ももきよ日記

記憶の彼方へ消え去る前の雑記帳でございまする。。

万葉集「梅花の歌」序文

2020-01-29 16:56:00 | 茶道具




(1月29日、農園空き地)

新元号「令和」は、万葉集の「梅花の歌」序文から取られた言葉らしい。
(大伴旅人らが太宰府近辺にて開いた梅花の宴にて)

初春の令月にして、気淑(よ)く風和(やわ)らぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の
粉(こ)に被き、蘭は佩後(はいご)の香に薫る、、

*現代語訳: 初春の良き時、気はうららかにしてかぜは穏やかだ
梅は鏡台の前のおしろいのような色に花開き、蘭は腰につける
匂い袋のように香っている、、

(ウキペディアより)

...........
ところで、私は、梅の花より、梅の木、枝に、今、注目している。
梅の木で、茶杓を作ってみようかと、、ちょっと密かに企んでいる。
失敗しても、いっーぱい梅の木あるんですもの。。
(だいぶ前に、竹で作ったことはある)

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羽箒を作った

2019-04-23 17:05:34 | 茶道具


4月某日、炭手前で使う羽箒を作った。
2、3年前、OaklandのLake Merrittで拾い集めた大量の羽根の処分を
する前に、試しに羽箒を作ってみようか、、という動機でー。

風炉の季節、炉の季節で、羽箒の形は少し違ってくる。
風炉は右羽だ。(右部分が広い)

何とか苦心の1本ができたが、真っ直ぐにならない。

まあ、、羽箒作りにもトライした、、ということでー。

この羽根の元持ち主はこの方。
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落雁

2018-10-03 20:34:03 | 茶道具
落雁と言えば、お菓子の落雁と思っていた私。
が、最近、もう一つの「落雁」があるのを知った。


(私が一番好きな善光寺落雁)
(そういえば、この箱の中に、鳥の図柄が、、)(雁? でしょうか?)

それは、茶道具の水指の図柄。(某茶道具店サイトから転載)

(どちらも、「虫明焼の細水指」)

10月、お茶の世界では、「中置」点前の季節。
ちょっと細長い水指を使うのが決まりごとだが、この鳥(雁)が真っ逆さに落ちる
姿が「落雁」ということらしい。
(上の写真は、もう少し言うと、「月に落雁」の図柄)

ここで、ハタと考えてしまった。
私の好きなお菓子、落雁はどうして落雁と言うのでしょう⁈
名前の由来は?

答えは、ちゃんとありました。
諸説あるけれども、、という前置きで、「事典 和菓子の世界」(中山 圭子著)によると

(中略)、、むしろ、表面に散らした黒胡麻を、雁が列をなして降りていく様に見立てた
説の方が知られているのではないか。これは、献上された落雁を見て、後陽成天皇が
「白山の雪より高き菓子の名は四方の千里に落つる雁かな」と読んだという逸話による。
(省略)

ということでー。

兎にも角にも、二つの落雁があるということで。
勉強になりました。。
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桐文様

2018-10-02 16:58:07 | 茶道具

(古帛紗、「紹は華桐文」、北村徳齋帛紗店)
(*紹はの「は」は糸偏に巴)

茶道具で、桐文様は比較的良く使われる文様のようだ。
私の限られた経験でも、平棗や大棗がそうだ。
そして、ベストフレンドの一人から頂いた、上の写真の古帛紗も桐を
モチーフにしたもの。

以下、某茶道具店から転載。
(凡鳥桐実蒔絵)


(笹桐蒔絵)

そして、日本独特の「家紋」にもー。


ついでに、実際の植物「桐」。(「季節の花300」より転載)


わたしゃ、実際の桐の木や花、見たことないんですが。。
昔から、桐箪笥、桐の下駄、琴やその他楽器の胴部分に使われる
大事な木だそうです。
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摺り漆

2018-09-28 14:47:35 | 茶道具


中次は、茶器の一つ。
自宅に、義母から譲ってもらったものがあったので、つくづくと眺めたのだが。

いやー、木目が美しい。
材料は、「欅」(けやき)」。

この写真の中次は、「摺り漆」という技法で作られている。

摺り漆とは:

漆塗りの技法の一つ。木地に生漆(きうるし)を薄く何回も摺り込み仕上げる。
木目の美しさを引き出す。 (ウキペディアより)

お道具は美しくて結構。
が、中次を、帛紗で清める時、他の茶器よりしにくい。。


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室町菓子皿

2018-03-28 17:43:25 | 茶道具








どんなお菓子が合うかしら、、と想像力を刺激する漆器のお皿。
金箔部分を左横? 右横? それとも上? 下?
それによっても雰囲気が違って来る。。

ところで、どうして、「室町菓子皿」なんでしょう?
その由来は?

