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兵庫県立美術館で開催している「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」展を鑑賞してきた。

この展覧会は昨年東京都現代美術館に別の展覧会を観に行った時に開催されていた展覧会で、その時は時間もないし関心もなかったし、平日にも関わらず随分と混雑していてチケット売り場に行列ができていたので鑑賞しなかったのだ。
しかも、なによりもそれよりも、私は皆川明を知らなかったのだ。

「この展覧会見に行きたいねん」

と兵庫県立美術館のウェブサイトを開いて私に言ってきたのはカミさんなのであった。
「つづく」
と書かれた展覧会の名前を見た私は、
「ん、どこかで見たことのあるような」
と思ったものの東京で目撃いしていたことは記憶の奥深くに入ってしまっていて思い出すことはなかった。

久々の兵庫県立美術館ということでコロナばかりで引きこもりもつまらないので展覧会に行くことにしたが、ここもご多分にもれずに予約制になっていた。
事前に鑑賞したい日時を選んでローソンチケットで購入してから会場に行かなければならなかったのだ。
したがって購入してからのキャンセルが効かず覚悟を決めて見に行く必要があった。
しかし東京都現代美術館のようにチケット売り場に並ばなくても良いというメリットもある。
そう思いながらローソンでチケットを受け取っって会場へ行ってみると結局インフォーションでチケットの確認手続きがあり並ぶことになってしまった。
なんという手間。

とはいえ入場制限をしている美術館はゆったりとしていていい。
コロナは歓迎できないがゆったり鑑賞は大歓迎だ。

皆川明はファションデザイナーということで私の不勉強もて手伝ってくれているうえ興味があまりない分野でもあったのでカミさんと違って期待をせずに見に行った。
この期待をしないという心理的準備は時に感動を増幅させる効果があるが、今回はまさにそれなのであった。

まず、エントランスの壁に貼り敷き詰められたクッション。
これが色彩と質感で面白い。
しかも兵庫県立美術館は安藤忠雄設計のコンクリート壁。
この安藤忠雄の意匠の世界と皆川明のファッションデザインの世界が融合して面白い空間を作りだしていた。

「これは.......面白いかも知れない」



今回の展覧会ではもちろん皆川明が得意とする独自のデザインのテキスタイルを使った衣装デザインが多く展示されていたが、デザインスケッチや、発想のもとになった絵画やコンセプト建築など分野は多岐に渡っていたのだった。
私もデザイナーの端くれでもあるので、こういう幅広くデザインのコンセプトや発想、その流れを紹介する展覧会は大好きである。
とりわけ切り紙で構成された海と泳ぐ人の絵やテキスタイルのためのパターン案の数々は見応えがありしばし見惚れることも少なくなかった。
普通であれば一つの作品の前でじっと見続けることなできないに違いない。でも今回は人が制限させているために作品の細やかさや思いに没入することができ素敵なひとときを過ごすことができたのであった。

なお図録が4000円以上するのはなんとかしていただきたかった。







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