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e-Statを使おう。

2015-03-12 04:00:00 | 気になる 教育行政

 あらためて、「埼玉県長期構想試案」が出た昭和59年(1984年)の学校基本調査データを読んでみた。
 (特記のない限り、文部科学省(旧文部省)の学校基本調査データを元にまとめている。)

 高校学校等への進学率(「合計(男,女)」以下同じ)
 中学校卒業者及び中等教育学校前期課程修了者のうち、高等学校,中等教育学校後期課程及び特別支援学校高等部の本科・別科並びに高等専門学校に進学した者(就職進学した者を含み,過年度中卒者等は含まない。)の占める比率のこと。
 昭和59年調査 94.1(93.0,95.3)
 平成26年調査 98.4(98.1,98.7)
 試案には『本県(埼玉県のこと)における高等学校進学率は、近年頭打ちの傾向を強め、ほぼ94%台で推移してきている。』と書かれていた。30年で日本全体の高等学校進学率はまだアップしたことになる。
 平成26年3月の埼玉県の中学校卒業者及び中等教育学校前期課程修了者は65,774人。ここでいう高等学校等への進学者数は64,884人で、進学率98.4(98.4,98.9)である。埼玉県もアップしたのだ。

 大学(学部)・短期大学(本科)への現役進学率
 高等学校及び中等教育学校後期課程本科卒業者のうち、大学の学部・通信教育部・別科,短期大学の本科・通信教育部・別科及び高等学校等の専攻科に進学した者(就職進学した者を含む。)の占める比率のこと。
 昭和59年調査 29.6(26.6,32.6)
 平成26年調査 53.9(51.6,56.2)

 大学(学部)・短期大学(本科)への過年度卒を含む進学率*1
 昭和59年調査 35.6(38.3,32.8)
 ・大学24.8(36.4,12.7)、短大10.8(1.9,20.1)
 平成26年調査 56.7(57.0,56.5)
 ・大学51.5(55.9,47.0)、短大5.2(1.1,9.5)

 現役で大学生になるのは、昭和59年(1984年)は3人に1人。昨年4月は2人に1人以上である。浪人生が減っていることが明らかである。
 過年度を含めた大学入学者数は、昭和59年は597,225人、平成26年は669,946人である。72,721人増だ。思ったほど増えていない印象を受けたが、母数が大きく異なることに注目すべきである。18歳人口*aが全く異なるからだ。前者は1,677,764人、後者は1,180,838人。30%も減っている。
 昭和59年の「高等教育機関*2」への進学率は49.5%である。平成26年のそれは80.0%である。

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 *a
 「18歳人口」とは3年前の中学校卒業者及び中等教育学校前期課程修了者数のこと。
 *1
 「大学(学部)・短期大学(本科)への進学率(過年度高卒者等を含む)」とは、大学学部・短期大学本科入学者数(過年度高卒者等を含む。)を3年前の中学校卒業者及び中等教育学校前期課程修了者数で除した比率のこと。
 *2
 「高等教育機関(入学者)」とは、大学学部・短期大学本科(への入学者、過年度高卒者等を含む),高等専門学校(第4学年在学者),専修学校の専門課程、いわゆる専門学校(への入学者)のこと。
 高等専門学校(第4学年在学者)とは、統計上「国立工業教員養成所入学者(昭和36~41年),国立養護教諭養成所入学者(昭和40~52年)及び高等専門学校第4学年在学者』のこと。(ただし、ここで取り上げたデータの調査時点では、18歳人口に属するものの進学先、在学校としてはすでに存在していない。)

 今回利用した学校基本調査資料は、「政府統計の総合窓口(e-Stat)」で公開されている。以下のアドレスで閲覧、DL可能である。
 http://e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001015843

 埼玉県の学校基本調査については、以下でDL可能である。
 埼玉県ウェブサイト(トップページ)
  ↓
 県政情報・統計
  ↓
 統計
  ↓
 学校基本調査
  ↓
 平成26年度

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 前回のエントリ
 2015-03-02、「過去になった未来


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