goo blog サービス終了のお知らせ 

人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ユライ・ヴァルチュハ ✕ サーシャ・クック ✕ クレイ・ヒリー ✕ 読売日響でワーグナー「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲と愛の死」、マーラー「大地の歌」を聴く

2025年08月20日 00時01分06秒 | 日記

20日(水)。わが家に来てから今日で3872日目を迎え、トランプ米大統領は18日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、ロシアによるウクライナへの再侵攻を防ぐための「安全の保証」を提供すると主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

   

   その前に停戦だ!  その後 具体的な安全保障体制の構築だ  相手は老獪なプーチンだからね

         

昨夜、サントリーホールで読売日響「第685回名曲シリーズ」を聴きました プログラムは①ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲と愛の死」、②マーラー「大地の歌」です 出演は②のメゾ・ソプラノ独唱=サーシャ・クック、テノール独唱=クレイ・ヒリー、指揮=ユライ・ヴァルチュハです

指揮を執るユライ・ヴァルチュハは1976年、スロヴァキアのブラチスラヴァ生まれ サンクトペテルブルク音楽院とパリ国立高等音楽院で学び、イリヤ・ムーシンらに師事する 2009~16年にRAI国立響の首席指揮者、16~22年にナポリ・サンカルロ劇場の音楽監督、17~23年にベルリン・コンツェルトハウス管の首席客演指揮者を歴任 22年からヒューストン響の音楽監督を務める。現在、読響首席客演指揮者も務める

オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは日下紗矢子、隣は戸原直という2トップ態勢を敷きます

1曲目はワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲と愛の死」です この楽劇はリヒャルト・ワーグナー(1813-1883)が中世に流布していたトリスタン伝説に基づいて1857年から59年にかけて作曲、1863年にサンクトペテルブルクで初演されました 本曲は、最初に演奏される「前奏曲」と幕切れで演奏される「愛の死」を繋げて演奏するものです

ヴァルチュハの指揮で演奏に入ります 冒頭のチェロの立ち上がりが素晴らしい 次いで、それに被さる荒木奏美のオーボエを中心とする吐息が、輪をかけて素晴らしい その後は、次第にテンポを上げながら、フルートのフリスト・ドブリノヴ、クラリネットの中館壮志が加わった木管楽器と、分厚い弦楽器と重厚な金管楽器の渾身の演奏が続き、トリスタンとイゾルデの愛が交差しました 長い楽劇のエッセンスを最短時間で堪能したような気分です

プログラム後半はマーラー「大地の歌」です この曲はグスタフ・マーラー(1860-1911)が李白、孟浩然、王維らの漢詩をベートゲが翻訳した詩に基づき1908年から09年にかけて作曲、マーラーの死後の1911年11月20日にミュンヘンでブルーノ・ワルターの指揮で初演されました 次の6楽章から成ります

第1楽章「現世の愁いを歌う酒歌」(李白による)テノール独唱

第2楽章「秋に寂しき人」(銭起による)アルト独唱

第3楽章「青春について」(李白による)テノール独唱

第4楽章「美しさについて」(李白による)アルト独唱

第5楽章「春に酔う人」(李白による)テノール独唱

第6楽章「告別」(孟浩然、王維による)アルト独唱

メゾ・ソプラノ独唱のサーシャ・クックはアメリカ・カリフォルニア生まれ。グラミー賞を2度受賞したディーヴァ。メトロポリタン歌劇場をはじめ世界各国の歌劇場で活躍中

テノール独唱のクレイ・ヒリーはアメリカ・ジョージア州生まれ。2024年リチャード・タッカー賞を受賞したヘルデン・テノール。バイロイト音楽祭、バイエルン歌劇場などで活躍中

ヴァルチュハの指揮で第1楽章「現世の愁いを歌う酒歌」に入ります クレイ・ヒリーはオケの音を突き抜けるような圧倒的な破壊力で表情豊かに李白の詩を歌い上げ、強烈な印象を与えました 第2楽章では、サーシャ・クックが深みのある美しい歌唱で銭起の詩を寂寥感たっぷりに歌いあげ、聴衆を魅了しました

第3楽章以降も同様の印象ですが、第3楽章「青春について」におけるクレイ・ヒリーの楽し気な歌いぶり、第6楽章「告別」におけるサーシャ・クックの卓越したヴォイス・コントロールによる息の長い旋律が印象的でした ヴァルチュハ ✕ 読響は、ソリストに寄り添いながらドラマティックな演奏を繰り広げました 特にオーボエの荒木奏美、フルートのフリスト・ドブリノヴの演奏が冴え渡っていました

満場の拍手とブラボーが飛び交うなか、カーテンコールが繰り返されました 指揮者もオケもソリストも申し分のない圧倒的な名演でした

     

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ギャレス・エドワーズ監督、... | トップ | 新日本フィル2026-20... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

日記」カテゴリの最新記事