人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル定期会員継続案内届く~トリフォニー・シリーズにするか、サントリー・シリーズにするか

2014年02月07日 07時01分20秒 | 日記

7日(金)。昨日、エアコン交換工事の立会いのため休暇を取りました リビングと子ども部屋のエアコンが10年以上使っていて省エネ効果が低いので2ついっぺんに新調することにしたのです。工事業者の人が午前10時ころに一人で来て、1台ずつ古いエアコンを取り外し、新しいのを取り付けました。最後に30分程度試運転をして異常のないことを確かめてから帰っていきました。という訳で現在、部屋は快適です

 

  閑話休題  

 

午後、時間があったので久しぶりに新宿のタワーレコードに行くことにしました クラシック売り場のある10階までエスカレーターで上がって、端からクルージングをしました。「これが欲しい」というCDは特にありませんでした タワーレコードが出している無料誌「intoxicate」最新号(2013.12月)をもらって電車の中で立ち読みしました その中に、左ページに「佐村河内守:鎮魂のソナタ」(ピアノ=ソン・ヨルム)のCDの広告と全国ツアーの日程が、右ページに佐村河内守氏のインタビューが載っていました

 

          

 

インタビューの中で、彼が作曲したというピアノ曲「レクイエム」について次のように語っています

「僕はこれまで、生者が死者に向かって魂を鎮めようとする音楽、として数々のレクイエムを書いてきました。しかし、この”レクイエム”では、被災地を訪れて多くの被災者の皆さんと語り合いながらも、初演の直前までそういうものが降りてこなかった 自分に鞭打とうと寒さの厳しい女川で夜を徹して野営をしました。凄く綺麗な夜明けが訪れたとき、自分の音楽を邪魔して立ちはだかる巨大な鉄の重い扉のようなものが、鳥肌がたつような感覚の中でゆっくり開いていったように感じた そこで、死んだ人たちから”書いていいよ”と赦されたような感覚が訪れた。そして、滝のように音が降ってきて・・・・」

2週間で「レクイエム」が完成した。その後、単一楽章の「レクイエム」は後に拡張され40分を超える3楽章の「ピアノ・ソナタ第2番」となったのです

 

          

 

暇と時間があったので、ノンフィクション作家・神山典士氏が”スクープ”した佐村河内守氏を巡る一連の”真実”を収録した「週刊文春」を買って読みました それによると、佐村河内守氏は楽譜が読めず、「交響曲第1番」という本で書いた自伝は出鱈目だったということが明らかにされています 彼のゴーストライターである桐朋学園大学講師の新垣隆氏は、最初は軽い気持ちで作曲の依頼を引き受けていたようですが、佐村河内氏の名前が世間に知れ渡るようになるにつれて、「このまま嘘をつき続けることは許されない」と思うようになり、佐村河内氏に何度も「もうやめよう」と持ちかけたものの、「今さら引き返せない」ということで断られてきたようです 文春の大見出しに「全聾の作曲家はペテン師だった!」とありますが、残念ながらそのように言われても仕方のない実態があったようです 私は、昨日のブログで「佐村河内氏自身が作曲した曲を聴くことは叶わないのか?」と書きましたが、文春によって真実を知った今は、それが叶わないことが明らかになってしまいました。彼を信じていただけに非常に残念です

昨日午後の記者会見で、”ゴーストライター”新垣隆氏は「私は佐村河内守の共犯者です」と明言していました。この機に及んで真実を告白しようとしたのは、本当は新垣氏が作曲した「ヴァイオリンのためのソナチネ」が、ソチ五輪で高橋大輔選手が演技する曲に選ばれたことを知ったからだとしています これ以上、罪を負って生きていく訳にはいかないと覚悟を決めての告白だったとのことです

 

          

 

今回の”事件”は日本のクラシック音楽界に大きな問題を提起しています。ほかにもこうしたケースがあるのではないか?名曲の条件とは何か

端的に言えば、「交響曲第1番”HIROSHIMA"」が佐村河内守氏ではなく新垣隆氏の作曲によるものとして、これまで”世間が認めていた”高い評価が得られるのかどうか、ということです 曲そのものが素晴らしければ、作曲者は誰であれ後世に残るはずです。残念ながら今の私には、これまで通りの評価が出来るのかどうかの判断を下す自信も能力もありません この問題は時のみが解決してくれるのでしょうか

