3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

菊池雄星の将来

2011-06-30 21:43:20 | Weblog
菊池雄星投手は、今日プロ入り2回目の登板で、5イニングを投げ、被安打2,失点2で待望の初勝利を挙げました。CS放送の解説者村上隆行氏は、プロ野球の宝物になり得る存在と言う様な発言をしていましたが、前回の初登板の時の投球の印象も併せてですが、正直がっかりしたと言うか、物凄く物足りなさを感じてしまいました。このブログでも、何回か彼を取りあげ、将来性に期待していたのですが、現状かなり厳しいと思わざるを得ない気がします。斉藤佑樹投手の様な、将来伸びしろの少ない、つまり大化けする事のあり得ない投手と違い、菊池雄星投手には、大化けする可能性に期待していたのですが、早計かもしれませんが、諦めかけているのが現状です。先ず最も気になるのが、矢張り球速です。取り敢えずスピードガンの数字だけでも、現在の投手の内では決して速いとは言えず、かといって数字に表れない、球の伸びや切れがあるとは感じられませんでした。将来凄い投手に成長するには、今の時点でも球の迫力や、凄味等、どこかしらにその片鱗が見えるはずなのですが、私にはそれが解りませんでした。幸いにも一時期心配した肩の異常はなさそうですが、今のフォームで、急激に球の切れや速さが増すとは考えにくく、将来ある程度ローテーションをこなしていける様になったとしても、チームの主柱たる存在にはなり得ないのでしょう。

若生智男(1)

2011-06-29 22:43:06 | Weblog
昭和31年、毎日オリオンズに入団、その後球団名称変更の大毎オリオンズで活躍し、移籍先の阪神タイガースでもそれなりの活躍をし、広島カープで21年間の現役生活を終えた右腕投手です。この投手で最も印象に残っているのが、昭和35年大毎オリオンズが優勝した年の投球です。当時としてはかなりの長身、182cm,82kgの体格から投げ下ろすストレートと大きく曲がるカーブには、かなりの威力がありました。非常に軸の安定した感じの投球フォームであり、躍動感こそあまりないものの、オーバースローより投じられる球には、正しく本格派投手のイメージがありました。その優勝の年、エースの快速球左腕小野正一に次ぐ、二番手投手の位置を右腕中西勝巳投手共に競い、防御率4位の2.15,13勝8敗と素晴らしい成績を挙げています。球速は小野正一にこそ劣るものの、専門家筋からもかなりの評価を受けていたと記憶しています。それにしてもこの年の大毎オリオンズの投手陣は、切れ味勝負の左腕三平晴樹も含め、バラエティに富んだ投手が揃っていたものだと、約50年後の今でも思い出してしまうものです。

昔の話(7)

2011-06-28 22:32:29 | Weblog
多分昭和30年代の途中位から、かなり長い間言われていた事の一つに、ツーナッシングのカウントから投手は勝負すべきではないというのがありました。勿論現在のカウントとは違い、ツーはストライク、ナッシングはボールの事です。真偽の程は分りませんが、読売ジャイアンツ系の評論家曰く、読売ジャイアンツの投手が、そのカウントからストライクを取りに行き、ヒットを打たれるようなら、罰金徴収もある位チームとして徹底しているという事でした。又罰金云々は別としても、他チームも同じ考えだったみたいです。この考え方としては、3球ストライクを揃えて打たれると,勿体ないと言うか、ボール球を見せる事により、打者の視線を変えたり、一本調子の投球になるのを防ぐ事が、目的だったのでしょう。しかし実際にはどうなのでしょうか?わざわざ1球、無駄に多く投げる事になり、当然打者も待つ傾向にある訳で、正直もう一つ、理解出来る作戦(?)とは思えなかったものです。当時の先発投手の多くは完投を望まれ、現在では稀にしか見られない負け試合での完投も珍しくはありませんでした。又スポーツ紙では、投手の多い球数を見出しに大きく取り上げる傾向も強くあり、現在と違い球数制限の意識が殆どなかった時代背景も、大いに影響あった様に思います。

