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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



クリント・イーストウッド監督の最新作品「ミリオンダラーベイビー」はなんとも表現のしようのないやりきれなさが残る映画だった。
この「やりきれなさ」は決して「つまらい」という意味ではない。
どんなドラマでも人によって受取り方も異なるだろうし、ドラマの終結のしかたには人それぞれの意見があることだろう。

私の場合、この映画から受取った「やりきれなさ」とは人生に於ける後悔に似た、取り返しのつかない「なにか」がどうしても心の底に残ってしまったということだ。
あの時、あのようにしていれば、こうはならなかったに違いない、という誰しもが経験する悔しさをいやがうえにも感じさせてくれるのだ。
イーストウッド演じる老トレーナーが孤独であるだけに、主人公のヒラリー・スワング演ずる女性ボクサーの境遇よりも、ある面から眺めるとより印象的で、映画の結末は主人公よりも遥かに悲しいものに思えてしまうのだ。

そしてこの映画の一番の魅力Iは登場人物にある。
彫刻刀の切っ先で深く掘り下げ大胆なディテールと繊細な線使いで描かれた木版画のように、この映画は一人一人の登場人物の個性と、その背後にあるものを見事に描き上げてもいる。
主人公の30代女性ボクサー、老トレーナー、モーガン・フリーマン演ずる元ボクサーのジムの老管理人、ジムに居ついている少し知能に問題のある若い男、そして女性ボクサーの母や姉弟。
どれ一人をとっても描かれている個性の中に「主人公」としての奥行きがあるのだ。
きっとこういう緻密な描き方が、この映画にアカデミー作品賞をもたらした大きな要素になったのではないかと私は思っている。

決して暗い映画ではないし、むしろ中盤に展開されるボクシングの試合シーンは「やっぱりアメリカ映画はスポーツの描き方が巧みだ」と思わせるエキサイティングな映画でもある。
そのスピード感。
リズム。
そして大胆さ。
駆け引き。
というボクシングを楽しむための要素がふんだんに盛り込まれ、ロッキーやレイジング・ブルにも決して劣らないばかりか、女性だから、といったひいき目で見なくとも「凄い」と思える娯楽作品として十分な面白さがあるのだ。

本作はPG-12で確かに残酷な場面もあり、子供には父兄同伴が義務づけられている。しかしながら、人の生き様、生死につての価値観がきっちりと謳われているので、是非子供にこそ見せてみたい良い映画だと思うのだった。

~ミリンダラーベイビー~ ワーナーブラザーズ2004年作

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先々週あたりから「レッサーパンダが後ろ足で直立に立ち上がった」なんていうつまらないことが話題になっている。
なんでもレッサーパンダが後ろ足で立ち上がることは珍しくないのだが、件の千葉動物園のレッサーパンダは十数秒も立ち上がり周囲を見渡すので珍しく、来場者の目を惹いているというのだ。

同じようなアホらしい話が、神戸の王寺動物園にもある。
NHKニュースによると王寺動物園のヤギは飼育係の訓練の結果、お手ができるようになったというのだ。
断っておく必要ないと思うが、飼育係が「お手」をできるよになったのではなく、ヤギが「お手」をできるようになったのだ。
このヤギは2年間の訓練の結果、犬が得意とする芸である「お手」「お代わり」「伏せ」ができるということで、千葉動物園のレッサーパンダと同じように目を惹いているのだという。

このように「アホらしい」動物の一発芸で入場者を増やそうというのは、動物園をとりまく市場に驚くべき変化が生じたためだと思われる。

北海道旭川市にある「旭山山動物園」。
この日本最北に位置する小さな市営の動物園は数年前までは閑古鳥が鳴いていて、「もう閉園も視野に入れて」というような状態だった。
そこへ民間出身の優れもの園長が就任し、事態が一変。
動物の習性を観察できるように各飼育小屋を改装。
その結果、普通の動物園ではとうてい見ることのできなかった動物の動きや生活ぶりを観察できるようになり「面白い動物園」として認識されるようになった。
特に人気のゴマアザラシ館など、大の大人が水槽の前で一時間眺めていても飽きないほど面白い。

