彦四郎の中国生活

中国滞在記

北京へ行く❺―中国雑技を見る―超絶、華麗・妖艶、アクロバットな芸術集団のワンダーランド②

2017-04-13 19:33:22 | 滞在記

 ⑤続いての演目は「女性たちの華麗で柔軟な演技」が始まった。美と柔軟さとバランス感覚の曲芸のコラボ。

 ポールのある部分を口に咥(くわ)えての超柔軟な人形姫のような演技。この女性たちの演技が終わって、ピエロが登場し笑いを誘う。⑥時計の歯車のような巨大な装置。男性二人がこの回転する歯車の上や中で動き回る。黒い頭巾で顔を覆い、目が見えない状態で、回転する車輪の上を歩いた時は、見ている方がハラハラする。

 ⑦次は超バランスとりの男性が登場。長く張られた太い針金の上にて逆立ちをしたり歩いたり。ゆらゆら揺れながらも抜群のバランス感覚。ちょっと人間離れしている。小さな車輪の上に逆立ちをして針金の上を進む。⑧そして、女性たちの自転車での演技も、けっこうすごい。10人以上が千手観音のように手をかざし、1台の自転車に乗って進む。そうとうな練習をしているのだろう。

 ⑨最後の演目は、オートバイ。1台がまず球形のドームに入って中で疾走する。2台目が入り疾走する。2台が全速で疾走する。ちよっとでもお互いのスピードが違ってくると激突。これが、3台、4台と加わり疾走する。もうこれで充分な演技なのだが、さらに1台1台と増えていき、8台が疾走し始めた。そして、1台1台とオートバイがドームから出てきた。

 ⑩最後に、出演者全員によるフィナーレで、雑技が終了した。約1時間の初めて見た中国の雑技演舞だった。よかった。八時すぎに、劇場を後にして 地下鉄を乗り継いでホテルに向かった。

◆中国の雑技の歴史は古い。中国においては、曲芸や奇術など、様々な芸能を雑技という。現代の中国雑技は、世界的な公演芸術といえよう。サーカス的な要素もかなり入っている。現在、中国には100あまりの雑技団があるといわれている。北京・上海・広州・武漢・重慶・瀋陽・西安などの都市に行けば、雑技団の公演を常時見ることができるようだ。

 この雑技団の中でも国家雑技団となっているのが中国最高峰の「中国雑技団」。1953年に国家プロジェクとして創立され60年以上の歴史をもつ。世界各国(115か国)での公演活動を行っている。日本には、最近では2007年と2010年に来日し、47の都市で公演を行っている。この公演では、よく知られている「変面」の名手による雑技も演じられた。これがすごいらしい。一度見てみたいものだ。ロシアのバレー団やサーカス団とともに、世界的な芸能団の「中国雑技団」。      [※ロシアに何度か行った際、サンクトペテルブルク(旧・レニングラード)のマリンスキー劇場で「マリンスキーバレー団(旧・レニングラードバレー団)」の演技を見たことがあった。演目は「くるみ割り人形」だった。プリマの小さな女の子役を演じていたのは、なんと日本人の吉田という名字の女性だった。]

 どの雑技団の団員も、6才〜7才の頃に 親元を離れ訓練所にて 練習・訓練と学業を両立させながらの厳しい集団生活を経て団員となる人が多いようだ。

 午後9時過ぎにホテルに戻ると、ロビーで演奏をしていた。しばらく演奏を聞いて部屋に戻った。よく歩いた一日だった。ビールを飲み、眠りにつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


北京へ行く❹―中国雑技を見る―超絶、華麗・妖艶、アクロバットな芸術集団のワンダーランド①

2017-04-13 07:07:16 | 滞在記

 4月3日(月)、ホテルから「頤和園」に行く前に、「夜はどうしょうかな--」と考えながら北京の観光案内本を見ていたら、「北京雑技団」鑑賞が目に入った。ダメもとで電話をしてみたら午後7時開演のチケットが予約できた。電話で、劇場の人が「劇場前の劇場紹介看板の前に6時半に来てください。日本語ができる人が あなたのチケットを持ってきますから、その時にチケットと交換にお金を渡してください」とのことだった。

 頤和園の見学を5時ごろにに終えて地下鉄を乗り継ぎ、劇場に向かう。劇場名は「朝陽劇場」。北京には、雑技団の劇場が4〜5つくらいあるようだが、この劇場の雑技団が一番人気があり有名らしい。6時頃に劇場近くの地下鉄駅に着く。劇場はすぐだった。昼ご飯をたべていなかったのでお腹が空いてきていた。近くの露店屋台で昼食兼夕食を食べる。劇場の前には、7時からの公演を見るために人が集まり始めていた。劇場紹介看板を見ていると、2012年には「村山富市元首相(現・日中友好協会名誉顧問)」も来ていたようだ。世界各国の国賓が北京に来た際に、この劇場で鑑賞した人も多い。

 6時半になると「てらさかさんですか。」と若い女性から日本語で呼びかけられた。チケットとお金(380元―約6500円)を交換した。この女性は、すぐに劇場から去って行った。どうやら、劇場のスタッフではなく、「日本人にチケットを渡しお金を受け取る」場合専門に劇場から依頼された人のようだ。欧米からの客が続々と集まって来た。中国の地方から来たおじさん・おばさんの団体客に欧米からの若い団体客が劇場前の階段に並行に並びながら なにか さかんに英語やかたことの中国語で話しかけていた。戸惑い気味の、おじさん・おばさんたち。

 客のほとんどが欧米系の人たちだった。劇場内部は1階席と2階席があり、席によって値段が違っていた。(180元〜880元まで)  午後7時、1時間あまりの雑技団公演(10の演目場面)が始まった。まずは、①オープニングの演目「中国的な色彩の服装の女性たちによる演舞。幻想的な背景画面で舞う姿が観客を魅了する。舞いながらの、雑技団定番の皿回しも。

 華麗で幻想的な雰囲気の舞と皿回しや太鼓廻しの雑技がうまく調和した演目だった。②続いての演目は、男性たちによるアクロバットな雑技体操演技。ちょっと人間離れしている技を披露していた。

 ③3つ目の演目は、男女2人による空中のロープによる演技。口だけで 又は 首だけで 空中ロープで演技したりと2人の演技にハラハラさせられる。

 ④4つ目は、だんだんと椅子の数を増やしていき、その上で 逆立ちなどをする かなり怖い演技。絶妙のバランス感覚を持っている人の演舞に驚く。

  ここまでの演目を見て「今までの雑技団というものに対して思っていた (ちよこちょこした雑技を次々と披露するという)イメージ」とかなり違うと感じていた。スケールが大きいのだ。これは、超絶、華麗・妖艶な舞やアクロバットな芸術集団によるワンダーランドだと思った。サーカス的な要素もかなり入っていた。(※次回に続く)

◆前回の「頤和園」のブログで、1960年とあったのは1860年の間違いです。訂正いたします。