 

  閑話休題  

 

新日本フィルハーモニー交響楽団から2014-2015シーズンへの定期会員継続案内が届きました 新日本フィルの定期演奏会は①トリフォニー・シリーズと②サントリーホール・シリーズから成り、秋(9月末)から翌夏(7月上旬)まで8回の公演が組まれています 現在会員になっている「トりフォニー・シリーズ」の次期ラインアップは次の通りです

10月:指揮=インゴ・メッツマッハ― ①ツィンマーマン「管弦楽スケッチ”静寂と反転”」、②ベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」

11月:指揮=ダニエル・ハーディング 〇ブルックナー「交響曲第5番変ロ長調」

2月:指揮=カール・アントン・リッケンバッハ― ①ウェーバー「魔弾の射手」序曲、②ヒンデミット「ウェーバーの主題による交響的変容」、③ブラームス「交響曲第1番ハ短調」

3月:指揮=マックス・ポンマー 〇バッハ「管弦楽組曲第1番~第4番」 (フルート:白尾彰)

4月:指揮=インゴ・メッツマッハ― ①R.シュトラウス「ティル=オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、②ヴァレーズ「アメリカ」、③同「アルカナ」、④R.シュトラウス「死と変容」

5月:指揮=尾高忠明 ①ヴォーン・ウィリアムズ「タリスの主題による幻想曲」、②ディーリアス「楽園への道」、③ブリテン「ピーター=グライムズ」より”4つの海の間奏曲”」、④エルガー「交響曲第1番変イ長調。

6月:指揮=秋山和慶 〇ストラヴィンスキー「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」

7月:指揮=ダニエル・ハーディング 〇マーラー「交響曲第2番”復活”」

このシリーズの目玉はハーディングの指揮するブルックナーの「第5番」とマーラーの「第2番」でしょう また、メッツマッハ―の指揮するベートーヴェン「ミサ・ソレムニス」と、40年ぶりに新日本フィル定期に登場する秋山和慶のストラヴィンスキーも興味があります

 

          

          

 

一方、「サントリーホール・シリーズ」の次期ラインアップは次のようになっています

9月:指揮=インゴ・メッツマッハ― ①ツィンマーマン「大オーケストラのためのプレリュード”フォトプトシス”」、②同「ユピュ王の晩さんのための音楽」、③ベートーヴェン「交響曲第7番」

11月:指揮=ダニエル・ハーディング ①マーラー「子供の魔法の角笛」より、②同「交響曲第4番」

1月:指揮=井上道義 ①武満徹「地平線のドーリア」、②吉松隆「トロンボーン協奏曲」、③リゲディ「ロンターノ」、④クセナキス「ノモス・ガンマ」

2月:指揮=クリストフ・スピノジ ①シューベルト「交響曲第3番」、②サン=サーンス「交響曲第3番”オルガン付き」

3月:指揮=ヘルムート・ヘンヒェン 〇モーツアルト「交響曲第39番、第40番、第41番」

4月:指揮=インゴ・メッツマッハー ①シェーンベルク「5つの管弦楽曲」、ヤナーチェック「シンフォニエッタ」、バルトーク「管弦楽のための協奏曲」

6月:指揮=飯守泰次郎 ①バッハ「オーボエ協奏曲BWV1053」、②R.シュトラウス「メタモルフォーゼン」、③ベートーヴェン「交響曲第3番”英雄”」

7月 指揮ーダニエル・ハーディング ①ブラームス「悲劇的序曲」、②同「ハイドンの主題による変奏曲」、③同「ピアノ協奏曲第2番」

こちらの目玉は、やはりハーディングのマーラー「第4番」とブラームス「ピアノ協奏曲第2番」でしょう スピノジの指揮するシューベルトとサン=サーンスの交響曲も面白いと思います

 

          

          

                 

プログラムの内容はもちろんのこと、他のオケやオペラの定期公演等と日程がダブっていないかどうかもチェックしたうえで、どちらのコースにするかを決めたいと思います

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