口コミで広がった「旭山動物園」の噂は全国に広がり、昨年の夏は月間で上野動物園を抜いて来場者日本一に輝いた。
先月、各地の動物園の年間入場者数統計が発表されたが、旭山動物園は上野動物園、名古屋の東山動物園に次いで第三位。
大阪の天王寺動物園は4位と後塵を敗した。

この冬、旭山動物園を訪れると私のように日本国中から多くの客が訪れていてビックリした。
「富山市からお越しの○○さん」
とか、
「北九州市からお越しの△△さん」
などという場内アナウンスが頻繁に流れるのだ。

小さな動物園の大きな成功。
多くの地方動物園の「アホらしい」PRは、旭山動物園に刺激された「アホらしくない」いい形の奮起だと思えるのだ。

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東京へ出張してきたうちの課の社員が「○○という有名人を電車の中で見た」と自慢した。
最近の私はニュース以外すっかり地上波のテレビを見なくなってしまっているので「○○」なんて芸能人の名前を言われてもすぐに顔が浮んでこないところがつらいところだ。
しかし皆の話を総合すると、結構有名な俳優で、テレビドラマなんかに出演しているらしい。
「やっぱり東京やな~」
と関西人らしくないセリフを吐いている奴がいて、ちょっとムカついた。
「あほ、オレも有名人やったらこの会社の近くでもいっぱい見ているで。」
と有名人目撃談でかなり盛り上がったのだった。

私の場合子供の頃に初めて目撃した有名人といえば、近所にオープンしたばかりのダイエーで月亭八方、桂きん枝、桂文珍、林家小染の4人を目撃したのが最初だった。
当時4人で結成していた「ザ・パンダ」で余興に来ていた帰りの姿を目撃したらしかった。
月亭八方の足がやたら短く見えたのが印象に残っている。
次に目撃した有名人はボヤキ漫才の人生幸朗だった。
地下鉄御堂筋線のドアにこうもり傘を杖にして立っている姿を目撃。暗い窓を見つめていたのが印象に残っている。
そして同じく御堂筋線で目撃したのが吉本新喜劇の谷しげる。
背がとても低くてテレビでネタにされていたように、つり革を持って立っている姿がホンマにサルのような感じだった。

社会人になってからは芸能人が電車に乗っている時間帯と符合しないのか電車で有名な人を見かけることが少なくなった。
しかし営業職になって時間帯に関わらず電車やバスに乗ったり、街中を歩くようになって再び有名人を目にする機会が増えてきた。

社会人になって初めて目撃したのが、まるむし商店の磯部。漫才の中で「校長先生」を演じている方だ。
地下鉄谷町線の夕陽ケ丘から乗り込んできた。原始人のような印象深い顔なのですぐにわかった。
そして次に道頓堀を歩いているとレツゴー三匹のレツゴー正司が自転車に乗って走っているのを目撃した。
場所柄演芸場や飲食店の多いところなので出番の間に、うろちょろしていたのかも知れない。

5年ほど前には会社の近くの焼鳥屋の前を自転車に乗ってボケーと走っている山田花子を目撃。
去年、梅田のヨドバシカメラ近くで、キーのやたら高い声でわめいている三人組が周囲の注意を惹いていた。なんやなんやで見てみると若手漫才師の安田大サーカスの三人だった。
その数ヶ月後、なんば元町の交差点を歩いている桂つく枝を目撃した。
「あ、桂つく枝や。」
と一緒に歩いていた部下に教えてやると、
「...誰ですか、それ。」
桂つく枝は有名人ではないのかも知れない。

こう考えてみると、どいつもこいつもお笑い人。
関西の街中で見かける有名人はお笑いしかいないのか?
そういえば堀ちえみを目撃したことがあったことを思い出した。が、かつての人気アイドル堀ちえみも今や大阪のオバハンタレント。
ある種のお笑いタレントであることに間違いはない。