Googleでは、こんな画像が出てきました。

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白薩摩

2018-03-27 17:11:38 | 茶道具


薩摩焼 苗代川焼(白薩摩)

玉陶山(窯元)、荒木 幹二郎作

*白薩摩は、白い陶体の表面に貫入と呼ばれる細かな
ヒビが入っていることが特徴
コメント (2)
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中次(なかつぎ)

2018-03-27 17:02:42 | 茶道具


中次は、薄茶器の一種なんだけど。
そのことより、iPhoneのカメラ機能の良いこと!
最近は、この私でさえ、カメラではなく、ほとんど
iphoneで写真撮ってます。。

*中次とは、蓋と身の合わせ目が胴のほぼ中央にあることに由来
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几帳面箱

2017-09-29 20:30:02 | 茶道具
「箱は、几帳面か。ええもんが入っていそうやな」
真之介は、箱を見てつぶやいた。

几帳面箱は、四つの角を、それぞれ両側から削って、稜(りょう)を
尖らせた「几帳面」という細工を施した箱だ。
公家が使う几帳の柱にそんな細工をするところからついた名だと、
教わったことがある。

(山本兼一作「赤絵そうめん」第五章「うつろ花」より)

....................

この場面は、真之介たちが、彫三島の茶碗を箱から出そうとしたところ。

茶道は、道具が多い。その道具が入っている箱もたくさん。
そして、道具と共に、箱に重要な意味がある。
私などは、たとえば、つい最近まで「箱書」「共箱」「極(きわめ)」の違いが
わからなかった。

今回は、「几帳面箱」だ。「几帳面取」とも言うらしい。
箱の細工の仕方ですね。

では、写真で見ると、、







ちなみに、あの人、とても、几帳面な性格だねえ、、
という人の性格などを表す「几帳面」の語源だそうだ。。


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漢詩「勧酒」とサヨナラだけが人生だ

2017-09-27 21:02:52 | 茶道具
(文春文庫、山本兼一)

「赤絵そうめん」第五章「うつろ花」に、中国唐代の詩人 于武陵(うぶりょう)の
漢詩が引用されていた。

「勧酒」である。
(読んで字の如く、「酒を勧める」ということだ)
(親しい友人と酒を飲み交わしている、そんな場面だろう)

五言絶句なので、そんなに長くない。書いてみよう。

勧君金屈し 君に勧む金屈し
満酌不須辞 満酌 辞するを須(もち)いず
花発多風雨 花発(ひら)けば風雨多し
人生足別離 人生 別離足(た)る

*金屈しとは、取っ手のついた黄金の大型の杯のこと
*金屈しの「し」は漢字変換ができませんでした

酒飲みだったら、こういうのって、わかるよね。
いや、酒飲みでなくてもわかるよね。
人生に別れはつきもの、さあ、この時、今を楽しもう、飲もうぜ、、という感じ⁉︎

興味深いのは、昭和初期の文豪、井伏鱒二の妙訳・名訳があるんですよ。
これを読むと、ぐっと、この漢詩が近くなる。。

井伏鱒二の訳:

この杯を受けてくれ
どうぞ、並々とつがせてくれ
花に嵐のたとえもあるぞ
さよならだけが人生だ

*参考サイト: 「井伏鱒二と荻窪風土記と阿佐ヶ谷文士」より
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自在置物

2017-09-26 17:56:55 | 茶道具
先日紹介した「利休の茶杓」(文春文庫、山本兼一)の第4章は、
「自在の龍」というお話。

自在置物というのは、どこかで聞いたことがあるような、、
見たことがあるような、、でも、非常に曖昧な記憶しかなかったが、
今回、これを読んで、確認・勉強になりました。







以下、ウィキペディアから転載

「自在置物」とは、日本の金属工芸の一分野
鉄や銅、銀、赤銅(金と銅の合金)などの金属板を素材として、龍、蛇、鳥、
伊勢海老、海老、蟹、蝶といった動物の模型を写実的に作るのみならず、
それらの体節・関節の部分を本物通りに動かすことも追求し、そのための
複雑な仕組みを内部に施すのが大きな特徴

江戸時代の中頃、戦乱が絶えて社会の気風が太平になると、武具類の需要が
減少した。これを受け、甲冑師の一部には技術伝承と収入源を兼ねて、本業で
ある甲冑の他に、鍔・轡などの武具・馬具や火箸・花瓶・箱といった様々な
民具を鉄で製造・販売するようになった

自在置物もこうした流れの中で、甲冑師、とりわけ、明珍派の職人らによって
生み出された工芸品である

................

山本兼一さんの小説の中では、明珍宗察作の龍の自在置物が出てくる。
で、調べると、あるんですよ!
東京国立博物館に‼︎ これです‼︎


(1713年、明珍宗察作)
(確認されている中で最古の自在置物)

................

