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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



その昔。
阪急電車「蛍が駅」を下車すると、見渡す限り田んぼばかりで、その田んぼの彼方に伊丹空港の滑走路が延びていたという。(確か城山三郎著「ゼロからの栄光」に書いてあった)
空港のまわりを遮るものはなにもなく、陸海軍の軍用機や誕生したばかりの日本航空のプロペラ機が離発着を行っていた。

それから30年ほどが経過して、「喧しいから空港はどこかへ行って欲しい」という運動が起こった。
ちなみにクレームをつけた人々のほとんどは、空港が出来た後に移り住んだ人たちだ。
飛行機はプロペラ機からジェット機の時代に代わって、大きさも10数人乗りから300人乗り以上もの巨大なものに代わっていた。

で、
「キーン」というジェット音が煩いさから。
大きな飛行機は落ちたら怖いから。
夜は眠れないし朝夕煩いし。
空港は要りませんと、地元自治体は宣言した。

「大阪空港撤去宣言都市」

飛行機は要りませんから空港はどこかよそへ言って下さいと正式に宣言した。
だから空港を運営していた国は国民の税金を注ぎ込んで周辺住宅の防音工事に、その他公共工事を次々発注。
それでも「喧しいからどっか行け!」の声は鳴り止まない。
仕方がないから、あれやこれや考えて海の上に空港を作った。
関西空港がそれである。

「関空できたら閉鎖で静かになるから良かったね」

と言ってた空港、大阪国際空港は今なお現役。
どうなっててるんだ?

空港の地元、伊丹の自治会、商工会が市議会に対して「空港共生宣言」の請願を提出した。

まったくもってご都合主義。
人間の身勝手さ、ここに極まれりといった感想だ。

国も伊丹市の宣言を認めて大阪空港を残すなら。
ジェット機の機種制限を撤廃し、
夜中も飛べる24時間空港にあらためて、
おまけに補助金はいっさい出さない条件で認めて欲しい。

大阪空港は地元の皆様の打出の小槌ではありません。

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