<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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「ゲームウォッチ」

と言っても21世紀の今日。
わからない人も多かろう。
ゲームウォッチとはゲームができる時計ではない。
時計も付いてる携帯型液晶ゲーム機なのであった。
携帯型液晶といっても現在のスマホの画面のような「なんでも表示できる」という万能マシンではない。
決まったパターンですでに構成されたどんな高級機も動きがそのパターンから抜け出すことは不可能というような商品だったが、実際にプレイしてみるとそこそこ面白く、携帯だけに子供がポケットに入れて持ち運びできる便利なハイテク製品だった。
価格は2480円から6400円程度。
当時は消費税は無いので、価格は表示通り。
人気の商品は任天堂が発売していた二つ折りタイプのディズニーキャラを使った商品や、ドンキーコングといったアーケードゲームのキャラクターを使った製品だった。
バイト店員として働いていた私としては、おすすめはエポック社のゲームウォッチだった。
任天堂が子供向けなのに対してエポック社の製品は中学生以上をターゲットとしていて内容もそれなりにオリジナルなのであった。
当時バイト価格で買い求めたその一つに「モンスターパニック」という製品がある。
モンスターが襲ってくるなか、自分のキャラクターを出口までボタンを使って動かしていく、というゲームで、なかなか操作が難しくてエキサイトしたものだ。
このゲーム機は今も私は所持している。
娘が高校生のときに修学旅行で「お父さん、ヒコーキの中で友達とゲームしたいので貸して」というものだから貸し与えたところ、かなり好評であったらしい。

そういうハイテクといえばゲームウォッチが好評で、価格もめちゃくちゃ高価ではないので順調に売りきったのであった。
また大人はゲームウォッチでは物足りないので、普通にパズルやボードゲーム、プラモデルなどを買い求め、小中学生の女の子はリカちゃんやバービー、あるいは編み物機、男のは超合金やラジコンといったものが、多少の人気のバランスはあるものの満遍なく売れていたのであった。

そして、この「いろんな玩具が満遍なく売れている」という年末年始は、1982年から1983年にかけての年末年始が最期になった。
だれも新しい年の夏前に突如として玩具業界に異変というか革命が発生するなどとは誰も考えなかったのであった。

つづく


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