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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



私の通っている英会話スクールのクラスにオーストリア航空に勤務している女性がいる。
先日、クラスの飲み会で、
「ウィーン経由でミュンヘンまで、いくらでチケット売ってくれます?」
と訊ねたところ、結構核安の料金を提示してくれた。
実は私はかねてからミュンヘンで毎年開かれているオクトーバーフェストへ行き、本場のビールをたらふく飲むことを夢見ている。
たまたま、先週末、テレビのニュースで「オクトーバフェストが始まりました」というレポートが流れていて、ドイツへ安く行く方法はないかと考えていたところだったのだ。
これでウィーンを経由して格安でドイツを訪問するルートを確保したので、来年は是非、念願の盟友ドイツを訪れてみたいな、と思ったのであった。

ところで、この飲み会の翌々日、会社で何気ない雑談をしているうちに、ふと
「オーストリア航空に勤めている女性が英会話学校にいて、格安チケットを売ってくれる、
言うてたで。」
と部下の一人に話しかけると、
「え、ホンマですか。おれ、エアーズロックへ行きたいんです。ゴールドコースもええな。」
との返事。
しかも真顔。
彼はかつて「草津温泉は滋賀県にある。」「有田焼は和歌山だ。」と言った前歴があり、これで新たな伝説が加わることとなった。

彼は会社で一番仕事のできる若手社員だが、バリバリできる分、どこかボルトが一本抜けているようだ。

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とりがら映画評

数カ月前、馴染みの劇場で一日一回だけ上映されていたのが、田中麗奈主演の
日本映画「ドラッグストアガール」。
なんとなく面白そうだと思っていたものの、いかにせん一日一回だけの上映な
ので仕事に追われる私は見る機会を失った。
先々週、ようやくDVDが店頭に並んだので、昨日、TSUTAYAで借りて来た。
結論。
見なければ良かった。

これまでにつまらない日本映画を幾本も見てきた。
「Red Shadow 赤影」
「南極物語」
「ドン松五郎の生涯」
「零戦燃ゆ」
「連合艦隊」
などなど。
悲しいことに、これらのリストに新たな一本が加わることになった。

この映画、ピンポンの脚本家と釣りバカの監督を起用しているらしい。
しかし、きっとそれらの作品は、彼らの名前を騙った他人が作っているのだろ
う。
題材は悪くないのに、見せ方が下手なので、なにをやっても面白くない。個性
派俳優を集めているのに、効果がない。
途中でSTOPのボタンを押そうかと何回考えたことか。
先週見たスウィングガールズが面白かっただけに落差は大きい。

正直言って、この程度の映画なら、金さえあれば私でも作れる。(私ならもっと
面白くするが....)
借りるのに使った470円を返してもらいたい映画だ。

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とりがら書評 その3

笑わせていただく新書はあまり目にすることがない。
本書は、その稀な「笑わせてくれる新書」の一冊である。

二十年以上以前、アメリカのジョークや、イギリスのジョークといった、海外のジョークを集めた書籍がたくさん出版されていた時期があった。
当時、この種のお笑い本を積極的に買い求めたものだ。
しかし、いつの頃からは宝島社の「VOW」のような類いの書籍が主流となってしまい、ジョーク集というのは少なくなっていた。
ニューヨークのタクシードライバーのジョークを集めた洋書を買ったことがあるものの、やはり英語は読む前に考えてしまうことが多くのめり込むことができなかった。
そいう意味で、本書は「まじめな国」というイメージのあるドイツのジョークを旨く厳選し、日本語に翻訳して読者を楽しませてくれる。
また東西冷戦の影響をもろに受けたドイツの特殊性が過去のジョークに反映されて、笑いながらも考えさせてくれるエッセンスも効いている。
楽しい新書である。

最後に、数あるお気に入りのジョークから無断転載します。もっと読みたい人は書店で買うように。

●二人のアメリカ人女性が話をしている。
「ちょっと聞いて。フォルクスワーゲンというあの変なドイツ車、買ってみたのよ。ところが前を開けたら。エンジンが入っていないじゃないの。」
「だいじょうぶ、あたしが協力してあげる。うちのVW、うしろにスペアのエンジンだついてるから。」

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大阪の池田小学校に刃物を振りかざして侵入し、児童八人を刺し殺した男が
一昨日処刑された。

