期のカブレラ投手は、球の勢いで制球の悪さをカバーしていたと言っていいかと思います。では今シーズン、彼がどの位の成績を挙げられるかは、どの位の球速を投じられるか次第かと思います。かっての160kmに迫る速球は望むべきはないとしても、メジャーより遥かに球速の落ちる日本の投手に慣れている打者相手に、150km前後の球速の球を常に投げられ、時に150km台半ばの球速を出せるなら活躍は可能かと思います。



通算成績    162試合    48勝65敗     防御率5.10     674奪三振

平均球速100マイルの壁(1)

2013-03-27 12:59:45 | Weblog
上記の表はFAN GRAPHSの2010年のファストボールの平均球速ランキングの上位投手の部分をピックアップしたものです。現在この表は2002年から昨年までを見る事が出来る様です。この期間の年毎の平均球速のトップ3位を、この年のアロルディスチャップマン、ジョエルズマヤとヘンリーロドリゲスが占めています。つまりこの期間では平均球速で100マイルを超す投手は出現していない事になります。それ以前の時期に関しても、各投手の100マイル超えの投球回数からして、平均球速で100マイルを超している投手は、ほぼ間違いなくいないと思います。今後、平均球速で100マイル超えを果たせる投手が果たして出現するのかどうか、少し推測して行きたく思います。この年の100マイル超えのベスト3は、ジョエルズマヤの223回、ヘンリーロドリゲスの125回、アロルディスチャップマンの84回になりますが、ファストボールの投球回数と100マイル超えの数字を比較して行きたく思います。

ブルースロンドン(Bruce Rondon)

2013-03-26 15:59:13 | Weblog
スラッガーの2013MLB選手名鑑で、最高103マイルの速球を誇るデトロイトタイガースのクローザー候補として紹介されていた、現在22歳、オーバースローの右腕投手です。そこでどんな投手か非常に興味を持っていましたが、先日初めて彼の投球を、MLB.TVで見ました。メジャーの速球投手に比較的多く見られるやや太めの体型は、昨年まで同チームのクローザーとして活躍していたホセヴァルヴェルデのお腹の辺りを少しスマートにした感じに見えました。191cm、119kgの公称の数字は多分大きな違いはない様に感じました。投球内容としてはフォーシームのストレート主体であり、スライダーとチェンジアップも使っていました。肝心の球速は噂通りこの時期にしたら流石に速く、90マイル台後半の球も結構見られました。前述のホセヴァルヴェルデよりは、間違いなく速い球を投げており、球質も重い部類に入ろうかと思います。少し見ただけでは判断出来ませんが、あまり制球に乱れがなければ結構面白い存在になろうかと期待しています。

報道の虚実? (3)

2013-03-25 21:56:57 | Weblog
先日のWBC準決勝のドミニカ共和国対オランダの試合を中継したTBSの放送内容に触れたく思います。この試合、ドミニカ共和国はメジャーでも屈指の快速球投手の3人を6回以降のイニングに起用しました。TBSではクローザーのフェルナンドロドニー投手の球の速さに注目というか重点を置き、最速160kmの豪速球が武器という紹介をしていました。確かにフェルナンドロドニー投手は、このWBCでクローザーとして登板の際、素晴らしい投球を続けており、紹介された内容は事実であります。しかし、この3人のリリーフ投手の内、彼だけが特出した球の速さの投手ではありません。少し昨年の3投手の球速の数字を紹介します。先ずは6、7回に登板したケルビンへレーラ投手ですが、何回かこのブログに書きました様に、昨年の最速103マイル、平均球速98.5マイルは両リーグトップであり、100マイル以上計時162回はアロルディスチャップマン投手に次ぐ数字です。つまり球の速さの数値はフェルナンドロドニー投手をかなり上回っております。又8回に登板したペドロストロップ投手も平均球速96.9マイルと、フェルナンドロドニー投手の平均球速96.1マイルを凌いでいます。細かな数字ばかりで恐縮ですが、投手の役割とは別に公平な紹介をして欲しく思います。


写真はフェルナンドロドニー投手です。

ダニエルカブレラ(Daniel Cabrera) (1)

2013-03-24 13:05:19 | Weblog
今年中日ドラゴンズに入団した、公称203cm、118kgの大型投手です。数字だけを見ると縦にも横にも大きい投手かと思われがちかも知れませんが、メジャーでよく見られる巨漢投手というより、身長の高さの目立つ投手であります。2010年にトミージョン手術を受けて以降メジャーでの登板はありません。この投手を初めて見たのは、多分ボルチモアオリオールズ時代の2005年かと思いますが、ぎこちない投球フォームながらも、長身から投げ下ろす球の速さは素晴らしいものでした。未だpitch f/xが導入されていない年ですが、その2005年には100マイル以上37回計測、95マイル以上1015回計測と何れもアメリカンリーグトップの球速を誇り、ストレート系の平均球速も96.2マイル(154.8km)と先発投手としては他を圧倒する速さでした。又翌2006年も95マイル以上834回、平均球速も94.8マイル(152.6km)とやや落ちたものの、豪速球投手ダニエルカブレラという印象は非常に強いものでした。

マークパウェレク(Mark Pawelek)

2013-03-23 15:27:43 | Weblog
先日のWBC2次ラウンド、1、2位決定戦の日本対オランダの試合で初めて見た左腕投手です。長い間、日本のプロ野球やメジャーリーグの多くの投手を見て来ており、かなり変則的な投球フォームでもそんなに驚きはしなかったのですが、この投手の投球フォームを見た時には、正直信じられないものを見た様な感覚さえありました。公称191cm、現在26歳のマークパウェレク投手は、左腕を大きく後方三塁側に開き、スリークォーターよりやや低い位置から投じて来ています。まるでバッティングセンターのアーム式ピッチングマシンの変形版、ピッチングマシンが純粋のオーバースローに対し、サイド版ピッチングマシンという感じでした。この投法の最大の欠点としては、横方向に腕を引いているからまだいいとしても、球の出処が打者にとって見え易い点があり、更にはあの腕の引き方からは肘を撓らせて投げる事はもの凄く困難な為、伸びや切れに欠ける所謂棒球しか投げられない事にあろうかと思います。残念ながらこの左腕投手の経歴は詳しくは分からないのですが、あの投球フォームで今までずっとやってきたのか、過去の故障歴はないのか、結構気になってしまいます。このままの投球フォームだと、肩や肘への負担がもの凄く大きく、故障の危険性が非常に高い様に思えてなりません。

Brooks Baseball. net (4)

2013-03-22 11:53:06 | Weblog
上の表は前回と同じくアンドリューキャッシュナー投手ですが、少し表の数値を変えてみました。時期としては彼が最も速い球を投げていた2012年5月、カウントは0ボール2ストライクと投手優位のカウント、打者の左右別はありません。もともと球種の多い投手ではありませんが、この月の彼は、この状況では平均100マイルを超すフォーシームか、90マイルに近いスライダーしか投げていない事が分かるかと思います。かって南海ホークスのエースだった杉浦忠投手は、1球目より2球目をより速い球を投じる等、徐々にスピードアップした球を投げる様に心がけていたと語っていました。当時はスピードガンのなかった時代なので実際測る事は不可能でしたが、このホームページを調べていけば各投手が、カウント別にどの様な速さの球を投げているかも、分かろうかと思います。