人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

クラシカル・プレーヤーズ東京の演奏会を聴く~バッハ「管弦楽組曲第3番」ほか

2014年02月02日 08時05分03秒 | 日記

2日(日)。昨日、池袋の東京芸術劇場でクラシカル・プレイヤーズ東京の演奏会を聴きました プログラムは①ヴィヴァルディ「4つのヴァイオリンのための協奏曲ロ短調」、②テレマン「リコーダーとファゴットのための二重協奏曲ヘ長調」、③C.P.E.バッハ「オルガン協奏曲ト長調」、④J.S.バッハ「管弦楽組曲第3番ニ長調BWV1068」。指揮とチェンバロは有田正広です

 

          

 

クラシカル・プレイヤーズ東京は、古楽器奏者・有田正広が1989年4月に結成した「東京バッハ・モーツアルト・オーケストラ」が2009年3月に幕を閉じた後、同年6月に名称を「クラシカル・プレイヤーズ東京」と改め、バロック、古典派を中心にオリジナル楽器によって演奏を続けている音楽集団です ヴァイオリン・リーダー(コンマス)は木村理恵さん、ヴァイオリンにはバッハ・コレギウム・ジャパンで活躍する荒木優子さんも加わっています

自席は1階H列13番、センターブロック左通路側席です。8列目なのでかなり前の席です 会場は8割方埋まっている感じです。舞台中央には、鍵盤から下が黄金色に輝くチェンバロが置かれています また舞台正面2階のパイプオルガンは「クラシック面」が顔を見せていますが、奏者の椅子の左側に何か反響版のようなものが見えます。あれは何だろう?と疑問に思いましたが、あとで判ります

 

          

 

拍手に迎えられて有田正広と弦楽奏者18名の登場です。1曲目のヴィヴァルディ「4つのヴァイオリンのための協奏曲ロ短調」は立ったまま演奏します。前列に4人のソリストが、左から木村理恵、廣海史帆、荒木優子、迫間野百合という順に並びます

ヴィヴァルディは400曲あまりの協奏曲を書いていますが、「4つのヴァイオリンのための協奏曲」はその中でも屈指の名曲です 短調特有の秘めた情熱を感じさせる曲想です。古楽ヴァイオリン独特のやわらかい音が会場を満たします ソリストは4人とも素晴らしい演奏を展開しました

2曲目のテレマン「リコーダーとファゴットのための二重協奏曲」は、座って演奏するようです。指揮者とともにリコーダーの宇治川朝政(2005年ブルージュ国際古楽コンクール第2位)とファゴットの堂阪清隆(元都響首席)が登場します。高音楽器リコーダーと低音楽器ファゴットとの相対する楽器の組み合わせによる二重協奏曲ですが、絶妙のコンビネーションです 二人のソリストはテレマンの音楽の楽しさを十分に伝えてくれました

3曲目のC.P.E.バッハ「オルガン協奏曲」のために、舞台正面2階のパイプオルガン席にベルギー出身のジャン=フィリップ・メルカールトがスタンバイします すると、彼の左側にあった反響版のようなものに彼の姿が映し出されました。それは鏡だったのです つまり、指揮者の指示を鏡を見て確認しながらオルガンを演奏するという訳です

サントリーホールなどは、オルガンの鍵盤の上方に小さなモニター画面があって、後ろ向きの奏者はそれを見て指揮者の指示を確認するのですが、果たして、この東京芸術劇場にはモニターが無かっただろうか?と疑問に思ってしまいました サン=サーンスの「交響曲第3番”オルガン付”」を演奏する時はどうするのだろうか?あの鏡を使うのだろうか?あるいはモニター画面は隠されていて、今回は”予算の関係”で使わなかったのだろうか、あるいは、”クラシカル・プレイヤーズ”だから敢えて古典的な方法を採ったのだろうか、などと勝手なことを考えてしまいました いずれにしても、こういうスタイルは初めて見ました

カール・フィリップ・エマヌエル・バッハはヨハン・セバスチャン・バッハの次男坊ですが、1740年5月にフリードリヒ2世が即位した後、正式に宮廷楽団に採用されました。鍵盤楽器の演奏、作曲、教師、王の伴奏者など様々な仕事をこなしていたようです

曲は軽快なアレグロから始まります。優雅なラルゴを経て、プレストのフィナーレを迎えます。大バッハの息子らしい素晴らしい音楽です

さて、この日のメイン・ディッシュは大バッハの「管弦楽組曲第3番BWV1068」です。バッハの管弦楽組曲は4曲ありますが、第2番と第3番がよく演奏されます。「第2番」はフルート、弦と通奏低音、「第3番」はトランペット、ティンパ二、オーボエ、弦と通奏低音で演奏されます 舞台上には弦に加えて管打楽器のメンバーが加わります。有田のチェンバロを中心として、左サイドにヴァイオリン群が、中央にコントラバスとチェロが、右サイドにティンパ二、オーボエ、ファゴット、トランペットがスタンバイします オーボエにはバッハ・コレギウム・ジャパンで三宮正満とともに活躍している尾崎温子の姿があります

この曲はトランペットが3本加わっているので曲全体が華やかさに満ちています。また、第2楽章は弦楽器だけによる「エア」で、世間では「G線上のアリア」として知られています。こういう曲を聴くと、やっぱりバッハはいいなあ、と心底思います

 

                           

 

ロビーでは次回の演奏会のチケットが販売されていました。プログラムはモーツアルト「ピアノ協奏曲第23番イ長調K.488」(フォルテピアノ:仲道郁代)他で魅力的です 日時を確認すると6月21日(土)午後3時開演となっています。またしてもすでにコンサートの予定が入っていて聴きに行けません しかも、この日は同じ時間帯に現在3つコンサートが重なっていて、2つを別の日に振り替えなければならないのです クラシカル・プレイヤーズ東京のその後の公演は2015年の2月14日(土)とのことで、こちらは”今のところ”何も予定が入っていないので行けると思います。いや、行きたいと思います

 

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