18日(月)。今日はイタリアの作曲家アントニオ・サリエリの275回目の誕生日です サリエリは1750年8月18日にイタリアのレニャーゴで生まれました
サリエリと言えば、1984年に公開され、アカデミー賞も受賞した映画『アマデウス』で、モーツアルトに嫉妬する凡庸な作曲家として描かれていました
しかし、実際には1788年にウィーンの宮廷楽長に任命され、亡くなる直前の1824年までその地位にあったことからも分かるように、同時代には高い評価を受けていました
作曲家として、オペラ指揮者として活躍したほか、教育者としても評価が高く、ベートーヴェン、シューベルト、リストらもサリエリの指導を受けていました
サリエリは弟子からの謝礼は受け取らず、慈善事業などにも熱心だったと言われています
その意味では、精神病院で余生を閉じたとか、モーツアルトを毒殺したとかいう噂はまったく根拠がなく、サリエリにとって『アマデウス』は 事実を歪曲した はた迷惑な映画だったに違いありません
ということで、わが家に来てから今日で3870日目を迎え、ロシアで月次の出生や死亡数といった人口に関するデータに関する統計の公表停止が相次いでいる というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ウクライナ戦争での戦死者の大幅増加と 政府の出産奨励策の失敗を隠蔽するためらしい
王谷晶著「ババヤガの夜」(河出文庫)を読み終わりました 王谷晶(おうたに あきら)は1981年東京都生まれ。著書に「完璧じゃない、あたしたち」「君の六月は凍る」「他人屋のゆうれい」など
「ババヤガの夜」の英語版は2024年、ロサンゼルス・タイムズ紙で「この夏読むべきミステリー5冊」の一篇に選ばれた
2025年には日本人として初めて、英国推理作家協会賞(ダガー賞)翻訳部門を受賞した
祖父から空手、柔道、拳法などで身体を徹底的に鍛えられ、暴力を唯一の趣味とする新道依子は、関東有数規模の暴力団・内樹會に喧嘩の腕を買われる 会長が溺愛する一人娘・尚子の運転手兼護衛を任され、自家用車で尚子の通う女子大まで送り迎えをすることになる
尚子の母親は若頭のマサと駆け落ちして、どこにいるのか不明で、組を挙げて探し回っているところだった
そんな中、依子は尚子が極悪非道のヤクザ・宇田川と結婚させられるという苛酷な運命を知り、彼女を束縛から解放してあげようと思うようになる
小説の冒頭から激しい暴力描写が展開し、文中でも何度も残酷な暴力シーンが描かれます その意味ではバイオレンス・アクション小説と言えるだろうし、女性同士の人生の話でもあるし、ヤクザの世界の話でもあります
ただそれだけであれば、とてもダガー賞を取れないでしょう
何より、途中であっと驚くどんでん返しが待っているからこそ、傑作ミステリー小説と認められたのだと思います
ところで、タイトルの「ババヤガの夜」ですが、本書の中には「ババヤガ」という言葉は一度も出てきません その正体は、新道が子供の頃に祖母から聞いた話の中に出てきます
「私は鬼婆の話が好きだったよ その鬼婆は面白い家に住んでいるんだ。森の奥にあって、鶏の足が生えてて、地面から床が物凄い離れてる。だから普通の人は入れない
鬼婆はそこを人間の骨で飾ってる。そこで、他人を拐って食ったり、家畜を呪ったりして生きてる
なんでも知っていて、なんでもお見通しで、魔法が使えて凄く強い
村人には怖がられている
でも、心のきれいな優しい娘が丁寧にお願いすると、宝物をくれたり仕事をたすけてくれたりする
悪いこともするしいいこともする。畑を焼き払ったりもするし、純真な娘が王子様と結婚してお姫様になるのを助けたりもする
鬼婆が何をするか、敵なのか味方なのか、出てきた最初は分からないのが、鬼婆話の面白いところ
婆ちゃんの締めはいつも同じだった。『あんたも心のきれいな優しい娘になれば、鬼婆みたいな怖い人でも助けてくれるよ』って
」
つまり、「ババヤガ」は鬼婆のことなのです これで思い出すのは、ムソルグスキーの組曲「展覧会の絵」です
最後から2番目の曲は「鶏の足の上に建つ小屋(バーバヤガー)」です
「暴力をふるう相手には容赦なく反撃を加え、弱い者には救いの手を差し伸べる」という意味では、新道依子こそババヤガではないのか、と思います
何故この作品がダガー賞を獲れたのか? 是非お読みになって、確かめてみてください
本日、toraブログのトータルアクセス数が990万PVを超えました これもひとえに普段からご訪問くださっているフォロワーの皆さまのお陰と感謝しております
gooブログの最終投稿可能日まで残り43日ですが、それまでに何とかして目標の1,000万PVを達成したいと思っています
これからも毎日休むことなく投稿し続けて参りますので、モコタロともどもよろしくお願いいたします
【忘備録】2025年8月18日現在におけるtoraブログのトータル・アクセス数、ランキング等
(ブログ開設から5298日目。投稿総数=5449本)
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②トータル訪問者数 =3,381,497 I P
③gooブログ全体におけるランキング=3,204,169ブログ中137位
④にほんブログ村「コンサート・演奏会感想」におけるランキング=60ブログ中1位
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