3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

シーズン途中の移籍(1)

2012-09-30 21:45:36 | Weblog
今日の試合を消化した時点で、イチロー選手の今シーズンの出場試合数が158になりました。所属チーム、ヤンキースは4試合を残しており全部出場したとしたら今シーズン162試合出場になります。メジャーの年間試合数は162試合です。全試合出場した様に見えるかも知れませんが、マリナーズ在籍時に2試合欠場しており、7月マリナーズからヤンキースへ移籍した際の試合消化数がマリナーズの方が2試合早かったせいであります。移籍後のイチローは途中出場が11試合あるものの、一応全試合に起用されています。このまま残り4試合に出場したとしたら、全試合出場ではない、多分極めて希なケースになろうかと思います。この事は当然逆のケースも有り得るという事になります。つまり162試合未満の全試合出場も有り得るという事になります。メジャーの場合シーズン途中の移籍が日本プロ野球より遥かに多い為、こういうケースが起こり易いかも知れませんが、その分日本より試合中止が少なく、あってもすぐその試合を日程に組み入れたりするので、試合消化数が大きく異なる事は少ないかと思います。

昔の話(12)

2012-09-29 21:55:44 | Weblog
杉浦忠は昭和37、38年と連続して14勝を挙げながらも負け越しており、往年の球威とはかなり程遠いものになっていました。39年も20勝こそしたものの、球威の衰えは物凄く明らかでした。しかし制球力や投球技術には優れたものがあり、その年の20勝が最後になりそうな事はある程度予想は出来たとしても、最後のふた桁勝利になるとの予想をする人は物凄く少なかったかと思います。39年故障の為0勝に終わった稲尾和久と共に、2年続けてパリーグというより日本のエースの凋落が始まったと言っていいかと思います。一方彼らの影に隠れていた感のある米田哲也ですが、38年14勝23敗、防御率4.00と実質自己最低の成績に終わり将来がかなり心配されましたが、39年は21勝16敗、防御率2.53と前年と比較してかなり球威が戻って来た感がありました。しかしこの時点では、後に決め球となるフォークボールは殆ど投げておらず、このまま球威が年齢と共に落ちていくなら、いくら無尽蔵のスタミナを誇るとは言え、急な成績の落ち込みもかなり見られる投手という職業柄、後に歴代2位となる350勝を挙げる投手になるとは当時思えないものでした。

昔の話(11)

2012-09-28 14:03:18 | Weblog
昭和39年5月27日の朝刊スポーツ紙を幾つか見た時先ず思ったのは、南海ホークスの杉浦忠投手は凄いという感想でした。7年目前半での150勝到達、比較的同年代の投手で言えば稲尾和久に次ぐ早さでした。弱小チーム所属ながら毎年着実に勝ち星を挙げて来た阪急ブレーブスの米田哲也投手と、プロ入りが2年遅いのにも関わらず同日に150勝を達成した事に対する驚きでした。この年杉浦忠は20勝を挙げ通算勝敗は164勝82敗でシーズンを終えています。一方米田哲也はこの年21勝を挙げ164勝162敗でシーズンを終えています。米田哲也とて9年間で164勝、杉浦忠と比較すると劣りますがかなり素晴らしい実績である事は間違いないかと思います。この時点で杉浦忠にはかって3年間で96勝した様な圧倒的な力は、故障もありもはや残っておらず、シーズン毎には勝ち数と負け数が非常に似通った数字になって来ていました。一方米田哲也は相変わらず勝ち負け非常に拮抗した数字でありました。しかし頑健な体格もあり、故障知らずのタフネスぶりを誇っていました。当時の2人の評価では衰えが見られて来たとは言え、杉浦忠の方が圧倒的に高かったと思います。150勝以降の勝ち星合計が、杉浦忠37勝、米田哲也200勝と予想した人は私も含めて殆どいなかったかと思います。

昔の話(10)

2012-09-27 21:44:29 | Weblog
現在通算勝利数150を超している投手は47人います。特に最近は100勝前後でメジャーに挑戦する投手、ダルビッシュ有、松坂大輔、黒田博樹、和田毅、岩隈久志等非常に多く、その傾向は今後も続くと思い、通算勝利数で150に達する投手の出現はそんなに多くないものと思います。今までに同じ日に達成した投手が2人います。その日のスポーツニュースよりも翌日のスポーツ紙で2人の記事をしっかり読んだのをよく記憶しています。昭和39年という事は、その投手達の残して来た数字からおよそ分かっていたのですが、今改めて調べ直すと5月26日の事でした。1人は高卒入団9年目の豪速球右腕投手です。その試合を終えた時点で150勝153敗、少し負け越しています。もう1人は大卒入団7年目の華麗なるアンダスロー投手です。その時点で150勝75敗、丁度2勝1敗のペースと高い勝率なのですが、この投手としてはかなり勝率が悪くなって来た時でもありました。高卒と大卒の違いの為、プロ入りが2年遅い大卒の投手が2学年上になるのですが、その後の両投手の挙げた勝ち星を考えると色々と感慨深いものがあります。次回もう少し続けます。