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アップル社製品の話題を中心に最新ニュースとインターネットサービスを提供しているリンククラブという会社がある。
この会社の6月のニュースレターに昨年イラクで武装ゲリラに拘束された自称ジャーナリスト安田某の特集が組まれている。
さすが何度も問い合わせメールを送っても返事を寄越してこない不良会社リンククラブ。左巻きの迷惑ドアホ素人カメラマン安田某とは似たもの同士で懇意というわけか。

「サマワのいちばん暑い日」は、この安田某とはまったく正反対。現代の沢田教一か一ノ瀬泰造かといわれる報道カメラマンの不肖・宮嶋茂樹氏の最新刊である。

この週刊文春の名物カメラマン宮嶋茂樹氏。人気カメラマンの割に東京拘置所に収監されていた麻原彰晃の隠し撮り写真ぐらいしか代表作がないのがたまに傷だ。だが、この人のジャーナリストとしての功績は本業の写真そのものyりも、なんといっても自衛隊の素顔を多くの人々に伝え広めたことである。
遡れば宮嶋氏の愉快でシリアスなレポートは湾岸戦争直後、ペルシャ湾の掃海任務についた海上自衛隊の掃海活動のレポートに始まった。
そして戦後初めての日本軍(自衛隊)の海外派遣となったカンボジアのPKO活動を同行レポートした「ああ、堂々の自衛隊」で私たちに強烈なインパクトを与えてくれた。
週刊文春と契約しているとはいえフリーのカメラマンである宮嶋氏はその限られた予算から、カンボジアの自衛隊タケオ基地前にニッパヤシで掘っ立て小屋を建て、小さな日の丸を掲げて文藝春秋社タケオ支局を開設し、自衛隊に密着取材。50ccの原チャリに跨がって取材するところなど、お笑いを通り越して感動的でさえある。
大手メディアとは異なった、この独特の取材姿勢で、海外派遣された自衛隊員の規律正しく、しかも親しみ深い表情をユーモア一杯の生き生きとした文体で私たちに伝えてくれたのだ。

その後、このユーモア溢れるレポートはボスニア紛争、南極観測隊、北朝鮮、アフガニスタンなどと続いていったが、もちろんその主軸となる自衛隊の海外活動もデカン高原、モザンビーク、東チモールと続いてきた。
「イージス艦4隻の広報効果に匹敵する」
と本書でご本人も述べられているように、不肖宮嶋の戦場レポート・自衛隊レポートは読むものを飽きさせないばかりか、時にそのふざけた文体からは想像もつかない言い知れぬ感動さえ与えてくれるのだ。

本書は、昨年春、自衛隊のイラク派遣部隊を追って命がけでサマワに入り、三ヶ月にわたり現地を取材したレポートだ。
新聞やテレビでは決して伝えられることのないサマワにおける自衛隊の素顔を今回も清々しい目で伝えてくれている。
ただ今回、いつもと違っていたのは二人の同業者との接触を描いていることだった。
終盤数ページにわたって描かれた二人の同業者とはイラクで殺害されたフリージャーナリスト橋田信介氏とその甥である小川功太郎氏であった。
宮嶋氏が「上官」と仰いでいたベトナム戦争からの戦場カメラマン橋田信介氏とのその死に遭遇する4時間前の会話と死後の行動を通じ、さらにエセNGOやそれに寄生するジャーナリスト、無能な外務省役人の姿をしっかりと描写することにより、ジャーナリストの人としてのあり方、紛争地域で取材する者の信条をいつにもまして熱く語られていたのだった。
以前このブログで紹介した産経新聞取材班「武士道の国からきた自衛隊」(扶桑社)と併読すると、面白さが数倍に膨らむだろう。

~サマワのいちばん暑い日 ....イラクのど田舎でアホ!と叫ぶ~宮嶋茂樹著(祥伝社刊)

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世界の歴史が変わった日露の戦い「日本海海戦」から今日でちょうど100年を迎えた。

