全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

大阪府泉佐野市の市名売却方針

2012-03-30 06:24:30 | 気になる 地方自治・行政

 23日、川端総務相が懸念を表明。

 「一般論で言えば市名は安定的に同一の名称が用いられることが望ましく、財政の健全化のために頻繁に名前が変わると各方面への影響が大きいのではないか」
 「まずは府と市で慎重にご議論いただくべきだ」
 大臣、そうじゃないだろ。

 そんなことを考えた。でも、すぐに何かアップするのは辞めた。違和感に任せて何か書くのはまずいと思うからだ。同日こんなニュースも流れてきた。

 「本当に面白いアイデアだと思う。成立すればいたるところに企業の名前が出るわけだから、ものすごい広告価値になる」(大阪市長)
 お金に目がくらんだとまでは言わないが、近視眼である。

 頭を冷やすために、ちょっと時間をとってみた。でも、最初にこのニュースを聞いた時の違和感はなくならない。

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 平成22年10月1日国勢調査のデータで、泉佐野市の人口は100,801人である。泉佐野市を〇〇〇市にするために命名権がいくらになるのかわからないし、市内の企業(or 府内の企業)がどのように考えているかわからないが、忘れてほしくない視点がある。

 スタジアム、ホール、道路、公衆トイレの名前と、地方公共団体名称は違う。

 絶対違うのだ。だから、どこかの市長が「ものすごい広告効果」と言っている。
 何をもってふさわしいというか、難しいところだが、何を基準に選ぶのだ。結局はお金ではないのか。決して外国資本否定ではないが、一定の枠が必要だ。でも、貧すれば何とやらにならない保証はない。
 そして、何よりも、これだけは忘れてもらっては困ると感じることを書く。違和感の元である。

 泉佐野市内には、市立小学校13、中学校5、幼稚園が4ある。

 市長、卒業(卒園)証書はどうするのだ。
 何市になるかわからないが、校名には100%市称が入るのではないか。
 もう一度書く。証書はどうするのだ。

 子どもたちの通う学校の名称にまで、宣伝を入れるのか。学校名を言う時、子どもに宣伝させるのか。校歌に「いずみさの」が入っている場合は、どうするのだ。これは押しつけではないか。どこかの市長の言う、押しつけに他ならないのではないか。
 大阪府の地方自治体が、何を売るのも結構だ。しかし、学校名に企業名が入り込んでくることは、僕はいいとは到底思えない。通学する児童生徒が自分の学校の誇りが持てるのか。学校のある地域に愛着が持てるのか。郷土愛、母校愛、生まれてくるのか。それを持てるようにするのが、教育ではないのか。とてもそうなるとは思えない。
 自治体名称の「販売」は、危うい思想だ。takeばかり見て、鈍感。発想が安直である。財政危機を市民に知らせる効用は充分果たした。しかし、そこまでである。
 どうしても何か売りたいのであれば、一つアイデアを出そう。市長自らの名前を売ることを考えるべきではないか。以前大阪府知事が芸名で公務をこなしていたこともある。本名でなくても問題ないのだろう。

 泉佐野市長・〇〇〇〇千代松大耕(ちよまつ ひろやす)
 (〇〇〇〇には、スポンサーの名前を入れる。)

 学校名に企業名が入る。これは絶対なしである。

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