今日、勤めている会社の別事業部に勤務する同僚と話をしていたら、この処
刑された男の話題から、十年以上前、埼玉の入間川付近で子供を誘拐し、殺
して回った男の話題に話が移って行った。
「宅間は処刑されましたけど、あいつはどうなんですかね。」
「まだ、生きとるンちゃいますか。」
「処刑された、ちゅうのを聞きませんからな。」
「アタマ、おかしい言うてごねてるンちゃいますか。」
という会話をしていると、ふと、相方が、
「去年、九州のお客さんで同姓同名の人がいましてね。」
「同姓同名、と言いますと。」
「幼女誘拐殺人の犯人と同じ名前の。」
「ほー。」
その話によると、初対面の時に名刺をもらい「宮崎勉」と書いてあったのでビ
ックリしたそうで、本人もハタハタ困っているとのこと。
「宅間ちゅう名字だけ、宮崎だけ、やったら、まだいいんですが。」
「フルネームは、ちと考えものですな。」
そう。
人気タレントと同じ名前はまだ笑えるが、犯罪者。それも、ちとアブノーマル
な犯罪者を同姓同名は、かなり人を傷つけるのだ。

筆者も小学生の頃、ベレー帽を被って女性連続殺人を犯して死刑になった犯人
と部分的に名前が一緒なので、いじめられた記憶がある。
よって宮崎さんにいたく同情した次第であった。
「名刺もらって、困惑する相手に「いやー、私、今田有子です。」というくら
い、元気があればいいんですけどね。」
と変な感想を述べる私でなのであった。

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とりがら書評 その2

ここのところノンフィクションばかり読んでいて小説というジャンルの
読み物はとんとご無沙汰でした。
本書の作者である川上弘美さんについの知識は恥ずかしながらまったく
ありませんでした。かなりの人気作家のようですね。
では、なぜこの小説を書店で買い求め読むことになったのか。
それはこの小説を原作とした映画(テレビに近い)があったためです。
そこでは二人の主人公のう、センセイを柄本明が、ツキコさんを小泉今
日子が演じており、キョン2ファンの私としては映画を観る前に是非原
作を読んでおきたいと思ったのでした。

かつて自分の高校の国語の先生であったセンセイと三十才を過ぎても未
だ独り身のツキコさんの居酒屋での遭遇は、ある意味においてとても幻
想的でもあります。
この物語では場所や時間が特定されておらず、読者個々が持つ自身のバ
ックグランドをもとに、小説の背景を想像し、のめり込んで行くことが
出来ます。
そして読むものをして魅了する根底にあるものは大人の恋物語であるこ
とでしょう。
センセイとツキコさんの間で交わされる何気ない会話が時として胸にキ
ューンと迫って来るものがあるのです。
しかもその瞬間は言葉ではなく「間」という文字で表す分学ではとても
難しい表現によっていることにも驚きを感じるのです。

読了して、もしかしてイメージを壊さないためにも映画を観ないほうが
いいのでは、と思えるような一冊でした。

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とりがら映画評

本日封切りの日本映画「スウィング・ガールズ」を見てきました。

いやー。それにしても、ものすごく輝いています。日本の映画を観て元気に
なったのは久しぶり、というよりも初めてではないかと思います。
なんせ登場人物たちがキラキラとしていて、見ている者がエネルギーをもら
うことのできる、素晴らしい映画です。
登場する女子高校生のキャラクターも、オッサンである私が「クラスメート
に、こんな女の子がいたら、ほんと、いいな。」と思えるような爽やかな女
の子たちで、見ているだけで元気になります。
ミッキー吉野の担当している音楽もなかなか良く、ここのところ宮崎アニメ
の影響か、邦画の音楽は久石譲というパターンが打ち砕かれるかも知れませ
ん。

この映画。アップルのQuick Timeのサイトでずいぶん前から予告編が流され
ていました。試しに見たところ「きっと、面白いに違いない」と期待させる独
特の「空気」を持っていたのです。
この「空気」というものはとても大切で、「空気」のいい映画は本編もだい
たいいいもの、というのが私のセオリーです。
本作はそういったセオリーをきっちりと裏付けてくれた頼もしい映画というこ
ともできます。

この映画がヒットするとジャズがブームになるかも知れないな、とふと思いま
した。
年齢を重ねているためか知りませんが、最近の人気ミュージック・アーティス
トと呼ばれる歌手たちは、かつてのニューミュージック・ブームの時のような
「新鮮さ」「個性」「インパクト」を持っていないと感じずにはいられません
でした。
この「スウィング・ガールズ」という本格的なミュージック映画がヒットする
ことにより、中高校生といった若い世代に本来の音楽の楽しさを理解できる者
が増えることを期待してしまいます。

なお、私が見てきた「動物園前シネフェスタ」という映画館はいつも閑散とし
ているのですが、今日は満員。整理券が配られていました。

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ついに会社から携帯電話の支給を受けた。
個人の電話を仕事に使用して、その分を会社に請求するのはまかりなら
ん、と言うわけなのだ。

もともと私は携帯電話があまり好きではない。
よって仕事以外で持ち歩くことはほとんどない。話す相手がいないのか
も知れないが、いちいち携帯電話の高い通話料を使用して、家族や友人
、恋人などとバカ話を長々とすることをよしとしないのだ。

