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とりがら時事放談『コラム新喜劇』



日露戦争に勝利した大きな理由に日英同盟が挙げられる。
日英同盟のおかげで極東を目指すバルチック艦隊が途中散々な目に遭ったことは昨年末から3年連続で放送されている司馬遼太郎の「坂の上の雲」の原作にも詳しい。
この同盟は日露戦争のみならず第1次世界大戦でも効力を発揮し、日本は戦勝国に名を連ねた。

その日英同盟が更新されず終了したのが1923年。

以後、日本の外交はボロボロになり軍部が台頭。
1945年の見るも無残な敗戦までの哀しい歴史は今更説明する必要もない。

ある意味この日英同盟に相当するのが戦後の日米同盟となる日米安全保障条約とそれに基づく駐留米軍。
日本国内に米軍を駐留させて、外には共産中国とソ連、内には日本国が再び大日本帝国に復活するのを監視するのが役割だった。
世界征服をたくらむ両脅威を押さえ込むのを任務にしていた。

日本の非武装化はすぐに間違いであったことに気付いたところが米国の腹黒いところで、すぐに警察予備隊を結成し、やがて自衛隊。
海外からの邦人引揚げ任務に奮闘していた武装解除されたままの海軍はそのまま海上自衛隊になった。

で、この頃の日本の政治家は今のお坊ちゃま政治家と全然違ってアメリカ人より狡猾だった。
アメリカが武装解除させたのを良いことに、インドシナ紛争も朝鮮戦争もベトナム戦争も参加しなかった。
韓国兵やタイの兵隊が参戦して痛ましく戦しているのを尻目に国民を戦争に導くことはなかった。
多少腰抜けのイメージが出なくはなかったが、湾岸戦争やイラク戦争にも戦闘には派兵せず、非武装の外交官が亡くなる悲劇はあったものの、国民が戦争に巻き込まれる悲劇からは守られた。

それもこれも憲法九条というアメリカ製の条文があったから。

憲法九条は駐留米軍とセット初めて機能する非常識な条文であることを国民の大部分は知っている。
マスコミと政治家は除いて。

中国、北朝鮮。
日本の周囲には分けの分からぬ隣人がいっぱい。

沖縄の米軍基地移転問題。
憲法論議も一緒にしないと1945年になってしまうかも。
マスコミや一部政党に踊らされずに熟慮することが必要だ。

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あちらこちらで新党結成。

その都度新聞やテレビが「政治の世界に新しい風」みたいなコンセプトで報道しているが、事実上は自民党を中心とした政党政治の分裂で、実態は2大政党のプロ野球から零細運営の独立リーグへ。

政治的理想と利権構造が交錯している。
あれやこれやと「タテマエ」「メンツ」「金」「パワーバランス」といった複数要素が小競り合いをしていて、気に入ったプレーヤー同士がチームを組んでいるのに過ぎない、と思える面もある。

このモタモタしている間に、小沢プーチン率いる民主党は好き勝手を演じ、日米同盟問題も含めて普通の頭の持ち主なら、こんな運営する筈ない、という鳩山政府のていたらくだ。
国家の予算を思う存分好き勝手。
高速道路は税金つぎ込み、二酸化炭素は25%にするはずが、なんと倍。
国営JALの再建指導もままならず、気がついたら外交もむちゃくちゃ。
海上保安庁の艦船が自国領海で近隣諸国の海軍の船に追っかけられてからかわれてしまうくらい情けない。

この状態、ちょっとした災害だと思う。

政党が生まれても、その政党で何ができるのか見えてこないところがかなり辛い。
もちろん自民党や民主党なんてのも「何ができる」ということでは対して変わらず、これが日本政治の危機的脆弱さに繋がっているのだろう。

普通の国ならマスコミがこの危機状態を修正しようと躍起になるのだが、日本のマスコミはちょっとばかり変わってて、国が潰れることを期待している節もないではない。
朝日新聞、毎日新聞、NHK。

みんなみんなある種の報道統制にご執心だ。

ということで、米軍基地問題なんかも知事や市長、町長レベルがワイワイいっているようだが、重要国際案件は一般的に、これまた普通の国なら中央政府が地方自治体に有無を言わせぬ重要さを、1社のマスコミも指摘しないのは大衆迎合の低レベルな人気取りか。

もう、独立リーグはおろか、草野球を飛び越えて、昼休みに対戦するピンポン玉の三角野球の世界なのかもわからない。

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