続 認定首位打者

2012-09-25 21:10:31 | Weblog
今月の上旬、メジャー、ナショナルリーグで認定首位打者誕生の可能性ありと書きました。しかし先日規定打席に1打席足りないながらもその可能性が非常に高くなったメルキーカブレラ選手から、もしそうなったとしても賞を汚した事になる為授賞を辞退したい旨の要望があり、その要望が受け入れられた様です。アンドリューマカッチェン選手が残念ながらというか予想通りというか打率を落とし現在0.336で2位、バスターポージー選手が0.332で3位につけていますが、残り試合から考えて1打席凡退したとして計算したカブレラ選手の打率0.3457を上回るのはかなり至難の業かと思います。多分この2人の内どちらかが首位打者に輝くかと思いますが、ここで物凄く大きな疑問が湧いて来ます。それはルールにある規定を一選手の要望で変える事が可能なのかどうかという事です。その理由が薬物違反であるから認められたのかはっきりして欲しいものです。もしもう1打席有り、規定打席に達していたとすれば首位打者として認めたのか疑問ばかりです。規定打席未満の為、これ幸いに認めたのか、本当に疑問が尽きないものです。認定首位打者という規定があるのですから、少なくとも今シーズンはカブレラ選手を嫌が応でも首位打者と認め、薬物違反の選手のタイトルは認めないとかしっかりしたルールを今後作るべきかと思うものです。この時期に打率を1分上げる事は後半戦の状態から物凄く厳しいとは言え、前回も書きました通りマカッチェン選手に正真正銘の首位打者に輝いて欲しいのですが、それよりも3位バスターポージー選手との打率の差が気になって仕方ありません。

メジャー三冠王の可能性

2012-09-24 13:42:04 | Weblog
現在デトロイトタイガースの主砲ミゲールカブレラ選手がアメリカンリーグで三部門共トップにたっています。ダルビッシュ有が最高のバッターと認めた選手です。彼の三冠王の可能性がどの位なのか少し探って見ます。打率は現在0.331でトップですが首位打者3回の経験を持つ打者ジョーマウアーが0.326で2位につけています。前半戦かなりの高打率で独走して来た新人マークトラウトはやはりかなり打率を落とし、0.323で3位です。4位のデレクジーターまで可能性は否定出来ませんが、最終的にはマウアーとの一騎打ちになろうかと思います。今年も含めて最近4年間必ず0.320以上の打率を誇り、昨年終盤の逆転で首位打者に輝いたカブレラと安打を放つ技術抜群のマウアー、正しく実力者同士の見応えある闘いになると思います。本塁打は42本でカブレラとジョシュハミルトンが並び、40本でエドウィンエンカルナシオンが続き、その後を39本でカーチスグランダーソンとアダムダンが追いかけています。どの打者も固め打ちが出来るだけに予断を許しませんが、ハミルトンが故障で最近出場していない現在、かなりカブレラが有利かと思います。打点はカブレラ133、ハミルトン123と10の差がついている為、明らかにカブレラ有利かと思います。以上書いて来ました様に最大の難関は数字が上下する打率部門かと思いますが、メジャーリーグ久しぶりの三冠王の可能性は60%から70%位はあろうかと思います。

併殺打(3)

2012-09-23 22:59:27 | Weblog
併殺打で一番多いパターンとしてはノーアウト或はワンアウトで走者1塁の時、右打者の強烈なサード或はショートへのゴロかと思います。右打者が左打者より1塁への距離が長い事と、上記の様な当たりの場合振り切っている事が多くスタートが遅れ易い事も当然あろうかと思います。左打者の方が併殺打が少なく、内野安打を稼ぎ易いのは間違いないかと思います。併殺打ベスト(ワースト)20には左打者が1人、40には4人存在します。少しこの4人に触れたく思います。併殺打数229で歴代8位、更に20位以内の打者の内併殺打率(併殺打数÷打数)でも6位に入っている打者がいます。駒田徳弘選手です。2000本以上の安打を記録し、7000打数に近い選手ですが、第1打席満塁本塁打のデビューの試合から見ていますが、正直あまり併殺打の多い選手という意識はありませんでした。余談ですが、それまで最も少ない打席数での満塁本塁打の記録保持者が投手の米田哲也であり、それをネタに友人達にクイズを出したりしていたのに破りやがってという意識の方がこの選手にはあり、何となく気になる選手ではありました。左打者の彼ですが併殺打になり易い要素、物凄く球足が速いとか、脚が速くはないにしても物凄く鈍足という記憶もないのです。それなのに2度の併殺打王も含め多い併殺打、理解に苦しむ処です。