つれつれと思い起こすに、2年前、東京日本橋の三井記念美術館で、
自在置物を見たんじゃなかったかなあ、、
あぁーしっかり見ておけば良かったぁ、、(後悔先に立たず、、である)
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堆黄(黄色い漆)

2017-09-25 16:01:08 | 茶道具
「利休の茶杓」という本を読んだ。
(文春文庫、山本兼一)

6編の短編集だが、その最初が「よろこび百万両」という話だ。
その中に、七寸の丸い平たい堆黄菓子器が出てきた。

堆朱や堆黒はよく聞くし、実際、その香合や棗を見たことがある。
が、堆黄- 黄色い漆を重ね塗りしたものは見たことがない。
ちょっと、興味が出て、Googleで調べてみた。


(堆黄蟷螂香合、中国明時代15世紀)(栃木県立美術館)


(龍堆黄盆、明時代)((東京国立博物館)

記事を読むと、やはり、黄色い漆というのは珍しいらしい。
私が見たことがない、、というのも無理はないわけだ。

いや、勉強になりました。
山本兼一さん、3年前に急死されて惜しいことです。私より一つ年下。
茶道や道具類に造詣が深かっただけに惜しまれます。
(尚、氏の直木賞受賞の「利休にたずねよ」も、以前読みました、どちらかというと
この「とびきり屋見立て帖」シリーズの方が、わたしゃ好きですな)
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イチイの木

2017-09-03 20:57:20 | 茶道具


始まりは、茶道関係の某プログだった。
一位(イチイ)の木で作った香合が紹介されていた。
それが、上の写真で、7月20日頃。

そして、7月下旬から8月初めにかけて、上橋菜穂子さんの「鹿の王」を
読んでいたら、その4巻目の最後の方で、登場人物の一人サエが、
「、、イチイの弓を捨てます、二度と郷には戻りません」という場面があった。
サエは、弓の名手である。

次は、先日読んだ「峠うどん物語」(下巻)の第8章わびすけの中で、木札が
出てきた。「御予約席」と書かれた(うどん屋で使う)、その木札である。
わびすけさんが言うのである。「イチイの木の無垢板だ、表札にも使える板だ」

イチイの木が3つ重なった。。

で、調べると、、私がよく利用するWebsite「季節の花300」にも、バッチリ載っていた。
更に、ウィキペディアでチェックすると、以下のようなことが書いてあった。

*材は良質で、建築材、鉛筆、工芸品、机の天板、天井板等に使われる
*年輪の幅が狭く緻密で、狂いが生じにくいので加工しやすい、光沢があって
美しいという特徴がある
*アイヌは、イチイを狩猟用の弓を作る材料として使用した
*昔、貴族の持つ「笏(しゃく)」を飛騨の位山(くらいやま)にあるこの木で作り、
朝廷から官位の「一位」を賜ったことから「一位」の名前になった
*上記から「笏の木(しゃくのき)」の別名がある
*「あららぎ」の別名もある



*貴族さんが持つ、あの板、「笏(しゃく」というのねえ、、知らんかった、、
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古瀬戸肩衝茶入

2016-04-07 22:05:19 | 茶道具

(古瀬戸肩衝茶入 銘 平野 室町時代)
(2016年 畠山記念館カレンダーより)

2016年4月のカレンダーの写真は上だった。
茶入は、たくさんの種類があるが、中でも「肩衝」は一番多いのではないだろうか。
偶然にも、先週招かれた茶事では、御亭主手作りの茶入、「撫肩」茶入を
見せてもらった。手にとって触ることもできた。

さて、畠山記念館学芸員の方が書いた簡潔で芸術的切り口の解説を載せておこう。(転載)

平野道是が所持したことから「平野」の銘を持つ。俗に天下の大瀬戸と称される
背の高い紡錘形をした端正な茶入で、甑(こしき)は低く、捻り返しが浅い。
くっきりと形成された肩には僅かに面取りが施されている。やや張り出した胴の中程に
沈線が一本巡り、裾は緩やかに締まっている。総体柿釉に覆われるが、半面に金気の
強い黒釉が掛かることで見事な置型を成している。
松平不昧の遺愛品で金襴の仕覆が古くより添えられていたが、益田鈍翁がモールを、
畠山即翁が弥三右衛門間道(やざえもんかんどう)の仕覆を添えている。



さて、私が所持する肩衝茶入。解説を書こうにもなかなか文面が思い浮かばない。
到底、学芸員にはなれない。。









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花筏

2016-03-20 20:02:54 | 茶道具

(水指 高台寺花筏蒔絵 真手桶、七代宗哲造)
(「茶道具に学ぶ」淡交社より)

花筏・・・漠然とは思っていたが、先日、淡交テキスト「茶道具を学ぶ」3月号を
眺めていたら、まさに、知りたいことが書いてあった。

備忘録として書いておくと、、(以下、抜粋)

室町時代の小歌集「閑吟集」に「花筏」という言葉があります。
その歌謡の中に、「吉野川の花筏 浮かれて こがれ候よの 浮かれて こがれ候」
とあり、流れる花びらを筏と見立てるところに、和歌的な技法を感じられ、
俳諧では「花の散りかかりたる筏なり」と、いずれも光景の優雅さを表現される
言葉である。
そのような情景から「花筏」という綺麗な言葉が生まれた、、
(茶道家 目方宗弘)

ということで、上の水指を、じっくり眺めると、、

筏、桜の花びら(だと思う)、流水の図柄なんだなあ、と感じ入った。

3月、4月頃にぴったりの銘ですね。。
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