全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

新定時制高の創設検討 京都市教委、昼夜間制で

2015-03-07 04:00:00 | 気になる 地方自治・行政

 伏見工高と洛陽工高の統合の話しを以前ブログに書いたことがある。
 統合新校の制服のことをニュースで見かけたのは1月末だったと思う。あらためてニュース検索をしたところ、関連記事を見つけた。京都新聞が2月23日(月)に報じたものである。それによれば、『京都市教育委員会は2月23日、昼間と夜間の両方を備えた市立の定時制単独高校の創設案を明らかにした。』、『伏見工高の校地に残る夜間定時制の在り方として議論する。』とのこと。

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 市立伏見工業高校には夜間定時制課程がある。この課程は、『本校は4年制の単位制を採用しています。学年ごとにまとまって単位を修得して進級していく学年制と異なり、単位制は科目ごとに単位の修得認定を行い74単位を修得すれば卒業できる仕組みになっています。』である。教育課程を見ると、年間履修可能単位数上限が1、2年生20、3、4年生20~25だが、これは必履修科目の中で不履修・未修得となった科目がある場合、必要に応じて選択するためのようだ。ウェブサイトにも『4年間で卒業します』とあるので、3年で卒業ということではないと思われる。(この部分夜間定時制ウェブサイトより引用。)

 全日制の伏見工業高校・洛陽工業高校は統合、現在の場所とは違うところで新校になる。新校は平成28年度開校。現在の学校は平成27年度までは募集である。
 以下の表のようなイメージである。数字はクラス数ではなくそれぞれの学校の学年数である。

学校名・課程 H.27 H.28 H.29 H.30
伏見工 全日制 3 (2) (1)  
定時制 4 3 2 1
洛陽工 全日制 3 (2) (1)  
統合新校   1+2 2+1 3

 伏見工と洛陽工(以下「旧校」)の全日制課程は平成27年度、現在の場所でそれぞれ3学年がそろう。
 統合新校は平成28年度新しい場所で開校、新入生(1)を迎える。記事の書き方だと、全日制は間違いなく統合新校の場所にお引っ越し。旧校の平成27年度1年生・2年生がそれぞれ進級し、新入生と一緒になる。学籍は旧校か新校かわからないけど、新校の2、3年生(2)になる。少なくとも同じ校地で学ぶ。
 平成29年度は、新校生徒が1年生と2年生、旧校生徒が3年生。
 平成30年度は新校としての完成年度。その間、伏見工業高校夜間定時制課程は残る。

 学籍とは、生徒がどこの学校の生徒なのかということ。学校の統廃合などがなければ、「入学許可」され、在籍している学校に学籍がある。
 平成27年度に伏見工・洛陽工の全日制課程に在籍する生徒(1、2年生)は、卒業までそれぞれの学校の生徒。新校には看板が三つ掛かることになるように思う。でも、夜間定時制はどうするんだろう。

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 創設案についても書かれていた。それによれば、、、
 修業年限は昼間が3年制、夜間が4年制を基本とする。ただし、昼間でも4年、夜間でも3年で卒業することも可能にする。(可能にできる教育課程、授業展開をするということだ。)
 対象は、不登校や発達障害の生徒で、1クラス20人程度を標準。学年制ありである。

 伏見工の場所に作る(施設設備を引き継ぐ)となると、校地は残るのかな。

 お金かけられるんだな。。。


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Fujitsu LIFE BOOK A574/H

2015-03-06 04:00:00 | 全英連参加者 2015

 業務用PCが更新になった。
 リース契約の期間は2015年3月1日から2019年12月31日までである。

 「最低限のスペック」らしいのだが、それ以下である。一太郎も標準装備ではない。過去の文書遺産はすべてゴミになる。


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京産大、法科大学院を廃止

2015-03-05 17:55:00 | 気になる 教育行政

 【備忘録】

 京都産業大学は、大学院法務研究科の平成28年度以降の学生募集について、停止することを決定。
 ・入学者の受け入れは今年4月が最後。
 ・全ての在校生が修了した時点で廃止。

