200X年某月某日。North American Aerospace Defense Command(NOARD)の Keith Bell博士は、偵察衛星の特殊なフィルターを搭載した軍事赤外線カメラに、クリスマスプレゼントをもらって喜ぶ子供達のあったかい心が瞬間的に点となって現れることを発見し、すぐさま論文をまとめて科学雑誌Natureに投稿した。赤外線センサーに瞬間的に現れる微小スポットは、ノイズの見間違えではないかという指摘が相次いだが、実際のところは、まだ学会でも事実の確認が取れていない状況だ。なぜなら、確証を得るためには次のクリスマス・イブを待たなければならないからだ。Keith Bell博士によれば、プレゼントをもらえず、反応の少なかった地域を重点的に翌年プレゼントを配ることで、世界から戦争が無くなる可能性があるとしている。人類は、戦争のために開発された偵察衛星を、平和利用のために有効に使えることをはじめて学んだのだった・・・。
核攻撃を想定し、ロッキー山脈の地下につくられた米コロラド州コロラドスプリングズの北米航空宇宙防衛司令部(NOARD)。SF映画でも良く出てくるこの地下司令部で行われてきた核ミサイルの監視活動は、ピーターソン空軍基地に移転されることになった。冷戦の終結でロシアや中国からの核ミサイル攻撃の可能性が極めて小さくなった上、2001年9月11日の米国同時テロの際、NORADの司令官がピーターソン空軍基地から地下司令部に移動するのに45分もかかったことなどを考慮したためである。核ミサイル攻撃にも耐え、地震も少ないという理由でロッキー山脈のシャイアン山中に建造された地下司令部の鋼鉄製ドアは重量約25トン。非常事態が起きてもドアの内側で約700人の要員が一定期間生き残れる頑丈な構造になっている。まさに米ソ冷戦時代の象徴といえる存在だった。サンタのそりを引くルドルフの鼻の赤外線の波長が、ミサイルの波長とほぼ一致していたらしい。報復の核ミサイルの発射のため、世界中に配備された最新鋭のレーダー、そして世界中をカバーするその画像。報復攻撃の手段を持つことが、相手国からの攻撃を抑止できるとするアメリカ。悲しくてやりきれない。
日本では、航空機が離着陸を除いた各飛行の段階で、飛行することが許される最低安全高度は、航空法によれば都市上空では300m、その他では150mと定められている。また、航空路にも区間ごとの最低安全高度が定められている。 サンタさんが航空法違反で捕まって、罰金を取られないといいのだが・・・。
街角にはクリスマス・ツリー。銀色のきらめき・・・。ひところ、この時期になればどこに行っても聞こえてたこの曲。ずーと、この歌が歌い継がれるものと、一部、期待を込めて思っていた。すべての人が思い続けること、歌い続けることで、世の中は少しずつ変わる。来年のイブは、さらにたくさんの人が幸福になりますように・・・。