山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

種池・鳴沢岳・針ノ木岳(その2)

2010-09-29 | 北アルプス
ガスに包まれた稜線

山の天気は変わりやすいです。
先ほどまできれいにみえていた稜線がガスに
包まれてしまいました。
これからはもう期待できないようです。


ガレ場

前回、ここを下った時には雪渓がありました。
もうご覧のようにすっかり溶けてなくなっていました。
雪があったほうが歩きやすい場所でした。


ナナカマド

ナナカマドの実が赤くなっています。
も少しすると葉っぱが赤くなります。
山で見る紅葉の主役になります。


ハンゴンソウ

葉っぱが掌状をしています。
反魂草と書き、亡くなった人が手招きしている
姿に似ているそうです。
西日本にハンカイソウという花があります。
花は似ていますが、葉っぱが違います。
ガスの中で風に揺れていました。


タテヤマアザミ

1本の茎が枝分かれし、たくさんの花をつけます。
花は下向きか横向きで上を向いてくれません。
立山に多いので、このような名前がつきました。



種池山荘

種池山荘が見えてきました。
コバイケイソウがすっかり茶色く枯れています。
立山の室堂あたりでもクサモミジが始まっている
ことだと思います。
イワイチョウの葉っぱが黄色い絨毯を敷き詰めたように
なります。


ヤマハハコ

まだきれいな姿でした。
花びらのように見えるのは総ホウ片です。
花は黄色から茶色に変化していきます。
このまま全体が枯れてドライフラワーのように
なります。
かなり遅くまで咲いている花です。


種池山荘の入り口

山荘の入口です。
登山口を出発してから4時間25分でした。
この鐘は着いた時や出発する時に鳴らします。
コースによってはこの小屋は素通りすることが
多い小屋です。
この時期は登山者の数も少なくなっていました。


夜明け

かなり遅くまで雲っていたのですが、午後10時くらいには
ガスもとれて満天の星空が眺められました。
北には北斗七星やカシオペア、天の川を南にたどるとサソリ座の
全体像が見えました。

翌朝の日の出前です。
正面に富士山、左に八ヶ岳、右の山々は南アルプスです。
山が幾重にも重なり、墨絵のようでした。


蓮華と針ノ木

左のどっしりした山が蓮華岳、右の針ノ木岳は雲に隠れています。
2つの山の間から水晶岳が顔を出していました。
山が少しずつ赤くなってきます。
小屋泊まりの楽しみです。


鹿島槍

小屋の裏手には鹿島槍がその勇姿をみせてくれました。
左が南峰、右が北峰です。
2つの間を吊り尾根と呼んでいます。
南峰には少し雲がかかっていました。


南アルプス

再び、小屋の前に戻り南アルプスをズーミングして
みました。
左から鳳凰三山、その右のピラミッドが甲斐駒、少し離れて
尖っている山が北岳、その右が仙丈岳のようです。
どの山も登った山です。


富士山

正面の富士山をズーミングしてみました。
今年もたくさんの人が登ったことだと思います。
富士山はどこから眺めてもよい姿です。
もう小屋も閉まっていることと思います。


富士山とレンズ雲

しばらくすると空の色が変わってきました。
この小屋からは山に隠れて日の出は見られません。
左から八ヶ岳、富士山、南アルプスの順番です。
空にレンズ雲が浮かんでいます。
これから小屋を出発します。