人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

映画「最後のマイ・ウェイ」を観る~モーツアルトが少しだけ

2014年02月26日 07時00分26秒 | 日記

26日(水)。昨日、会社帰りに新宿ピカデリーに行き、METライブビューイング:ドヴォルザーク「ルサルカ」の座席指定を取りました。3月2日午前10時から上映の分です。上映時間は約4時間。METの看板ソプラノ歌手ルネ・フレミングの熱唱に期待します

 

          

 

一昨日の朝日夕刊・文化欄に「庄司紗矢香 プロコフィエフCD~感情の七変化を弾く」という記事が載りました 最近彼女がユーリ・テルミカ―ノフ指揮サンクトペテルブルクフィルと録音したプロコフィエフの「ヴァイオリン協奏曲第1番、第2番」のCDに関連してインタビューしたものです 面白いと思ったのはテルミカ―ノフの”助言”です

「音楽にユーモアを盛り込んだのはハイドンとプロコフィエフだけ。それを表現することが大切だ

これについて、庄司は

「ユーモアと言っても、プロコフィエフの場合、『ハイ、面白いでしょ?』という、いかにもな感じではない 礼儀正しく振る舞いながら、仲間内でウインクし合うような、隠れたおかしみがあります

と述べています。たしかにその通りかも知れません。同じようなことで言えば「音楽に”皮肉”を盛り込んだのはリヒャルト・シュトラウスとショスタコーヴィチだけ」と言えるかも知れません

 

   閑話休題  

 

先日、高田馬場の早稲田松竹で映画の2本立てを観ました 「タイピスト!」と「最後のマイ・ウェイ」です。先日「タイピスト!」について書いたので、今日は2012年フランス映画「最後のマイ・ウェイ」について書きます

 

          

 

映画のタイトルになっている「マイ・ウェイ」はフランク・シナトラが歌い、世界中のファンを魅了した名曲ですその「マイ・ウェイ」を作曲したのはフランス生まれのクロード・フランソワでした この映画は彼の39年の生涯を映し出した作品です

主人公のフランソワは、スエズ運河の運行管理の仕事をする父親と派手好きな母親のもとで少年期を過ごします しかし、第2次中東戦争の勃発により父は失業し、一家はモナコに移住します フランソワは家計を助けるため、楽団のヴォーカルとして働きますが、厳格な父親は認めようとはしません。彼は家を出て独立して生計を立てることを決心します。いずれ父は死去、母はギャンブルに夢中になり借金を背負います。フランソワはそんな母をけなして追い出しますが、また呼び戻します 結婚しますが、別れ、また新たな出会いがあり結婚、子どもを二人もうけますが、自分の成功のため、その存在を世間から隠します マスコミに嗅ぎつけられると、それを逆手に取って公表しファンの同情を引きます。落ち目になると、舞台で倒れ込んで入院騒ぎを引き起こして新聞の一面を飾り、同情を引いてまた復活します 生涯に200曲以上の作詞・作曲を行い、6,700万枚ものレコードを売り上げました そして、あの名曲「マイ・ウェイ」を作曲、その歌がフランク・シナトラの目に留まり、彼が歌うことになります その時のフランソワの喜びようは、人生の頂点に立つ人の喜びでした

 

          

 

さて、この映画では60年~70年代の多くのポップスが流れますが、唯一流れたクラシック音楽は、幼少のフランソワが父親の前でヴァイオリンで弾くモーツアルトの「ヴィオリン・ソナタ・ホ短調K.304」第1楽章の冒頭部分です 短調の哀しげな曲です。曲にフランソワの短い生涯の暗示を込めたのでしょうか?

映画であらためて「マイ・ウェイ」を聴いて、感動的ないい曲だと思いました

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