 文部科学省によると、廃止を含めた法科大学院の募集停止は全国で24例目。京産大は2004年4月に法科大学院を開設。2008年度から定員割れが続いていた。〔共同〕

***** *****

 24例目は熊本大学ではなく、京都産業大学になりました。
 74分の24がなくなることになります。やはり制度設計が×だったと、思わざるを得ません。

***** *****

 2015-02-24、「熊本大法科大学院、募集停止へ


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更新講習修了確認証明書

2015-03-05 04:00:00 | 気になる 地方自治・行政
License Renewal  ...なるものが、2月末、埼玉県教育委員会から管理職経由で届きました。

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平26第〇〇〇〇号

更新講習修了確認証明書

  本籍地   〇〇県
  氏 名   全英連参加者
  昭和〇〇年〇〇月〇〇日生

 右の者は、左記の免許状を有し、免許状更新講習の課程を修了したことを教育職員免許法及び教育公務員特例法の一部を改正する法律(平成19年法律第98号)附則第2条第二項の定めるところにより確認する。
 次の修了確認期限*は同条第3項第二号の定めるところにより平成38年3月31日とする。

 平成26年12月1日

    埼玉県教育委員会 印章イメージ。実物はこんなものではない。

   記

 〇免許状の種類
 〇授与年月日
 〇授与権者
 〇免許状の番号
 〇免許状に記載する氏名
 〇免許状に記載する本籍地

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 現物はA4縦書き、数字も漢数字である。「右の者」「左記の免許状」という語句は、縦書きだからである。
 印章の実物はこんなものではない。
 なかなかイメージがうかばないと思うが、記載事項、根拠法規がわかると思う。これで、免許状更新講習は一段落である。

+++++ +++++

 *受講対象者の生年月日によるグループわけで、僕はグループ6である。免許状更新講習受講期間及び更新講習修了確認申請期間は、平成26年2月1日~平成28年1月31日。24ヵ月間だが、実質的には平成26年度丸1年間プラス平成27年度の10ヵ月である。
 最初の修了確認期限は平成28年3月31日である。

 2008年5月28日の「免許状更新講習」で、僕はこんなことを書いている。

 さて、5年9ヶ月後、全英連参加者はどこで何をしているのだろう。。。
  生きているだろうか。
   少なくとも、教師をしているだろうか。

 ありがたいことに、まあまあ健康で、5番目の勤務校で英語の先生ができている。

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 グループ6、次の免許状更新講習受講期間及び更新講習修了確認申請期間は、平成36年2月1日~平成38年1月31日。次の修了確認期限は平成38年3月31日である。西暦に直すとこうなる。

 平成35年=2023年度(平成36年2月1日~年度末まで)
 平成36年=2024年度(平成36年度)
 平成37年=2025年度(平成37年4月1日~平成38年1月末まで)

 同じことを書いておこう。平成35年の3月ごろ、僕はどこで何をしているのだろう。。。


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3日の検索キーワード デング熱

2015-03-04 17:00:00 | 教師の仕事 2014

 ~備忘録~

 gooブログの説明によれば、『アクセス解析とは、あなたのブログの閲覧数や訪問者数など、ブログのアクセスに関するデータを集計し、数値やグラフなどで提供する機能です。』とのこと。その検索キーワードは、『あなたのブログに検索エンジンを経由して訪問があった場合に、検索エンジンで検索されたワードをランキング表示します。(表示件数は上位50件です。)』と説明されている。

 4日朝、ブログのアクセス解析を見たら、こんな言葉が検索キーワードになっていた。

 ◇デング熱・埼玉県教育委員会・教保体837号
 ◇埼玉県教育委員会 教保体837号
 ◇学校保健安全法に基づく出席停止のときの評価はどうなる
 ◇デング熱・学校保健安全法施行規則

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指導要録

 指導要録を記入する時期なんだな...そう思った。
 検索キーワードの最初の二つは、いわゆる「文書番号」が含まれている。まず間違いなく、同業者(県立高校の先生)が調べてくれたのだと思う。
 昨年9月16日の、「デング熱関連の通知がきました。」に、たどりつけただろうか。あまり役に立てなかったかもしれない。(^_^;)

 でも、埼玉県の高校の生徒でデング熱患者。。。発生したのかな?