種部儀康

2011-06-27 23:15:53 | Weblog
昭和37年、読売ジャイアンツに入団、初登板は39年、後に45年南海ホークスへ移籍,46年に引退するまで、登板なしの44年を除き、実働7年間の右腕投手です。当時は現在と違い、BSやCSは勿論なく、野球中継の多くは読売ジャイアンツ戦絡みのものでした。そのせいでしょうか、彼の登板を観る機会は結構あったかと思います。主にリリーフ、それも負け試合での登板が多かった様に記憶しています。つまり在籍チームのせいで、多少名前を知られるレベルの投手だったと思います。かなりの回数、彼の投球を観ていますが、正直あまりいい印象はありません。細身の大きくはない体格から、決してスムースとは言えない、ややぎこちなさの残る下手からの投球フォームでしたが、下手投げ投手に必須の沈み込む感は殆ど無かったかと思います。当然球速、球の切れ、伸びには欠け、武器となり得る変化球もなかった様に思います。他の球団の中継が少なかった為、その登板を観ざるを得なかった投手の代表と言っていいのかも知れません。


通算成績   155試合    13勝4敗   防御率  3.04     155奪三振

ショートストップ 西岡剛

2011-06-26 21:59:20 | Weblog
60日間のDL入り後、復帰した西岡剛選手は、それ以前のセカンドではなく、ショートとして起用されています。ファームでも、ショートとして起用され、現在の起用のされ方は、予想出来たのですが、何故彼をショートで起用するのか、正直全く解りません。日本では一応、一流のショートと言われていた彼ですが、残念ながらメジャーのショートとして通用する程の肩の持ち主ではありません。多分カッシーヤや他の選手との兼ね合いもあるのでしょうが、どうしても彼の肩では無理があると思います。メジャーの内野手の素晴らしさの最大要因はその肩にあると思います。肩と言うより、腕の力と言った方がいいのでしょうか、ステップする事なく、強い送球が投げられるのが、一流のメジャーの内野手です。所謂Strong Arm、つまり肩というより腕の力に優れるのがメジャーの内野手であり、ノーステップ、しかも小さなモーションで強い送球が可能です。日本では抜群の身体能力、肩の強さを誇った松井稼頭央選手の肩ですら、メジャーでは通用するものではありませんでした。メジャーでは華奢、線の細さを感じさせる彼をショートに起用する事には、どうしても賛成出来るものではありません。

記録の訂正(2)

2011-06-25 22:47:54 | Weblog
俊足、内野安打の多い選手の代表とも言えるイチロー選手も、何回か記録訂正されています。最初はメジャー入団の年、2001年でした。記憶に誤りがなければ7月だったと思います。その日珍しくノーヒットのイチローでしたが、翌日打率を見ると異常に落ちており、びっくりしたのですが、かなり前の内野安打がエラーに記録訂正されたという事でした。私の知る限り、この種の訂正は日本プロ野球界では、記憶にありませんでした。従って当時かなり騒がれた100安打達成試合数も、後に訂正され1試合増えた数字となっています。今年はスランプに入りかけた頃逆に、エラーがヒットに訂正されたりしていました。試合中或いは試合後すぐならまだしも、後でも記録訂正があるというのは、非常に問題があると思えてなりません。例えば連続試合のかかっている試合での唯一の安打の訂正とか、当然シーズンでの安打数や打率の記録にも影響のあるものです。逆に投手の立場から考えますと、ランナーがいた場合、エラーをヒットに訂正されると、その後の失点次第では、自責点にも影響する訳です。又、可能性としてはノーヒットノーランが、後に訂正される事もあり得るかと思います。

記録の訂正(1)

2011-06-24 21:14:47 | Weblog
昨日の試合でメジャー、ミネソタツインズの西岡剛選手のショートへの当りが、当初エラーと判定され、試合後にヒットと訂正されています。確かにショートへの当りは、決して球足は速くはなく、一塁への送球を焦ったショートが、上手く捕球出来なかったものでした。西岡剛の脚力なら、ショートが捕球し、ファーストへいい送球をしたとしても、微妙なタイミングかセーフの可能性が高い様な気がしました。当初エラーと記録されたのは、怪我により約2ヶ月休んでいた為か、西岡剛の脚力が記録員に、もう一つ浸透していなかったせいもあるかと予測してしまいます。もしこれがイチローであったならば、多分記録は最初からヒットになっていた様に思います。つまり、記録員に俊足を認識させる事も、選手の力量の一つかと思います。しかしメジャーでは見られる記録の訂正ですが、試合中、当日の試合後の訂正は兎も角としても、ある期間経た後に訂正される事もあります。主に訂正の対象となるのは、内野手へのゴロの打球が一番多く、当然俊足選手が最も影響を受けると言えるかと思います。