あの日(1905年5月27日)、初夏の香り漂う晴天の対馬海峡を品質の目茶苦茶粗悪な石炭を炊き、濛々たる煙を吐きながら世界最強といわれたロシアのバルチック艦隊がウラジオストクを目指して航行してきた。
日本海軍を壊滅し、憎きサルの国日本を滅亡させるために..........。
パトロール勤務についていた我が帝国海軍の哨戒艦信濃丸はこのロシアの大艦隊を発見。というより、夜が明けて気がついたらバルチック艦隊の群れの中を航行していた。
信濃丸は直ちに連合艦隊にこれを連絡。
連絡を受けた、連合艦隊司令長官東郷平八郎は参謀秋山真之作成による日本史に残る名電文を大本営に向け発信する。

「敵艦見ゆの警報に接し、連合艦隊は直ちに出動。これを殲滅せんとす。本日天気晴朗なれども波たかし」

19世紀が白人国家による世界制覇完成の時代とするならば、20世紀は白人国家から有色人種の国々が自由を獲得し独立していく時代であったといえるだろう。
この日本海海戦はその分水嶺として非常に意義深いもので、我々日本人が誇りとすべき歴史的大イベントなのである。

ところがこの日露の戦いを左巻き先生が多い現在の小中学校や高等学校では子供たちにあまり詳しく教えないらしい。
「日本は戦争でアジアの人たちを苦しめた悪い国なんだよ」
と中韓の腰ぎんちゃくのようなアホばかりな先生たちは、自分の組合に都合の良い嘘の歴史は教えても、国家や世界のためになる本当の歴史は教えないのだ。
もし日露戦争を教えたら、どうしてアジア各国が独立を成しえたのか、そしてどうして日本の悪口を言うのは中国、韓国、北朝鮮、朝日新聞と労働組合だけであるのかが、子供たちにわかってしまうからなのだ。
嗚呼、これを嘆かずしてなんとする。
私の友人たちなら私も含めて若いにも関わらず、たとえば「広瀬」「杉野」という二人の名前を聞いただけで目に涙を浮かべるくらいの愛国者である。
愛国心ある子供たちを育てねば。それが我々の使命である。
国を愛するもの、すなわち世界を愛するもの。
国にたてつくもの、すなわち左巻きの破壊者、スターリン、毛沢東、ポルポトなのである。

ところでなぜ、混乱を極めるイラクで、日本の自衛隊だけが大きな被害も出さずに、イラク国民から支持を得て復興援助活動ができるのか。そしてなぜ自衛隊に対してだけ、米英その他全ての国が驚愕した「日本軍に協力しようデモ」がサマワ市民の手によって自然発生したのか。
さらに、宗教も政治も関係ないのになぜパレスチナの人々が日本を最大の支援国として訪れてくるのか。
誰もその理由を説明しようとしない。
それは間違っても憲法九条のおかげじゃない。
100年前の先達の偉業の成せる技なのだ。
ラジオもテレビもない時代。もちろんインターネットなんか想像もできない時代に、日本の勝利がユーラシアを駆け巡り、私たちを自然に世界の、しかもアジア初の名士ならしめたのだ。
そう、「日本は正義の国」だと伝えられたのだ。

中国、韓国、北朝鮮がなんと言おうとこの事実は変わらない。
大和、琉球、アイヌ、台湾の我が日本諸民族よ、100年前の祖先の偉業を思い出し、毅然とした態度で世界に臨もう。
何といっても世界のほとんどは日本の味方。いつものように誠実に対処すれば、人類だれもが私たちを理解してくれるのだ。
伝説が生まれた今日この日。
国を守り、家族を守り、アジアに希望を与えた我々の祖先に恥ずかしくない日本を創ろう!