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...indistinguishable from magic.

2015-03-04 04:00:00 | 全英連参加者 2015
女の子  『ジッジ
 『???
 『ジッジ 

Mama and Baby

  僕をジッジと呼ぶ幼児が、画面の奥の方に走る。女の人を連れてきた。
 『...ジッジ
 『ホントだ、おじいちゃんね。。。おとうさん、おはよう。

 画面を見る。娘のところに生まれた初孫だ。
 テレビ電話? でも、目の前にキーボードがないことに気がついた。しばらくして、画面が暗転した。

Megu 『おじいちゃん。

 目が覚めた。次の瞬間、目の前に僕をおじいちゃんと呼ぶ女の子がいた。少し大きくになっている。幼稚園児のようだ。

 『いってきま~す。
 『気をつけるんだよ。
 『ハァ-ィ。

 孫を見送り、ほっと一息である。でも、何かがおかしいことに気づいた。
 画面から目をそらした。周りが真っ暗だ。目をこらしたが、何も見えない。
  右を見た、真っ暗。
  左を見た、真っ暗。
 目の前に手を持ってくると、手は間違いなくある。体もある。でも、椅子に座っているはずなのに、椅子が見えない。足元にも何もない。
 見上げても何も見えない。前を見ると、暗闇の中に、「明るい窓」が浮かび上がっていた。見えないのではなく、何もない。周りは「虚無」なのだ。

 『???

 うろたえていると、

 『君はタブレットPCの中にいるんだよ。

 そんな言葉が頭にうかんだ。
 ...そこで目が覚めた。
 あくまでも目覚めて思いだしていた部分を書きおこすと、こんなふうになる。自動整理された記憶だろう。映画のような、恐ろしく質感・リアリティーのある夢だった。

+++++ +++++

 ブログのエントリ数が、4,900件を超えている。おそらく今年上半期で5,000件を超えるだろう。

 文章の中には新聞記事、法律・条例の引用もあるが、僕の意見、感想、文句等が書かれているものが、圧倒的に多い。僕の好き嫌い、旅行記録等も書かれている。写真もないわけではない。
 職歴もブログとウェブサイトをたどれば、ある程度トレースできる。学者でも宗教家でも政治家でもない一英語教師の僕・全英連参加者。その個人情報等々が、僕からあふれ出している。膨大なテキストデータの形で。
 そこから、、、もしも、、、

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 現在でも生前に葬式を済ませる人がいる。生前葬ではないが、生きている間にビデオを撮影したり、葬式のプランを決めている人もいる。それにしたがってお葬式という話しを見聞きする。でも、これはあくまでも本人の意志である。

 明確な意志表明ではないが、これからはブログ等の記述からそれを読み取ることもはじまるかもしれない。
 現行法では「遺言」にはならないが、残された家族にとっては何かの指針にはなる可能性もある。。。

 サイバースペース(ネットのどこか)には、僕の写真も声も残る。残すことを意図して、自分に3Dスキャンをかければデータ化できる。そうすれば、ネットにかなりの存在感の3D映像を作れるだろう。
 もしも、ある人が書いたものから、その人の思想信条が抽出(サンプリング)できて、擬似的な人格がAIとして作れたら。
 もしも、「平均顔」というものがあるのだから、「平均人格」「平均人生」のようなものもが作れたら。最近流行りのBig DATA等も活用すれば、全英連参加者の疑似人格、「e-全英連参加者」作れるかもしれない。

