ももきよ日記

記憶の彼方へ消え去る前の雑記帳でございまする。。

再び、たそがれ清兵衛

2015-02-12 17:28:25 | 映画・ドラマ

(2月12日、Seacliff area)
(薄いピンクの木瓜の花)

山田洋次監督の「たそがれ清兵衛」。
印象深いシーンが2つー。
この映画を見たのは2002年か2003年だが、今日までずっと頭のどこかに残っている。

物語の「起承転結」で言えば、「起」の部分。
夜、清兵衛が内職の虫籠作りに精を出している。
傍らに娘がいる。論語を諳んじながら、縫い物をしている。

茅野: おどっさん、縫い物は上手になれば、着物を作って銭が稼げる、、
でも、女が学問をして何の役に立つだべ、、

清兵衛: 、、、学問は縫い物みてぃに銭にはならねえ、、けんど、自分の頭でものを考えることができるようになる、、
考える力ができる、、それは男でも女でも大切なことだ、、

茅野(長女)と以登(次女)役の子役の自然な演技、ほのかな行灯の明かり、囲炉裏端、そして、このセリフー。
ぞっこん惚れました。。

もう一つ、物語の「結」の部分。
余吾善右衛門との対決。
これは、見応えたっぷりでした。
余吾役の田中 ?が凄い演技。
前衛舞踊家らしいが、並の役者は遠く及ばぬ演技力。
たまげた。。
あそこのシーンは、山田監督がたっぷり演出したのだろうか。。
それとも、、田中さんの独断場?

「起」の部分は、たまらく知的。
「結」の部分は、血の匂い。
どちらも人間の世界。
その対照が、映画のメリハリを作っており、流石、山田洋次。
時間をかけて丁寧に作っている。

(物語の「承」と「転」も、それなりに良かったが)
コメント
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