彦四郎の中国生活

中国滞在記

京洛の紅葉❶—金戒光明寺・真如堂、哲学の道、安楽寺・法然院—孫の寛太との散歩道で‥

2021-11-28 07:01:44 | 滞在記

 日本に滞在して、あと1ケ月余りで2年近くになる。今年の春は京都市内とその周辺の"青もみじ"の名所といわれるところをたくさん見に行った。青もみじが美しいところは、また、晩秋の紅葉が美しくもなるところ。11月の20日ころから晩秋の紅葉が美しくなり、京都にはたくさんの観光客が訪れている。コロナ禍も、全国の感染者数が激減し、京都でも新規感染者ゼロという日も珍しくなくなってもきた今年の晩秋。

 明日29日に1歳の誕生日を迎える孫の寛太(かんた)の守(もり)に、この夏ころからほぼ週に2度あまり行っている。ベビーカーに乗せて散歩に2時間ほど周辺を散歩するのが定番ともなっている。いくつかの散歩コースがあって、最も多いのが吉田山山麓にある金戒光明寺(黒谷さん)と真如堂。あとは、京都大学キャンパスや哲学の道などのコース。

 よく孫をベビーカーに乗せて散歩するところの紅葉も、このところ美しくなっている。金戒光明寺の山門前の紅葉や塔頭寺院の紅葉も今が盛り。

 真如堂の境内全域の紅葉はみごとな美しさ。春の青もみじと山茱萸(さんしゅゆ)、6月の沙羅双樹(夏椿)や菩提樹や紫陽花、そして秋の紅葉と、まあ、この寺は四季を通じて美しい庶民的な寺だ。いつも寛太をベビーカーから降ろし、本堂の階段や広い縁側で遊ばせてきた。

 孫たちの世話に行った11月19日の夕方。午後5時半頃に暗くなった頃、娘の家の近くの番場公園のベンチに腰を下ろし、タバコを一服しながら大文字山の方を見やると三日月の月が見えた。「おかしいな、この頃は満月のはずなんだが‥‥」と思い、「あっ!今日は月食が見られる日なんだ!」と気が付く。しばらく見ていると月はさらに欠けてゆき、日本刀のような三日月がわずかに欠けてきた。

 京都市バスや京阪電車を乗り継いで、自宅に戻った午後7時過ぎ、2階の窓から月食を見ると、月は再び半月となっていて、午後8時ころには満月となっていった。

 翌日20日付の京都新聞には、「午後5時すぎに、東山連峰の夜空から姿を見せ始めた月は、左側半分が欠け赤みがかかった月。午後6時ころには右下部がわずかに残る月に。月の97.8%が欠ける今回の月食。これほど大きく欠けるのは140年ぶりとのこと」と書かれていた。原始・古代・中世・近世の人々は、この月食のさまをどのような思いで見つめていたのだろう。天地異変の前触れと恐れていたのかも知れない。

 11月26日、孫の寛太との散歩で哲学の道エリアに行く。白い山茶花(さざんか)の大きな木がたくさんあるところは雪が積もっているように思えてしまうが、この山茶花の白の上には赤い紅葉。若王子神社付近の紅葉は、哲学の道では紅葉が最も美しいところ。

 ここから金戒光明寺や真如堂のある吉田山を見る。愛宕山の山容もはるか向こうに臨める。

 哲学の道から大文字山や如意が岳山麓にベビーカーを押しながら登って行く。鹿ケ谷の中腹にミッション系のノートルダム女子中学校・高等学校の校舎が見えてきた。ちょうど生徒たちの下校時刻の4時すぎとなっていた。ここの正門前にある守衛室の警備員さんは、女性だった。さすが、女子高だ。

 このノートルダムからほど近いところにある安楽寺の小さな茅葺(かやぶき)屋根の山門の紅葉はみごとの一言につきる。おそらく、哲学の道界隈の紅葉では最も風情がある美しさ。

 そのとなりにあるのが法然院。ここの紅葉も風情のある美しさ。急な坂道をベビーカーを押して、境内に入る。

 ここの山門も小さな茅葺の屋根。日本的な、実に日本的な、建物と紅葉の光景だ。

 

 

 

 


コメントを投稿