松井秀喜の現状

2011-06-23 14:53:25 | Weblog
以前にも触れました様に、メルビン監督代行になってから、松井秀喜は毎試合スタメンで起用されています。今日もナショナルリーグ主催のDH制の採用されない試合でしたが、2日続けてレフトの守備位置で出場しました。主にレフトを守っているウィリングハムの故障もあるのでしょうが、監督の交替により、これ程起用法が変わって来るとは、正直予想出来ませんでした。今日の成績ですが、4打数0安打、2四球で、4三振を喫しています。つまりアウトは全て三振という事になります。これで今シーズンは44三振となり、4.84打数に1回の被三振率になります。数字的には、今までで最も高い割合で三振していますが、決して悪い傾向ではないと思います。貧打のアスレチックス、長打力を期待出来る打者が殆ど存在しない為、彼の役目は長打を放ち、走者を返す事に尽きると思います。その為多少粗くなり、その結果として三振が増えて来るのは、ある程度止むを得ないかと思います。投手力には優れているチームなので、打率は上がらなくとも、チャンスで期待に応えられる打撃が求められると思います。彼は今日レフトの守備で、前に落ちそうなライナー性の打球をスライディングキャッチしていますが、かって大怪我した際のキャッチを思い出すほど、そのキャッチの危険性を感じてしまいました。やはりずっと守備に就いてない事による守備勘の鈍りもあるのでしょうが、元来決して守備の上手くはない選手だけに、交流戦とは言え、守備にはつくべきではないと痛切に感じました。

スピードガン(3)

2011-06-22 22:49:15 | Weblog
以前(スピードガン(2)でスピードガンに関してメジャーの全球場で、同じ測定器を使用したとしても、設置条件まで同じという事はないだろうと書きましたが、申し訳ない事に少し勉強不足でした。2007年から全30球場で、pitch f/xという測定器を、MLB機構が採用し、ホームプレートから同じ位置に設置している様です。この測定器で3方向から球速を分析し、更にコース、球種、動き等も分析している様です。この条件であれば、球場毎の表示のバラツキは殆どないと言っていいかと思います。従ってMLB機構が最高球速を一応認定したりするのも理解出来るものです。従って、日本プロ野球でよく言われている、何々球場の表示は高く出るとか、低く出るとかいう話は、多分非常に少ないかと思います。又球種毎の平均球速とか、100マイル以上計測の回数とか、非常に統計がとれているのもよく理解出来ます。出来れば日本でも、今年から統一球にした様に、より同じ条件に近い感じで、スピードガンを設置して欲しく思うものです。しかし前回も触れました様に、どうしても打席での感覚とは一致しない点は多い見たいなので、どんなに様々な分析が出来たとしても、矢張り万能の物にはなり得ないのでしょう。

安木祥二

2011-06-21 22:29:29 | Weblog
1969年、ドラフト5位でアトムズに入団、その後太平洋クラブライオンズ、ロッテオリオンズ、中日ドラゴンズに在籍し1984年まで、16年間の現役生活を過ごした左腕投手です。先発もリリーフもこなし、良く言えばチームにとって便利な投手、悪く言えば左腕投手という利点を活かして生存して来た投手とも言えるのでしょう。もっと辛辣に言えば左腕投手でなければ、これだけの長期間プロの投手としては、やれなかったレベルの投手かと思います。公称180cm,76kgと均整のとれた体格ながら、スリークォーターよりやや下から投じられる球には、あまり威力を感じた事はありませんでした。投球フォームは、全体的になめらかさやスムースさには欠けているものでした。脚の上げ方は、球威を出すために上げると言うよりも、軽く上げ、少しそこで間(ま)を作り、左腕を軽く後方に引くという感じで、球の威力を出す為の、腰の回転は非常に浅いものでした。従って繰り出される球には速さが乏しく、現在の投手よりも総体的に遅いと思われる当時の投手の内でも、遅い方だったと思います。変化球は比較的大きなカーブはあったと思いますが、そのフォームのせいか、球は軽く、キレ、伸びにももう一つ優れたものはなかったと思います。所謂変則的投法で、左腕という長所を巧く活かした代表的な投手と言っていいかと思います。


通算成績    445試合   33勝51敗    防御率  4.33    537奪三振