JR五能線の五所川原駅から津軽中里駅までを結ぶ20.7kmの鉄道。津軽鉄道。「つてつ」とも呼ばれる津軽半島を走る列車だ。
列車は1日に18往復(内1往復区間運転学校休校日運休)。その内16本は新型レールバスでワンマンカー。
名物の「ストーブ列車」は冬に1日2往復運。
このストーブ列車は通常2両編成。1両に2台置かれたダルマストーブに石炭をくべて暖を取る。
ストーブ列車は、地元の名物としてテレビなどで取り上げられることが多く、鉄道ファン以外にも乗ってみようと観光客がおしかける。
「つてつ」に乗り込んだとき、嫌な予感がした。
明らかに観光客然とした中年のおばちゃん2人。走ってストーブの前に陣取ると、列車が動き出す前から、旅行鞄からビールや日本酒を取り出してテーブルに並べている。
そして、アテンダントのお姉さんを捕まえると、スルメを焼けとの矢の催促。えーと、まだ朝の9時っすけど?
横浜から来たというオバちゃん。かなり興奮気味。10年も前からこの列車に乗りたくて、今日の日を待ち望んていたという。・・・ちょっと、はしゃぎすぎじゃね?今度は、餅っすか?
かくして、ストーブ列車は、朝から見事に居酒屋と化した。なんで、飲みたかったら居酒屋へ行かねえんだろう。
・・・まあ、気持ちはわからないでもない。きっと、ガイドブックあたりに、ストーブ列車で「スルメを焼いて一杯」の旅行記事でも載っていたのだろう。大手を振って朝から飲めるし・・・。
ガイドブックの記事を確認する。これが今、「日本の旅情」と言われるものの実態だ。
地元の人たちは、混んだストーブ列車を避けて、ストーブ列車を引っ張るレールバスの方に乗る。地元の人たちと触れ合いたければ、そしてその日常の一コマを見たければ、そっちに乗るべきだろう。
ただし、レールバスの車内は、都会の電車の車内とさほど変わりはない。
窓の外は一面の雪。これを観ただけでも、津軽に来た感動がわく。
「こな雪 つぶ雪 わた雪 みづ雪 かた雪 ざらめ雪 こほり雪」
太宰治はこの地に生まれて育った。
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