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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



JR大阪駅に隣接する百貨店「三越伊勢丹」が売り場面積を大幅に縮小することを発表。
もしかすると店名も変わるかも知れないという。

JR大阪駅前というと全国でも屈指のターミナル。
JR線、阪神電車、阪急電車、地下鉄が交錯し、毎日100万人を超える人々が行き来する場所でもある。
「キタ」というエリア名で代表されるように、周囲は一大ショッピングandエンターテイメントゾーンになっていて百貨店だかでも三越伊勢丹以外に阪急本店、阪神本店、大丸梅田店がひしめき合っている。
とりわけ阪急阪神の両百貨店はこのエリアを開拓してきたパイオニアであり、その存在感は圧倒的だ。
阪急はその系列のショッピングゾーンが阪急梅田駅を中心にあちらこちらに存在し、人はこれを阪急村と呼ぶ。

もともとそんな土地に、東京資本が入ってきて、そのままの仕組みを組み入れても成功することは覚束ない。
大阪の客質は首都圏のそれとは違うからだ。

大阪人を中心とする関西人にとって、まず買い物はゲームである。
言い値で買いました、というのは人にもよるかもしれないが、たとえ百貨店でもプライドが許さない。
少しでも高額な商品は百貨店でも値切るのがこの地の常識だ。
買い物がゲームである、ということは買い物をする場所はテーマパークのような「おもろい場所」である必要がある。
ただ単に高級品をそれらしく陳列し、セレブの心を刺激しても、
「なに格好つけてるねん」
で評価は低く、かなりの工夫が必要だ。

三越伊勢丹と阪急本店を比較しても、そのエンターテイメント性は格段の差がある。
尤も、阪急百貨店はグループに宝塚歌劇や東宝映画を有している日本最大のエンタテーメントグループなので、阪急は突出した企画力を持っているので特別でもある。
年間のイベント件数が6000を超える阪急うめだ本店と勝負するのは、三越伊勢丹ならずとも勝算はなかなか読むことの出来ない強者でもある。

そんな梅田の百貨店競争に、三越伊勢丹は敗れてしまったとういうわけか。

「それだけして関西に百貨店を出す必要あるのかな。どうせダサイ大阪じゃん」
と関東の人は言うかもしれない。
しかし、驚く無かれ、「ケチ」な印象で通っている関西人は百貨店での買い物は首都圏のそれより遥かに多い。
一人あたりの百貨店での買い物額は首都圏の2割以上高額なのだ。

ということで、三越伊勢丹は実際に言ってみても分かるのだが、ちょこっと梅田の退屈な場所でもある。
毎日放送ラジオで「買い物は阪急ではなくて三越伊勢丹。空いてて買いやすい」と言われないようにするのは、どうすれば良いのか。
優秀な三越伊勢丹の皆さん、考えてみてください。
お。新宿のルールは大阪では通用しませんで!

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