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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



「シリアにいくのは自由でしょ。パスポートを取り上げるなんて報道の自由を侵害している」

と憤ってらっしゃる方は杉本祐一氏。
自称フリーカメラマン。
職業、民宿経営者。

どういうわけかデジタルカメラが世の中を出回り始めてからフリーカメラマンが増えたような気がしてならない。

「私、プロのカメラマンなんです」

という若い女性にあったことがあるけれども、その華奢な体とドデカイ一眼レフとの釣り合いが全くとれていないことに加えて、写している写真も「○○カフェ」や「ビストロ○○」なんてオシャレな名前を付けられた街中の食堂のメニュー用写真だったりする。
だいたい高級レストランならメニューに料理の写真は載せないだろう。
それをキャノンのフルサイズやブローニーサイズのとびきり高級カメラなんかで撮影してどうするんだ、という気がしてならない。
きっとホンモノのプロカメラマンが機材を安く買うために誠心誠意の協力をしているのだろう。

そんな世の中だから民宿のオヤジでもフリーの戦場カメラマンができるわけで、今どきのシリアに行きたがる輩を政府が強制的に止めるのも無理からぬわけだ。

「自分になにかあっても全部自分で責任を撮ります」

と格好のいいことを言ってイスラム国へ行った人が結局は、命乞いをして政府を困らせて、日本人全員をテロの標的にするきっかけを作ってしまった。
そんなことを考えると、なぜテロリストの前で切腹して果てなかったのか、と思ってしまうのは私だけではないだろう。
フリージャーナリストの身勝手が、いくらなんでも褒められたものではないのだ。

自由の中に責任がある。
だからなんでもかんでも自由ではない。
例えば「満員の映画館で『火事だ!』と叫ぶ自由はだれにもない」ということは言論の自由でよく言われることだ。

杉本祐一氏が「報道の自由を規制された」と主張するのは趣味の素人ジャーナリストであるからに他ならないのだ。


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