 「e-僕」がサイバースペースで存在する。そんな未来が来るかもしれない。もちろん僕がそれを望み、何より誰かがそれを見たいと思えばだけど。

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 "Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic."
 十分に進歩した技術というものは、魔法と区別ができない。
 (十分に進歩したテクノロジーは、魔法のようだ)

 アーサー・C・クラークの言葉である。

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素材のプチッチ ママと女の子のイラストは、「素材のプチッチ」による。
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プロフェッショナル...学校全部じゃなくても、いいんじゃないか

2015-03-03 04:00:00 | 気になる 教育行政

 2月19日の「技能訓練の専門大学、高専など移行 就職後押しへ新制度」の続き。アップして2、3日後に思いついたこと。

 「新しい制度の大学」を作るととして、何も大学丸ごと一つでなくてもいいのではないだろうか。

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 『企業の即戦力になる人材を育てるため、簿記や金属加工など専門的な技能を習得する新たな大学の制度をつくる。』のならば、総合大学の特定の学部を、プロフェッショナル大学の学部(場合によっては学科)として認定をうける形にできないか。
 上記人材が育成目的の高専の学科と共同設置の形にすることを考えてみてはどうだろう。現在すでに学生のいる大学をプロフェッショナル大学に移行させるとしても、単科大学(または、それに近い大学)が、そのまま移行するのは、施設設備の基準や教学スタッフの確保が、簡単とは思えない。

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 大学が大学校、専門学校、高専の資産(施設設備、教学スタッフ)を実質的に引き受けて、新しい学部学科を作ることはないわけではない。


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過去になった未来

2015-03-02 04:00:00 | 気になる 地方自治・行政

 ある資料より抜粋。

***** *****

(3)高等学校教育
【現状と展望】
■生徒の減少期を迎える高等学校教育
 上昇を続けてきた本県における高等学校進学率は、近年頭打ちの傾向を強め、ほぼ94%台で推移してきている。
 また、急増してきた中学校卒業者数も、1989年(昭64)に約12万人のピークに達し、その後は、減少期に入り、2000年(昭75)には、約7万人になるものと予測されている。
 こうしたことから、高等学校進学者数は、大幅に変動することが予測され、今後、教育諸条件の改善整備を図るに当たっては、高等学校進学者数の増減を見通しながら、計画的に進めていくことが望まれる。
■生徒の多様化への対応
 現代社会は、物質的な豊かさのなかで、利己主義や営利主義的風潮を生み、刺激的な情報がはん濫するなど、多感な年代にある生徒の生活行動や人格形成に必ずしも好ましいとはいえない環境となっている。
 最近の生徒には、他人への思いやりや自制心が欠け、また、自己形成の責任は、基本的には自らにあるといった自覚が乏しいとの指摘もなされている。
 さらに、画一化された高等学校教育は、在学生徒の多様化に対応しきれず、過熱した受験競争は、知育偏重に拍車をかける結果となっている。
 このような状況のなかで、一部の生徒は、目的意識もなくいたずらに不満と不安をつのらせ、無気力化すると同時に、いわゆる落ちこぼれや非行、問題行動を生み、中途退学者が増加するといった新たな問題も生じている。
 一方、価値観や職業観の多様化が進み、特色ある職業教育や、専修学校等への進学希望者が増加するといった傾向も見受けられる。
 これからの後期中等教育にあっては、生徒がその能力、適性、関心や進路等に応じて選択できる多様な教育の機会の整備充実を図っていく必要がある。
■増大する私立高等学校への期待
 私立高等学校は、建学の精神と独自の校風のもとに、教育内容、教育方法にそれぞれ特色をもたせた教育を推進し、本県高等学校教育の重要な一翼を担っている。
 近年、私立高等学校の在学者数は、確実に増加を続けており、私学教育に対する県民の期待も大きい。
 私学の独自性、自主性を尊重しながら、私学教育の健全な発展を促進する必要がある。

