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新型コロナウィルス対策として先月の末頃から俄にBCGに注目が集まっている。
BCGは日本人ならほとんどの人が受けたことのある予防接種。
その目的は結核の予防なのである。
結核は今も国民的な伝染病で患者数は少なくない。
その昔は不治の病で患者が出た家は近所から敬遠された。

宮崎駿の映画「風立ちぬ」の中で主人公の嫁さんが終盤結核で亡くなるので若い人もその病気の恐ろしさを知っていることだろう。

この結核予防目的で接種するBCGは実は結核以外の伝染病にも有効であることが現在わかってる。
毒性を弱めたものとはいえ野口英世の命を奪った黄熱病。
ハンセン氏病。
など。
いずれも致死性あるいは社会性に問題のある伝染病だ。
これらに有効に作用することが確認されている。
さらに肺炎を負った高齢者に投与した例では投与していない人に比べて3倍以上の治癒力が臨床の現場で確認されているという。

今回、世界的危機に陥れている新型コロナウィルスにこの歴史あるワクチンBCGが有効かもしれないという統計があり、俄に世界中で注目を浴び始めたというわけだ。

もともと日本やポルトガルなどパンデミックが発生している国と隣接国でなぜ患者数が少ないのかという疑問が医療の世界で疑問視されていた。
とりわけ日本は東京や大阪といった人口密集地で満員電車や繁華街の雑踏があるにも関わらず感染者数は人口比でいくと欧米に比べて劇的に少ない。
その謎が、どうもBCGにあるのではないかと各国の研究機関が気づき始めているという。

パンデミックが発生しているイタリア、イギリス、スペイン等ではBCGの接種をしていない。
ところが数千人の死者を出しているスペインの陸続きの隣国ポルトガルは患者数が劇的に少ない。なぜならポルトガルはBCGの接種を義務付けているから。

このデータはブラジルにも当てはまるらしく、その患者数は発生している国の100分の1から1000分の1。

オーストラリアなどの臨床試験結果が待たれている。


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