<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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ヨメさんと二人、久々に休日の大阪の中心部へ出たのは先週の日曜日。
お仕事でお付き合いしているデザイナーさんが参加しているイベントに顔を出すために出かけたのだ。
そのイベントは若手デザイナーを中心とした作品発表会のようなものなのであったが、イベントの構成がなかなかお洒落なのであった。
また、場所が大阪の本町ということもあり、平日はビジネスマンで賑わうこの界隈も静かなオフィス街で、ビルの1フロアを借りきって開催されるデザインイベントはなかなか見応えのあるものなのであった。

聞くところによると大阪はデザイナーの人口密度が東京よりも高く激戦地区なのだという。
仕事が少ないのに、デザイナーは多い、というこの矛盾した環境が下手くそなデザイナーは淘汰される構造になっていて、ある意味、個々のデザイナーの技量はなかなか高い。
知らない人も多いし、私も最近まで知らなかったのだが、東京のメジャーな出版社が発行するファンション関係の雑誌の多くが、実は大阪の「下請けデザイナー」によって編集されているのだという。
実際、私もその編集に携わるデザイナーさんにお会いしたことがあるのだが、

「今はネットの時代ですからね。東京の仕事も大阪でできちゃうんです。」

と関西人のくせに言葉まで東京言葉担っていることにいささか抵抗を覚えたものの、

「へー、そうやったんですか」
「そうやったんです」

と返してくれたので許すことにしたのであった。

また、今年春に東京ビッグサイトで開催されたデザイナーとメディアやモノづくり企業とのカップリングイベントへ訪れた時は、気に入ったデザイナーの8組のうち1組を除いてすべて関西人であったことにも、そのレベルの高さを伺わせるものがあるのだ。

ということで、デザイナーのイベントを訪れたのに刺激されたのかどうかはわからないが、普段、大阪南部の泉州地区で悶々と仕事と家事をこなしているヨメさんに要求されて、カフェと美術館を訪れているうちに、日が暮れてちょうど中之島を中心に開催されている「光のルネサンス」イベントの点灯時間が迫ってきたのだった。

「せっかく来たから見に行こうか」

といことで、自動車を道修町のコインパーキングへ駐車して中之島中央公会堂へと足を向けたのであった。



以前のブログにも書いたように、このイベントは確か前大阪市長平松氏と前大阪府知事橋下氏が仲が良かった時に発案されたイベントで、ことして4~5回目になると思う。
はじめは新鮮だったのだが、飽きっぽい大阪人なので(タイガースへの愛情には飽きることはない)暫し忘れていたのだが、知事が市長となり、市長が失業者となった今、再びそのイベントを見てみようという気になったのであった。



それにしても改めて光のイベントを見ると、大阪の街も捨てたものではない。
大勢の市民や観光客が中之島を訪れ、光のページェントに酔いしれている。
一部の人達は屋台のビールやワインに酔いしれていたのだが、もともと大阪の街は秀吉によって都大路のように碁盤の目に作られていて、かつ中之島には明治維新後数多くの欧風建築が立ち並んだこともあり、光の効果はかなりレベルが高い。
さらに、大阪のメインストリートと呼ばれる御堂筋は大阪人にしてはセンスの良いビルの高さ統一条例によって、他の大都市には見られない独特の規則性を景観に生み出している。
そのシンボルである銀杏並木に取り付けられたLEDは、御堂筋を幻想的なメトロポリスへと姿に変えていたのであった。

中之島でケバフをぱくついていた私たちは降ってきた雨をも物ともせず、御堂筋を南へ闊歩。
世代が違うので「雨の御堂筋」を歌うほど、ジジ臭くないのではあったが、雨に濡れた路面がキラキラとし、イルミネーションの演出をより引き出していたのであった。

なお、あくる日から風邪で寝込みそうになったのはこのせいではあるまいか。



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