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tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

キメツ

2021-05-24 17:23:32 | 日記

「鬼滅の刃」の初版は370万部を記録。日本国内の出版業界史上、過去最高の数字らしい。
さらに日本を超えて、「鬼滅の刃」は、世界中で受け入れられている。なぜ、こんなに流行ったのだろうか?
鬼滅の刃が特徴的なのは、ただ単にめったやたらと「死人」がでるわけではなく、「死」に向き合うシーンが非常に多いことだ。まだ、最初の部分しか見ていないのだが、キャラクターたちが次々と死んでいき、生きる価値を考えさせる。
家族の死を含め、緊張と緩和が目まぐるしく物語として繰り返される。そうした中で、奥深い心理描写がなされている点が、子供だけではなく世界中の大人をも惹き付ける理由なのだろう。

鬼退治。今の世の中には、「鬼のような人たち」がたくさんいる。「安心・安全」といいながら、国民をパンデミックの渦の中に巻き込む政治家。スポーツのイベンターたち。
仏教の教えるところでは、業にとらわれることで「人」は「鬼」に変わっていく。この点は魂を悪魔に売り渡すよその国の宗教と異なる点だ。仏教では、だれしもが「鬼」になってしまうリスクを説く。

炭治郎たちに「胸を張って生きろ」と、未来を託して旅立った煉獄。彼の「死にざま」ではなく「生きざま」。心に強く響く。