田淵幸一(6)

2012-09-22 22:09:44 | Weblog

前回田淵幸一の打撃理論をあくまでも憶測ですが、誰かの理論を借用したのではないかと書きました。これには全く根拠がない訳ではありません。田淵幸一は以前から他人の意見をあまり考えずに、信用してというか借用して話す傾向がありました。時期的には彼が西武ライオンズへ移籍してそんなに経てない頃かと思いますが、誰かが故障や怪我の多い打者は休みが多く体を酷使していない為、その分選手寿命が長くなるという訳の解らない事を言い出し始め、同期の山本浩二の様にほぼ休まず出場している打者より田淵幸一の様に休みの多い選手の方が使いべりしていない分長持ちするという事を主張していました。単純と言っていいのでしょうか、案の定田淵幸一はこの意見を信じたのでしょうか、自身の選手寿命は長いと信じきったかの如くの発言を度々していました。ダイエーホークスの監督に就任した時の事ですが、当時のオーナー中内氏が本業スーパーの閉店前のセールの様に、試合終盤に多く点を取る野球をして欲しいと語ると、即それをスローガンに掲げる等、彼を見ていると自身の意見は殆どない様に思えてなりません。それでいながらあれだけの美しすぎる本塁打を打てる才能、やはり天性のとか天才という表現が相応しいのでしょう。


田淵幸一(5)

2012-09-21 22:03:40 | Weblog
CS放送の番組で[LegendOfTigers 猛虎戦士録]というのがあります。名前の通りかって阪神タイガースで活躍した選手を当人へのインタビューを交えて毎回紹介しています。少し前に田淵幸一が取り上げられていました。そこで彼は、自身は腕力がない為、スピンをかけ遠心力を利用した打撃を試み、ボールの下側を叩く様にしていたという話をしていました。確かに天性のホームランアーティスト、最も美しいホームランを放つ打者と言われていた彼の打撃は正しくその通りであったと思います。今回この番組を見て驚いたのは、少々厳しい言い方になりますが彼も人並みに考えて、一応理論があったのかなという事です。いい意味で使われているかとは思いますが、天才とか天性とか言われていること自体、ある意味何にも考えていない事に繋がる面があろうかと思います。正直彼がその理論の上打撃を築き上げた訳ではなく、結果としてそうなったので、後から評論家等の説明を借用した様に思えてなりません。考えなくても天性で本塁打を打てた打者田淵幸一、ホームランという言葉からは、通算本塁打数こそ400本近く離されていますがあの王貞治と共に田淵幸一の名前が最初に思い浮かんで来ます。

田淵幸一(4)

2012-09-20 13:36:53 | Weblog
田淵幸一の強肩は間違いなくプロでも通用しました。体重増加により動きがかなり鈍くなり、キャッチャーフライも追いかけないと揶揄される頃は、肩もかなりおかしくなっていましたが、それ以前特に入団から5年間は捕手として殆ど出場しなかった3年目を除き全て5割台の盗塁阻止率と驚異的な数字を残しています。この盗塁阻止率が凄い事の一つの要因としては、当時のエース豪速球左腕江夏豊の存在も見逃せないかと思います。エースとして登板イニング数が多い事もそうですが、彼の1塁走者への牽制は物凄く巧みで左腕投手という事もあり、走者に走るきっかけをなかなか作らせなかったものでした。阪神タイガースの投打の看板として黄金バッテリーと呼ばれていましたが、盗塁阻止に関してもそうだったと思います。オールスター戦前になると必ず話題になるのが、球界屈指の強肩捕手田淵幸一対パ・リーグの俊足選手の対決がどの様な結果になるかという事でした。後に梨田昌孝、古田敦也、城島健司等肩の強い捕手は登場しますが、初めて見た強肩捕手という事もあり田淵幸一の強肩のイメージが私には最も強く残っています。