以前から、携帯電話を2台も3台も持ち歩いている「変な人たち」を見
かけては軽べつの眼差を送っていた。ところが、いざ自分が会社から携
帯電話を支給されると、暫くは2台の携帯電話を持ち歩かなければなら
ないことに気づいて愕然としている。

会社から社員に携帯電話を支給することによって幾ら節約できるのか知
らないが、支給されたのがドコモであることを考えると、今私が使って
いるボーダフォンより割高ではないかと思われてならない。
要は、総務の担当者が点数稼ぎにやっているつまらないアイデアを実施
しただけなのだろう。
私用に使われていないか、番号をチェックをする総務課長の醜い顔が目
に浮かぶのだ。
わざとキャバクラにでも電話したろか。
なお、総務課長はジャバザハットのような容姿を持つ会長が居座る、あ
る政党を操るカルト教団の熱心な信者だ。

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アテネオリンピックが閉会して一週間が経過した。
一週間。
たったそれだけの時間のあいだに、ロシアでは学校
占拠事件が発生し、韓国の核濃縮実験が発覚し、阪
神タイガースは8連勝のあと、お約束の連敗を喫し
ていた。
時間の流れはとても速い。
アテネは忘却の彼方に過ぎ去っていったのだ。

ではアテネ大会で印象に残ったもの。
それはいったいなんだったのか。
それは、上位選手のドーピング発覚で金メダルが転
がり込んだハンマー投げの室伏選手のふ抜けた顔で
はなく、容姿はまったく正反対なのに浦沢直樹のY
AWARAのニックネームにいつまでもしがみ続け
ている谷亮子のババア顔でもないかった。
私にとって、一番印象に残ったのは、卓球の愛ちゃ
んこと福原愛が試合中に掛けていた「ヤッ!」とか
「フャッ!」とかいう気合の声であった。
産経新聞が「福原愛選手の活躍はメダルこそ手に届
かなかったが、多くの人に感銘を与えた。それは、
彼女の存在が人々をして『自分の近所にいる小さな
女の子が、気がついてみると大きくなってオリンピ
ックに出ていた。』と人々に素朴な感情を抱かせた
からだ」という趣旨のことを記事にしていた。

オリンピックからアマチュアリズムが消滅したと言
われて久しい。
福原選手も企業に属するプロフェッショナルではあ
るものの、今回の活躍は高校生選手という新鮮さが
アマチュアのテイストを人々に感じさせたのかもし
れない。それは41歳でアーチェリーの銀メダルを
獲得した山本博選手にも相似通ったものがあるよう
な気がする。
「なんとかジャパン」と期待されながらも銅メダル
しか獲得できなかった競技とは対照的といえよう。

忘却の彼方にあるアテネ大会をちょっと振り返って
みたかった。
次回の北京大会は日本人にとって不愉快な大会にな
ることが予想される。それだけにアテネ大会のドラ
マの中の数少ない素朴な感動を、8年後の大会まで
温存しておきたい気持ちがするのだ。

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ロシアでまたまた「テロリスト」による人質事件が発生。
どういうわけかテレビではあまり報道されていないようですが現地の学校では300人の人質がとられ、未だ解決の糸口さえ見えません。
犯人の「テロリスト」はチェチェン独立を主張する犯罪者集団らしい、ということで先週の連続航空機爆破、昨日朝の地下鉄駅爆破と関連しているようで。
ところでこの「テロリスト」という言葉。人質になっている人や世間一般に対して誠に言いにくいのですが、彼らは本当にテ
ロリストなんでしょうか?
確かに年端もいかぬ無関係な子供の命を盾に「チェチェンからロシア軍は出て行け」と要求するのは大人げない。その姿は犯
罪者そのもの。世界中から避難されても仕方がない。
しかし、チェチェンとロシアの関係の歴史は詳しく知らないので、触れることはよした方がいいでしょうが、もし、チェチェ
ンがロシアの武力を伴った強烈な弾圧に喘いできた歴史を持ち、それに反発する唯一の方法が爆弾テロや人質事件であるのであ
れば、それは果たして「テロ行為」と言ってもいいのかな?

ロシアがソビエト時代から、その周辺諸国で行ってきた悪逆非道は周知の事実。
敗戦日本人のシベリア抑留などほんの序の口。
1968年のプラハの春や1978年(間違えているかも)のアフガン侵攻、バルト三国への締めつけ、などなど。
帝政時代から他国を侵略、蹂躙して国土を広げ、他民族を膝まづかせてきたのがこの国のやり方。
今回の事件も簡単にとらえることのできないのが、この国の事情。だからメディアも大きく取り上げないのかな。で、待てよ。この国によく似た国が隣にあるぞ。

数年後にはチベットやウィグルが未来のチェチェンになるかも知れません。

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