天下無双の剣豪が中洲を疾走する。
祭りの現場に立ち合った者しか味わえない、この臨場感!!
「中洲流」が「櫛田神社」の山列へ急ぐ。
赤手拭は勇猛にして沈着冷静な精鋭部隊。
綱で引く曳山と異なり推進力はあと押しを務める舁き手。
威風堂々、金の盃が眩しい。
落し物を探してるのではございません、舁き手の交代は走行中、このように行われる。
「土居流」です。 山列までの移動距離は約150メートル。
太鼓の合図で・・・
短い距離だが、全力疾走だ!!
伝統の行事に手抜きはない。
上品な紺の水法被が美しい。
殿を務める「土居流」の表題は「征夷大将軍頼朝」
六番山「恵比須流」はお馴染みの恵比須神、表題は「大鵬一挙九萬里」
五番山「千代流」の人形は母里太兵衛、黒田八虎随一の豪傑だ。 表題は「豪勇日本號之誉」
四番山「西流」 表題は「趙雲子龍心如雪」 人形は三国志ファンならお馴染みの趙雲。
三番山「中洲流」 武蔵を演じた俳優は多い、誰に似てるかな。 表題は「天下一武蔵」
偶数番の山笠は堂山と称し優美な人形を飾る。 二番山「東流」 表題は「東風招春鏡獅子」
栄えある一番山「大黒流」 表題もズバリ「降臨大黒天」
JR博多駅から北に延びる幹線道路、 大博通りを一番山の「大黒流」が疾走する。
勢い水がないと山笠は動けません。
水は山笠の潤滑剤でありパワーの源でもある。
’水にない’と呼ばれる昔ながらの水桶担ぎ、水道が完備してなかった頃の名残なのだろうか・・・
「東長寺」の清道旗を回り、次は聖一国師ゆかりの「承天寺」を目指す。
高さ12メートル、重さ2トンの巨大な山笠が現れた。
迫りくる「走る飾り山笠」に感嘆の声が漏れる。
豪華な八番山笠「上川端通」 見送りは艶やかな博多芸妓の「正調博多節」
2015年7月 福岡県福岡市