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全国の目が中部圏に注がれて、時代はやっぱりセントレア。
やっぱし関西はあかんのぉ、なとど思っていたら「関西空港初の黒字」という活字が今日の朝刊経済欄で躍っていた。
万年赤字と思っていた関西空港が黒字になったというニュースは、阪神タイガースが首位を走っているという話題以外、まったく明るい話のなかった関西地方にとって、これほどよいニュースはないだろう。
発表された黒字額は約51億円。
国際線が延びたのが主な原因だという。
そういえば最近の関空は1階(国際線到着)と4階(国際線出発)がいつも混雑している。

関西空港といえば日本初の海上空港かつ24時間空港で有名だが、早朝や深夜のロビーは悲惨だった。
出張で早朝よく国内線ロビーをうろうろするのだが、「兵庫県」の伊丹にある「大阪空港」と比べると雲泥の差。
ロビーは閑散として、開いているレストランもほとんど開店休業状態だった。
「こんなんで大丈夫なんかいな」
と心配してしまうくらい寂れていたのだ。
しかし国内線はまだましで、国際線の出発ロビーは午前9時ごろまで出国審査後のレストランやカフェが開いていないので、腹が減ってもなにも飛行機に乗るまでなにも食べられない状態が続いていた。

それが最近、国内線のロビーのスタバやマクドが随分賑わっているし、国際線のロビーも少しは早く開いているし、人も増えつつあるようだった。
そこで今回の収支決算の発表で納得がいったというわけだ。

2年後には2本目の滑走路の運営が始まる。
この2本目は今は成田にしかない4000メートル滑走路。
B747-400が燃料を満載して南米やアフリカまでノンストップで飛んでいくことのできる日本で唯一の24時間営業の国際空港となる。
関空は成田と違って北米便や欧州便が少ない代わりに成田にはない中東便や中央アジア便など、レアなエアラインが飛んでいて、とってもマニアックなのだ。

どん底に喘いでいた関西経済も復活してきたということか。
そういえば、最近仕事がやたら忙しい。旅行の休みをとれないぞっと。
旅行はともかく、ダメだった関空も上昇を開始したのだから今が独立開業のチャンスなのかも知れない。

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大阪の老舗ソース会社「イカリソース」が倒産した。
社長と役員その他が中心になって詐欺を犯していたことが露呈したために、市場から締め出され、悪化していた経営が一気に崩壊したというのが真相だ。

新聞報道によると、逮捕されたイカリソースの元社長は30代で社長を継いだ創業一族出身で、大学卒業後に他人の会社で働くいわゆる丁稚奉公も経験せず、すぐに父が経営する会社に入社してきたのだという。
その結果、他人の痛みがわからぬ経営に陥って、社員を信じず、外部からやってきた「頼りになりそうな人」を信用し経営してきた結果が今回の事態を招いたらしい。
自分の社員を信じないから社内の出来事や雰囲気、士気などを掴むことができず、生粋の社員とはことなる外部からやってきた「他人」の言うことを鵜呑みにして、間違った情報を信じてきたのだ。

終身雇用制度と呼ばれていた昭和後期の労働システムが崩壊し、今は労働人口が流動的になっている。
畢竟いろんな人が外部から入社してくるわけだから、どの人がどういう人なのかを見極めることが重要になってきているわけだ。
中にはスパイをするためにライバル他社から送り込まれてくるケースも考えられるし、人の良い経営者につけ込んで会社の財産を奪いにかかったり、乗っ取ろうとする輩も現れてくるだろう。
今回のイカリソース事件は社長が自らの目で、自分の会社を取り囲む事象を確認しようとしなかったことに問題があったのだと考えられる。

その昔、インドの王様が近しい知恵者の学者にお訊ねになった。
「その方、真実と虚実の距離を存じておるか?」
「はい、存じておりますとも。真実と虚実は約10センチの距離がございます」
王様は、ほーと驚いた。
知恵者の学者が具体的な数値を出して答えたものだから、王様は吃驚。
そしてそれがどうしてなのか聞きたくなった。
すると学者はこう答えた。
「ようございますか王様。王様がご自分の目で確かめず人づてに〔耳〕から聞いたことは虚実でございます。しかし、王様ご自身の〔目〕でお確かめになったことは事実でございます。」
この言葉に感動した王様は以後、国内を頻繁に行幸し広大な国土に善政を敷いたという。