【目標】
 1.生徒一人ひとりの個性と能力を伸ばせる、多様な教育を推進する。
 2.幅広い教育的識見や優れた指導力を備えた教員を確保、養成する。
 3.建学の精神と伝統をいかした、特色ある私学教育の振興を図る。

【施策の方向】
 1.生徒がその能力、適性、進路等に応じた教育を受けることができるよう、入学者選抜制度の改善を図る。また、教育課程の多様化、弾力化を進め、選択制を拡大する。
 2.指導内容や指導方法の改善を図るとともに、自主的、創造的な学習活動を促す。
 3.在学青年セミナーハウスの設置等により、体験学習の推進を図る。
 4.運動場などの整備を進め、学校スポーツ活動を振興する。
 5.生徒指導、進路指導を充実し、生徒一人ひとりの能力、適性、進路に応じた適切な指導、援助を行う。
 6.国際化や情報化など、時代の進展に即した新しい学科の設置や学科の転換を図るとともに、専門学科の適正配置を進める。
 7.特色ある学校づくりを推進するため、施設設備の整備充実を図る。
 8.通信制高等学校や定時制高等学校の整備充実を図る。
 9.通信制高等学校と職業訓練校、専修学校との技能連携制度を推進する。
 10.専修学校及び各種学校の健全な育成に努める。
 11.経済的理由により、就学が困難な者に対する援助制度を充実する。
 12.教員として資質に優れた有能な人材の確保に努めるとともに、研修を充実する。
 13.父母負担の軽減を図るなど、公私立高等学校間の格差の是正を図る。

 ***** *****

 過日実家に帰った。掃除をしていたら、押入からある報告書が出てきた。上記はその抜粋である。資料の名称は、おそらく「埼玉県新長期構想試案」で、昭和59年(1984年)11月に発行されている。実は表紙もなくなっており、報告書名称も正しいかわからない。副題もわからないのだ。
 内容としては、発行年から15年後の2000年前後(21世紀初頭)を展望するものである。埼玉県がかかわる、様々な行政課題について分析している報告書で、将来展望・構想をまとめたものだ。
 残念ながら、この報告書がどのような経緯で実家に来たのか、全くわからない。当時父は現職公務員だが、埼玉県職員ではない。僕も県立高校に勤務していたが、普通の高校教諭がもらえる類いのものではない。価格の問題ではない。一目見てわかるのだが、学校現場に来るような資料ではないし、当時旧浦和市三室にあった「教育センター」の資料放出で、入手できるようなものでもないと言うことだ。

 おおよそ30年前に15年後(2000年)を展望したもの。その2000年は、もう15年前である。報告書119ページから「V.部門別構想」がとりまとめられている。196ページから(3)高等学校教育というセクションがある。
 改めて読んでみると、【現状と展望】の二つ目(■生徒の多様化への対応)は、一体いつのお話ですかと思える部分が多い。この報告書の内容が、役所的な言い方だと、どう具現化されたのか。自分は県立高校に勤める者として、部分的には経験してきた立場(のはず)である。【施策の方向】の部分を読み直してみた。

 1.について
 県立高校は推薦選抜を実施した。これにより、受験機会複数化は実現された。5教科の学力検査総得点と内申書得点、記載事項を選抜材料とする方式にも、変化が見られた。(現在受験機会は基本的に一度である。)
 教育課程の多様化、弾力化は進んだ。選択制も拡大した。埼玉県に限らない。国レベルの変化である。結果として、特定分野を履修(学習)せず高校を卒業し、大学入学者の「学力(学習前提としての知識)不足」(知識欠損)ということが問題化、顕在化している。
 この「学力不足」は、教育課程の多様化、当時と比べると増加した大学数(入学定員)と相まって、30年前には考えられなかった層の生徒が、現在は大学に入学できる状況と不可分であると思う。18歳人口はマイナスだが、大学等高等教育機関への入学者数(進学比率)はプラスのはずだ。もう少し調べてみたい。

