山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

五竜~鹿島槍(最終回)

2010-09-02 | 北アルプス
ガレ場

大きく崩れているところがあります。
こんな場所を「ガレ場」または「ガラ場」と
呼んでいます。
白く見えるのは雪渓です。


登山道(1)

その先の登山道です。
ここも大きく崩れているようです。
上から土砂が流れてくると消えてしまいます。
通過するには注意が必要です。


雪道

雪渓部分は歩きやすいように切ってありました。
雪が固くなっていますから、滑らないように
しなければなりません。
また落石もあるので、足早に通過しました。

落石

雪渓はかなり下まで続いています。
雪の上にたくさんの石があります。
上から転がってきたようです。


ハナニガナ

黄色い花がたくさん咲いていました。
ニガナの高山種です。
里では春先に咲きますが、山では夏に咲いています。
風に揺れてなかなか撮らせてくれませんでした。


オオバキスミレ

スミレの仲間です。
葉っぱが大きくキラキラと輝いていました。
湿った沢などに多く咲いています。

水平歩道

種池山荘から扇沢の登山口までは「柏原新道」と
呼ばれています。
緩やかな下りですが、ここにはこんな名前がついて
いました。
平で歩きやすいところでした。


石畳

しばらくすると今度は大きな石がゴロゴロした
登山道がでてきました。
雨の日は滑りやすいところです。
気温は15℃くらいで、時々涼しい風が吹いてきました。


雪渓

右手奥に雪渓がみえます。
山の頂上付近は雲に隠れて見えません。
あの近くに行けば冷気が漂っていると思います。


コキンレイカ

黄色い小さな花がたくさん集まっています。
別名:ハクサンオミナエシと呼んでいます。
やはり雪解けと共に咲く花です。
登山道の脇にたくさん咲いていました。


ツクバネソウ

花が終わって実がなっていました。
これからしばらくするとこの実が黒くなります。
その姿が「追羽根」の羽根に似ているので、
このような名前がつきました。

ツルリンドウ

ツルでどんどん延びます。
ここでは1本のツルに上のほうに花、下のほうに
ツボミと赤い実が同時についていました。
珍しい現象です。

扇沢の駐車場

はるか下に扇沢が見えます。
たくさんの自動車が駐車しています。
ここはアルペンルートの基地になっています。
トロリーバスやケーブルカー、ロープウエイを使って
黒四ダムや立山の室堂に行くことができます。


登山道(2)

少し荒れた登山道です。
だいぶ降りてきました。
下から登ってくる登山者も多くいました。
ほとんどが種池山荘か冷池山荘に泊まるようでした。



ノリウツギ

昔はこの樹皮から糊をとって和紙をすく時に
使ったそうです。
ウツギの仲間でも一番遅く咲く花です。
装飾花は3~4枚です。
真ん中の両性花はこれから咲き出すようです。


種池山荘から扇沢の登山口まで2時間50分でした。
冷池山荘からは5時間30分の歩きでした。
五竜から鹿島槍まで12年ぶりに繋がることが
できました。
五竜からの下りの岩場、鹿島槍南峰あたりは
今年も滑落事故があったようです。
気をつけて歩きたいものです。

長いシリーズにお付き合いありがとうございました。
明日からまた新しいシリーズを始めます。