人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

映画「タイピスト!」を観る~ドビュッシーの「月の光」が流れる中で

2014年02月23日 08時31分56秒 | 日記

23日(日)。昨日、早稲田松竹で映画の2本立てを観ました 2012年のフランス映画「タイピスト!」と同じく2012年のフランス映画「最後のマイウェイ」です。今日は「タイピスト!」について書きます

 

          

 

舞台は1950年代のフランス。都会暮らしに憧れて、田舎から出てきたローズは、保険会社を経営するルイの秘書に応募します。多くの候補者の中から晴れて採用されますが、もともとドジで不器用なローズは1週間の試用期間でクビを言い渡されます が、タイプを打つスピードにおいては非凡な才能を見い出したルイは、ローズにタイプライター速打ち大会に挑戦すれば正式に採用すると提案します ローズは人指し指1本で速打ちをしていますが、上司ルイの”鬼の指導”で5本指を使った速打ち特訓を始めます。難解な文学書のタイプ、ピアノのレッスン、ジョギングなどのきついノルマが課せられます ノルマンディー地区で優勝し、ついにフランス国内で勝ち抜いて、代表に選ばれ世界大会に出場するまでになります アメリカで開かれた世界大会に乗り込み、アメリカ代表とまるでオリンピックの如く速打ちのスピードを競い合いますさてローズは・・・・・・・

どこかで見たようなテイストの映画だと思ったら、監督はあのモノクロ映画「アーティスト」でアカデミー賞を独占したレジス・ロワンサルで、撮影監督は「オーケストラ!」を撮ったギョーム・シフマンということです この手の”懐古的”な映画が受けるのは、コンピューター・グラフィックスに毒された現在の映画界への反動とも受け取れます

さて、私が映画で興味があるのは、映画の中でどんなクラシック音楽が使われているかです この映画で使われた唯一のクラシック音楽は、ルイのかつての恋人で、今は友人ボブの妻マリーがピアノで弾くドビュッシー「月の光」です さすがは誇り高きフランス人が作る映画です。フランスを代表する作曲家の代表曲を選んでいます

 

          

 

「タイプライター」の思い出は、もうン十年も前、元の職場に採用された時に最初の配属先が”国際部”だったので、英文タイプの学校に通ったことです 当時はパソコンはなく、ワープロさえない時代でしたから、英文タイプライターで f f f j j j と一文字ずつ打つ練習をしました 映画に出てくるような機械式のタイプライターでした。映画の中の世界大会の決勝シーンにもあったように、打つのが速過ぎると、先端に文字の付いたアームがからまって動かなくなってしまうことがあります そこで、ゴルフボールのような球体に文字を刻めば速く打てるのではないかというアイディアが出てきます 映画ではフランス人がアイディアを出して、アメリカ人が特許にする・・・・という話になっています 仕事ではその”ゴルフボール状”の文字刻み方式のタイプライターも使いました。IBMの電動タイプライターです 物凄く速く打てるのですが、キーを強く押すと一つの文字が続けて打たれてしまうので、非常に微妙なコツが要ります 何度も修正液のお世話になったものです 現在のパソコンは、文字を消そうと思えばデリート・キーを押せば良いのですから便利になったものです

パソコンの登場によってタイプライターは死語になってしまいました・・・・英文タイプ学校で習った”タイピング”はパソコンで文字を打つ上で役立っていますが、タイプライターそのものが消えてしまったのは寂しい思いもします でも、「タイプライター」は消えて無くなっても、タイプライターの”思い出”はデリート出来ません。「タイピスト!」を観て、しばしそんな想いに浸ってしまいました

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