人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

「バハールの涙」 = ISと戦ったクルド人女性の物語、「ウトヤ島、7月22日」 = ノルウェー版カメラを止めるな! ~ の2本立てを観る:新文芸坐

2019年07月02日 07時36分43秒 | 日記

2日(火)。わが家に来てから今日で1733日目を迎え、落語家の春風亭昇太さん(59)が6月30日、司会を務めるテレビ番組「笑点」の放送で、結婚することを明らかにした というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

                いよ~歯科医者! 違った  司会者!座布団10枚たまったら新婚旅行に行っていいよ      

 

         

 

昨日、夕食に「ハッシュドビーフ」と「生野菜とツナのサラダ」を作りました ハッシュドビーフは8人前も作ってしまいました。早く食べ切らないとヤバか~

 

     

 

         

 

昨日、池袋の新文芸坐で「バハールの涙」と「ウトヤ島、7月22日」の2本立てを観ました

「バハールの涙」はエバ・ユッスン監督・脚本による2018年フランス・ベルギー・ジョージア・スイス合作映画(111分)です

弁護士のバハールは夫と息子と幸せな生活を送っていたが、ある日クルド人自治区の町でIS(イスラム国)の襲撃を受ける 襲撃により男性は皆殺しとなり、バハールの息子は人質としてISの手に渡ってしまう その悲劇から数カ月後、バハールはクルド人女性武装部隊「太陽の女たち」のリーダーとして戦いの最前線に立っていた 彼女はISの拠点近くの学校に拉致されている息子らを救うべく地下道に潜り接近していく 戦争取材で片眼を失ったフランス人記者マチルドは、娘を故郷に残し、バハールと彼女の部隊を追い、その姿をカメラに収めるのだった

 

     

 

この映画はエバ・ウッソン監督が、自らクルド人自治区に入り、女性戦闘員たちに取材して描いたものです いかにIS(イスラム国)がクルド人に対し残虐な行為を繰り返していたかが描かれています バハールにとっては息子を奪還するための命を懸けた戦いですが、それを取材するマチルドにとっては、クルド人自治区で何が起こっているのかを世界に向けて発信するための命を懸けた戦いなのです

ゴルシフテ・ファラハ二の演じるバハールは、どこか寂しげで弱弱しさを感じますが、同時に内に秘めた怒りも感じます 一方、エマニュエル・ベルコの演じるマチルドはジャーナリストとしての強い意志を感じさせる半面、人間的な弱さも感じます 対照的な二人だからこそ、後までも強く印象に残ります

この種の映画を観るたびに、「ああいう国や地域に生まれなくて良かった」と思うと同時に、現在もなお、中東をはじめ世界各地で紛争が続いているのをニュースで見聞きするにつけ、人間はどこまで愚かなのだろうか と思わざるを得ません

 

         

 

「ウトヤ島、7月22日」はエリック・ポッペ監督による2018年ノルウェー映画(97分)です

2011年7月22日、ノルウェーの首都オスロの政府庁舎前で車に仕掛けられていた爆弾が爆発する 世間が混乱する中、オスロから40キロ離れたウトヤ島で今度は銃乱射事件が起こり、同地でノルウェー労働党青年部のサマーキャンプに参加していた10~20代の若者たちが犠牲になる 犯人は32歳のノルウェー人、アンネシュ・ベーリング・ブレイビクという男で、警官に成りすましてボートで島に上陸し、犯行に及んだ。彼は極右思想の持ち主で政府の移民政策に不満を抱いてテロを計画し、政府庁舎前の爆弾で8人、ウトヤ島の銃乱射で69人と、単独犯としては史上最多となる77人の命を奪った

 

     

 

この映画は、サマーキャンプに参加していた主人公の少女カヤの視点から、事件に巻き込まれた若者たちが恐怖や絶望の中で必死に生き残ろうとする姿を緊迫感に満ちた映像で描いています この作品の大きな特徴は、97分の本編のうち、事件発生から収束までに要した時間と同じ尺、つまり72分間をワンカットで撮影したところです いわばノルウェー版「カメラを止めるな!」です カメラは、突然降りかかった銃撃によるパニックに動揺しながら、愛する妹を必死に探し続けるカヤという少女をどこまでも追いかけます 途中で遭遇する若者たちの逃避行動は実際の生存者の証言に基づいて描き出しています。犯人の姿は見えず 余分なBGMが流れないだけに、散発的に発砲される銃声が一層恐怖心を増幅させます  映画を観ている自分が、まるでカヤと同じ場所にいるような気がするほど臨場感がありました

今年5月末に川崎市登戸で発生し、カリタス小学校の生徒らが犠牲になった 通り魔殺傷事件を持ち出すまでもなく、日本でも無差別殺傷事件はいつどこで起こるか予測できません この問題は、青信号で横断歩道を渡っているのに 猛スピードの車が暴走してきて命を落とすのと同じように理不尽です 「自分の身は自分で守るしかない」とはいえ、自分の意志では何ともしがたいことがあります このような理不尽な出来事に遭遇する確率は何万分の1かも知れませんが、ゼロではないでしょう。せめて、「あの時ああしておけばよかった」と後悔しないように、今日を生きたいと思います。私の掲げる3つの目標はそのためにあるようなものです

コメント (3)
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