 2.~5.について
 自主的な学び、体験的な学習活動は推進された印象がある。
 学校スポーツ活動の振興は、思ったほど顕著な成果(もしくはプレゼンス)を感じない。
 「生徒指導」「進路指導」とも、「生徒一人ひとり」を生徒対応(生徒指導、進路指導)において、それ以前よりも強く意識することが求められた。「生徒指導」「進路指導」において、その前提となる生徒理解の仕方が変わったように思う。言葉を選ばなくてはいけないが、求める成長、伸ばしたい能力の目標、将来像の基本が「理想」を強く追うことから、「到達可能点(現実)」の見極めを基本に考えるように変化した感じがする。
 1.で「能力」「適性」「進路等」と列挙されているが、「能力」( )「適正」その結果としての「進路(進学・就職)」のように思う。( )には「=,>,<,+」等々入ると思うが、いずれにしても、県立高校ならば「同じ教育課程で学ぶこと、学べることが当然であった、少なくとも建前としてはそうだった時代と決別せよ」と求められていたのだ。そして、実際にそうなった。

 6.について
 専門学科や普通科のコース制を取り入れ、多様な学びを提供することに努めた。
 現在、普通科のコースはほとんどなくなっている。専門学科としてコースから転科したものは、現在でも専門学科として存続しているものもある。
 多様な学びよりも、「ふつう」が求められたことへの対応だと思う。

 7.について
 これは6.と表裏一体ではないか。

 8.について
 これは、評価が難しい。定時制高校の整備充実は、できているとは言いがたい印象だ。通信制高等学校、定時制高等学校とも、この資料ができた頃とは、社会がそれらにもとめる役割が違いすぎる。
 通信制は当時想像もつかなかった「私立(広域)通信制高等学校」や「学校設置会社立(広域)通信制高等学校」の存在、学校数の拡大とそれによる多くの在学生の存在をどうとらえるか。私学がある程度その存在感を増している現在、埼玉県ならば1校しかない県立通信制高校をどう位置づけるかである。
 定時制は県立高校の再編計画実施にともない、多様な学びを提供する「パレットスクール」に再編統合されたものもあり、設置校数は減少。生徒の学校までの交通アクセスという面では、場所にもよるが不便になっている例もあると思う。はたしてそれでよかったのか。現在の状況でいいのか。正直よくわからない。

 11.について
 高等学校の授業料は、ここ数年で政権交代にともない制度が大きく動いた。
 この30年では、日本学生支援機構「奨学金」(という名称の教育ローン)の方が、いろいろ考えるべき点が多いように思える。

 12.について
 県教委主催の研修は充実したとは言いがたい。いろいろな意味で財政的にできないことが増えたと思う。県教委主催が無理ならば、教師が自主的に大学、研究機関に出向き学ぶこと、大学・大学院通学への配慮をすべきであるが、それほどではない。
 研修に出にくい雰囲気が蔓延していることは、大問題である。

***** *****

 30年前の構想、実現できたのだろうか。「よかれ」と考えて実行したことでも、結果はどうだったか。それは、してもよかったことなのだろうか。

 こんなことを考える先生が一人くらいいてもいいかな。


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MARCH

2015-03-01 00:00:00 | 全英連参加者 2015

MARCH LOGO 3月です。3月になってしまいました。
 2015年の6分の1が終わりです。ウソみたいです。

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 卒業式があります。
 指導要録記入と提出があります。
 新入生を迎える準備があります。
 新年度に向けての、助走期間です。
 人事異動もあります。
 こんな3月も、あと数回です。

- - - - - + - - - - - + - - - - - + - - - - -

 


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