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宇宙エンタメ前哨基地

<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム

犯罪者の「私は無罪だ。」

2019-04-13 08:14:21 | 時事
ふつう、泥棒が、
「私はドロボウです」
という事はない。

私はドロボウです、と言った泥棒は私の記憶ではたったの2例。

1例目は映画「ルパン三世 カリオストロの城」の中でルパンがクラリスに言うセリフ。

暗がりの幽閉部屋で、
「誰?」とクラリス。
「ドロボウです。」とルパン。
「ドロボウ....さん?」とクラリスが返す。
なかなか印象深いシーンなのだ。

で2例目は井上ひさしがてんぷくトリオのために描き下ろしたコント集に載っていたケチ比べのコントで、
「私は極力、値切って物を買っています。無駄なお金は使いません」と1人目。
「私は物を買ったことがありません。いつも誰かにお願いして譲ってもらっています」と2人目。
で、3人目が
「私はドロボウです。必要なものはいつも盗んでいます。」
表現は違うと思うのだが中学生の時に読んだ内容はこんな感じなのであった。

だからカルロス・ゴーンが、
「私は無罪です。」
というのは至極当然。
「私が背任行為をして儲けたゴーンです。」
とは絶対に言わない。

この人「日本を愛しています」と言っている一方、己のカミさんは危険を感じて一時的に国外逃亡。
流石にこれはイケナイと思ったのか弁護士チームが説得したのか、たった5日で日本に戻ってきたが愛しているのなら信じても要るはずで二枚舌もいいところだ。
しかも、メッセージ後半では経営の集中化。つまり独裁的権限でのリーダシップは必要なのだと主張する。
もちろん会社はその規模に関係なく、経営層の強力なリーダーシップが必要だ。
だが、リーダーシップと独裁は違うわけで、しかも巨額のお金を動かすのを一人の人間の裁量で行いうことは許されるものではない。

だから、
「私は無罪だ」
は、
「やってるけどお前らにはカンケーねえよ」
という意味に受け取られる犯罪者の常套句なのだ。