「なあ、俺もうレースから卒業しようかと思って」
「どうした?さすがに年齢を感じてきたか?」
「いや、そうじゃないけど・・・何だか急に自信が無くなってきたんだ」
「?」
「昨日の最後、チャンピオン・コースを滑っただろう?あのとき、俺の脇を追い越していったヤツがいたんだ」
「へーえ」
「んで、俺も熱くなってさ。コブに上をかっとんで追いかけたわけ。もうほとんどチョッカりでさ」
「で?」
「そいつ、メチャハヤなんだ。アイスバーンとかも、エッジを利かすことなくほとんどフラット。しかも、上体が全然揺れてないんだ」
「んで、追いつけたのか?」
「いや、追っかけている途中で奴さ・・・俺の方を、真後ろを見ながら滑ってんだ。しかも、メットの下でニヤニヤ笑いながら・・・。あんなすげえヤツ初めて見た。もう、自信失くした・・・」
「真後ろって・・・。。そいつ、スキーがうまいとか、そういう次元の問題じゃないんじゃね?」
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