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昨日まで機嫌よく日本を訪問していた中国の呉儀副首相が「急な用件ができたので帰ります」と宣って、約束していた小泉首相との会談を一方的にキャンセルして帰国した。
町村外相はカンカンで「常識がない」などと言っているが、相手は理屈や儀礼の通じる相手ではない。
わたしなどはてっきりオバハンが帰ったのは、
「出発前に北京にある家の台所で、薬罐をコンロにかけたまま出かけて、火を消すのを忘れたのを思い出した」
のが理由かと思った。

しかし産経新聞夕刊の一面に「呉儀副首相が帰ったのは、靖国問題に反省のない政治家がいるため」だと、中国、もとい支那のスポークスマンが発表したと書かれていた。

あ~あ。
もういい加減にしていただきたい。
中国というのは礼節の国ではなかったか。
はっきり言って、阿呆らしすぎて怒る気力も起こらない。
中国人というのは個人レベルで付き合うと、これほど良い人たちはいないと、朝のラジオでも浜村淳が言っていたが、集団になるとどうにもならない連中なのだ。
自分の国の国民に嘘の歴史を教えたうえに、仲良くしなければならない日本というアジアの隣国をバカにして、国民の鬱憤を晴らさすのは止めなさい。

薬罐のコンロは冗談だけど、もしかすると自国の基盤に反日という薬罐をかけっぱなしで、デモや暴動という火を消さすにでてきたことに慌てて帰った、というのが呉儀のオバハンが慌てて帰った本当の理由なのかも知れない。

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スターウォーズ・エピソード3が全米と「中国」で公開された。
1作目から28年。ついに完結。今作ではダースヴェーダーことアナキン・スカイウォーカーがダークサイドに転落する様が描かれているということで大騒ぎ。
公開当日は急病になって会社や学校を休んだ人たちが、病院へも行かずに映画館に列を作ったという「アホかいな」というようなお祭り状態であったようだ。

良い悪いは別にして今年最大の話題作が公開された当日、早くもインターネット上で本作のムービーデータが不正に公開された。
公開された映像には編集時に使用するカウンターナンバーが表示されていたということだから、映画館でこっそりカメラ撮影されたものではなく、製作段階で、スタッフかスタッフに紛れ込んだ何者かが不正にビデオデータを持ち出したものに違いない。
スターウォーズは前作からフィルムを使わずに日本製の映画用デジタルビデオカメラで撮影してるので、作成した作品も従来のものよりより盗難しやすかったのかも知れない。

今回の事態を重くみた米国映画協会と連邦捜査局は断固とした態度で、犯人を突き止めそれ相応の厳罰に処す構えを表明した。

ここまで映画の作り手と、その作り手の国が海賊版を警戒するにはそれなりの理由がある。
映像や音楽、ソフトウェアなどの著作物がその企業や国家にとっての大きな資産となっているからだ。
今年発売されたディズニーのアニメ「Mr.インクレディブル」のDVDは20USドル程度の価格ながら800万枚を売り上げた。つまり映像・音楽ソフトが万単位で売れる市場が出現しているのだ。
ところが、これらのメディアは複製しやすく「知的所有権?なに、それ?」というような、価値観がまるっきり異なる人々に対しては著作権などまったく機能することがない。
そのため米国は数百万ドル規模の経済的損害を受けていると、頻繁に発表しているのだ。
ちなみに日本もここ数十年、知的財産については敏感になっているが、どちらかというと特許や実用新案の世界であった。音楽や映像については意識が希薄だ。

今回のエピソード3を米国映画にとって世界市場第二位の日本をさておいて、中国でも米国と同日に公開に踏み切ったのは、海賊版が市中に広まり受ける損害を極力減らそうという努力の結果だという。

