大変な時代になったものだ。
次々に雑誌が休刊し、私が楽しみに読む本が無くなってしまうのではないか、と寂しくなる。
文藝春秋社の月刊誌「諸君!」が6月号で休刊になってしまうことが昨日報道された。
毎号、とまではいかなくても、私は冒頭の「紳士と淑女」のコラムが大好きで、なんだか心配事を抱えている時でも、このコラムを読むと妙に元気が出てくるので不思議だった。
「諸君!」は総じて保守的な雑誌ではあった。
そのためにかなりの切り口できっと社会党や共産党を支持政党にしている人たちや、週間金曜日や朝日新聞を愛読紙、愛読誌にされている人たちからはきらわれる存在だったのかも知れない。
こういう元気なオピニオン誌が休刊する。
かなりいたたまれない気がするのも確かだ。
インターネットが普及して正直、雑誌で意見を戦わせる時代はもしかすると終わっているのかも分からない。
諸君ほど正論をビシッと主張している雑誌はそうざらにはなかっただけに残念だ。
諸君と同じ方向性の雑誌はまだある。
例えば産経新聞社の「正論」や小学館の「SAPIO」がそれだ。
しかしどちらも「諸君!」と比べると論旨の切れ味にいささか甘さがあり、SAPIOは時として「なんじゃこりゃ」本的な論議をしている時もなくはない。
ともかく、日本の政治の現状を見ていると、「諸君!」が休刊してしまうのも無理はないと思ってしまう。
なんだか、悲しい。
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