山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

安達太良山(その3)

2009-05-27 | 福島の山

稜線にでてから振り返ってみました。
赤いペンキマークが続いています。
ガスなどで天気が悪い時にはこのマークに助けられます。
昨年、北穂から涸沢までの岩場をこのマークを頼りに歩きました。
ガスで視界が3mくらいでした。
このマークを見るたびに思い出します。



頂上直下に標識がありました。
奥の岩場の上が本当の頂上のようです。
頂上は狭いので、ここで記念写真を撮るようです。
我々はこの岩の上まで行きました。
スキー場をスタートしてから3時間45分でした。
峰の辻からは約30分の歩きです。



頂上には祠がありました。
祠の後ろに「八紘一宇」と書いた石碑が建っています。
八紘とは四方、一宇は屋根という意味だそうです。
世界を一つの家とする太平洋戦争の時用いた標語がそうです。
この山を「世界の屋根」と考えたのでしょうか?



右前方の景観です。
正面が噴火口のようです。
遠くになだらかな山がみえます。
西吾妻山のようです。
7月に登るプランがあります。
猪苗代にスノーシューに行った時にも見えました。



正面奥にやや尖った山がみえます。
歌で名高い「会津磐梯山」です。
何年か前に登りましたが、やはり岩がゴロゴロした山でした。
もうすっかり雪は解けているようです。



噴火口から更に右を見ました。
手前のどっしりした山が鉄山です。
左奥のなだらかな山が箕輪山、その奥が鬼面山のようです。
翌日、このルートを歩く予定です。
下にこれから歩く登山道が見えます。




頂上の全景です。
先ほどの祠は実際にはかなり傾いています。
ここは標高1700m、日本百名山の一つに数えられています。
シーズンになればたくさんの人が登るようです。



風が出てきたので、急いで下山にかかりました。
鉄山の手前まではなだらかな下りが続きます。
山開き(18日)前だったので、登山者は少ないようでした。



だいぶ下ってから振り返ってみました。
頂上の石碑がわずかに見えます。
ここはいつも風が強いそうです。
尾根なのでかなり強く吹いていました。



歩いている右側にはかなり大きな雪渓が残っていました。
しかし、例年よりは雪が少ないようです。
今年はどこも雪解けが早いようでした。



馬の背近くで、噴火口を覗いて見ました。
爆裂火口の跡です。
ここを通過するコースがあるそうです。
1997年9月に火山ガスによる死亡事故がありました。
それ以来通行止めになっています。
風によって硫黄ガスの強烈な匂いが漂っていました。
そうそうに退散しました。
遠くに見える湖は秋元湖のようです。



馬の背と呼ばれているところです。
なだらかなところなので、そのような名前がついたようです。
植物も少なく荒涼とした風景です。
ここから峰の辻まで下ります。



比較的なだらかな下りです。
風さえなければ歩きやすい道です。
ザックがないので快調に歩けました。


◎付 録
カワラサイコ

バラ科でキジムシロの仲間です。
河原に自生していますが、海岸などでもたまに見られます。
最近は数が減っているようです。
葉っぱに特長があります。

アザミゲシ

江戸時代に北米南部やメキシコあたりから渡来したそうです。
葉っぱがアザミに似ていて花がケシに似ています。
かなり強い花のようで、空き地などでも見られます。
白い色の花もあります。

イブキトラノオ

夏山のお花畑でよく出会います。
伊吹山で最初に発見され、花の姿がトラの尾に似ているそうです。
夏の青空によく映える花です。
小さな花の集合体で、下から順番に咲いてきます。
そろそろ夏山のプランを立てる時期のようです。
今年はどこに行けるか楽しみです。