ところが昨日、上海の街中でエピソード3の海賊版DVDが売られているのが確認された。
売り子はリュックに物を入れ、歌舞伎町や東通り商店街のぽん引きよろしく客に声をかけ売り歩いていたという。
共産主義の国はえてして知的所有権に対する認識が低い。
2年前、ベトナムのサイゴンにある「国営百貨店」のオープンの日。一階の売り場をうろうろしていると、「DVDいかがっすか」と声をかけられた。
「安いよ。買って行きなよ」と言うものだから、DVDが山と積まれたワゴンを見ると、アメリカ映画や洋楽ポップのライブビデオなどが売られていた。
「いくら?」
と訊いたら、
「1枚20000ドン(170円)」。

海賊版DVDの殲滅の日は遠い。

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国が発注する鋼製橋梁の入札に関わった建設および重工の大手47社が談合に手を染めていたことが判明した。
新聞やテレビといったマスコミは鬼の首を取ったように騒ぎはじめたが、例によって、その根本的なものは何一つ報道しない姿勢を貫いている。
それが証拠に公正取引委員会が前回摘発した水道メーターの不正入札の一件に関わった水道工事事業者の一つの社長を「反省します」「すいません」などのお詫びのひとつも言わさずにテレビ出演させし続けている。
その人の名前はMといい、お昼の相談番組や朝のワイドショーの司会を務めているのだ。

実のところ、日本経済は談合で成り立っている、という噂話がある。
以下は飽くまでも噂なので真剣に考えてもらっては困るのだが、考えないと益々ちんけな国に落ちぶれる危険性があるだけに怖いものもある。

大阪府と京都府と奈良県の境に数年前、国立国会図書館関西分館というのが完成した。
この三府件の府県境といえば、関西学術研究都市という、いかにもという地域なのだが、いずれの都心からも電車で一時間以上かかる辺境である。
このような辺境に国立図書館を構えることになったのは、京都出身のNという政治家が、身内の税金を払わずに済む人たちをたき付けて国に「この場所が都合がいい」と決定させたという「噂」がある。
国立図書館だから、当然入札で建築業者や設備業者が決められる。
ただ規模が規模だけに、これだけの工事を実施できる会社も限られてくるので、建築も設備も技術的にも資金的にも請け負うことができる会社が「まとめて」受注したという、これまた「噂」がある。
「まとめて」という言葉がキーポイントで、意味はなんとでもとれるだろう。
すべてまとめてがっぽり受注した、という意味にもとれるし、みんなの希望をまとめて仲良く受注したとも言うことができる。
設備などは前記後期の二つにわけられて、B社やI社、N社、D社という企業が頭で受注して、仲良く仲間の工場に発注し、民間企業からではとても得られない額の利益を不当に受けていたという「噂」がある。

大阪府堺市は職員の皆さんに共産党支持者が多いことと、ラスパイレス指数が日本一であることで知られている。
共産主義は「民主主義」と「平等」を心がけてるためか、職員が「不平」を言わないように、国家公務員よりもはるかに高い給与を平等に支払うように仕向けているようだ。
この公平思想は入札制度にも活かされていて、建築工事などは落札した業者が「平等」に損をしないように、落札価格と予定価格がピッタリと符合するように入札を実施している。
ホームページで確認できるのでビックリする人がいるだろう。
これは恐らく市の職員には「エスパー」がいて、落札してもらいたい業者にテレパシーを送るので、ピッタリの数字がでてくるのだ、という「噂」がある。

ともかく、どれもこれも「噂」なので、明確には言えないが、火のないところに煙は立たず。
要は役人の無能さ加減と、業者の不誠実さ加減が末期的になってきているということか。

そう言えば、大阪和泉市の市長逮捕も、市長を逮捕して汚職の濡れ衣と責任を押し付けないと、実行部隊の課長、係長クラスがすべてお縄にかかってしまうから、という「噂」がある。
ここまでくると、市長は尊師で職員は信者、市庁舎はサティアンだ、という「噂」もある。

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