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関西空港は日本で最初の完全24時間空港で、さらに世界初の海上空港で、滑走路も3500mと4000mの2本がある。
飛行場運営後進国の日本としては至れり尽くせりの飛行場。
ということでここには様々なヒコーキが飛来する。
とりわけ長い滑走路と24時間フル運用可能というところが国内の他の空港にない特徴なので、貨物便の多さではかなりのものがある。
もともと関西は電機メーカーが多く、ヒコーキを使用しての運送ニーズが少なくない。
小さくて付加価値のある製品を運ぶにはヒコーキは適した輸送手段なのだ。
そういうこともあってか昨年、フェデックスがアジアの拠点空港として関西空港を選択した。
計画ではここに巨大ターミナルを建設して2年後にはフェデックスだけで月間300便以上の貨物機が離発着する見通しだという。
他の貨物便を含めると多分月間700便。
まだまだキャパに余裕はあるそうで、そのうち関空は貨物主体の国際空港になるかもしれない。

そんな関空の特徴を活かしてか、貨物専用のヒコーキを目撃することができる。

先日、友人からFacebookメールで、
「アントノフが来るそうです」
との情報が届いた。
アントノフ?
あのロシアのでっかいやつかい?
アントノフは時々自衛隊が海外任務で装甲車などを運ぶのにチャーターしているB747よりも大型のロシア製貨物機である。
そもそも、自衛隊の機材をロシアのヒコーキが運ぶこと自体とっても不思議な感じがして記憶されたヒコーキなのであるが本来はそのずんぐりむっくりした巨大さで、マニア(私はマニアではなくファンです)の注目を集めている機種なのだ。
今回はどんな任務で関空にやってくるのか知らないが、ともかくホンモノのアントノフを拝める機会はめったにない。

とうことで、アントノフの出発日時をもらった私は愛機のNikonを持参して撮影にでかけることにしたのだ、

当日、アントノフの撮影にワクワクしながら阪神高速道路湾岸線を走っている時にふと疑問が生じた。
私はアントノフを関空の展望デッキから撮影することに決めていたのだが、そこのロケーションで果たしていいのだろうか?という疑問が生じたのだ。
というのも、関空には前述の通り滑走路が2本あり、展望デッキは最初にできたA滑走路の北端にある。
ここからだとターミナル1とA滑走路の全貌を見渡すことができ、例えば北から南に向かっての離陸の場合、直ぐ目の前で離陸待機するヒコーキを見ることができるのだ。

しかし、関空にはもう一本滑走路がある。
B滑走路だ。
その滑走路はA滑走路と平行に走っているのだが、ロケーションは3kmほど離れており、当然のことながら展望デッキからは極めて遠い。
望遠鏡がないとよく見えない。
その2本目のB滑走路は、出来たばかりの頃は近くに寄ることができなかったのだが、今は近くにピーチエア専用のターミナル2があり、そのすぐそばにB滑走路を見晴らせる公園ができているという。
だからB滑走路を撮影するのならターミナル2の方へ向かわねばならない。

関空ではA滑走路が主体でB滑走路での離発着は少ないように思うのだが、実際に利用していると、結構な頻度でB滑走路に着陸したり、離陸したりすることがある。
従ってアントノフがA滑走から離陸するのか、B滑走路から離陸するのかは定かではなく、展望デッキで撮影するのか、ターミナル2前から撮影するのかは一か八かの賭けになっていることに気づいた。

「ま、たぶんA滑走路やろな」

とつぶやいて、ふと右手に広がる海の方向を見てみると、ピーチエアの桃色A320がB滑走路に着陸していく光景が目に止まったのであった。

つづく



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