彦四郎の中国生活

中国滞在記

日本の桜を見ることができた❷—「哲学の道」、そして「祇園白川」

2017-04-20 05:38:39 | 滞在記

 欧米のスペインから来ている4人家族の観光客。イザベラと呼ばれる女の子とやんちゃな兄。2人の背後に紫色の小さな花。「これも桜です」と小さな立札で書かれていた。ビールを飲みながら休憩している欧米系の人たちの姿も。桜の花びらが降り積もった上に、小さな白い可憐な花が咲く。

 哲学の道を流れる疎水。白鷲がやってきた。桜と山吹の競演。ピンクの石楠花(しゃくなげ)やミツマタのほのかに黄色い花。東山山系を背後にした屋敷の前に、山ツツジが咲いている。

 ここ哲学の道は、東山三十六峰の「如意ケ嶽」や「大文字山」と「吉田山」に囲まれた場所にある。学生時代の下宿(2階)の窓からは吉田山が正面に見えたが、なにか山間の地方都市にいるような感覚を受ける 落ち着いた地区である。私にとっての心の故郷の一つ。学生時代からあった、和洋折衷の素敵な家が今もあった。小さな「大豊神社」(ネズミの狛犬がある)の参道に馬酔木(あせび)の花が咲く。琵琶のような楽器で演奏している人、疎水のオシドリや鯉。このあたりは、6月〜7月になると蛍が見られる。

 疎水べりの竹とシャガ。哲学の道を後にして、天王町バス停に向かう。途中に「泉屋博古館」という博物館がある。中国の青銅器を一堂に集めた日本で最大の青銅器博物館(住友コレクション)。特別企画展として「楽しい隠遁―山水に遊ぶ―雪舟・竹田・そして鉄斎」が開催されているようだ。日本人による水墨画や山水画の世界。ここは学生時代に時々行き、半日あまりのんびりと過ごしたことも よくある博物館。来館者がとても少ない館なので、広い博物館のロビーのソファーなどで昼寝などもすることができる。館の入り口にもシャガが咲く。

 天王寺バス停から京阪神宮丸太町駅に向かう。京阪電車の駅には「平安神宮」を描いた大きなイラスト画。中国の王宮の建築とは完全に違っている日本の王宮建築の様子を感じる。日本は「簡素さ・シンプルさと木の文化」だな。そして、華麗な色彩が控え目な色で落ち着きがある。「京都パープルサンガFC(現在Jリーグ2部)」のポスターがあった。今期に新しく加入した「田中マルクス闘莉王」選手、35才。この日の夕方に、昨年秋に結婚した息子夫妻が 家に来た。一緒に夕食を食べる。

 翌日の4月17日(月)の昼ごろから雨風が強くなり「春の嵐」が近畿地方を通過していった。雨風は18日(火)の明け方まで続いた。この春の嵐で、ソメイヨシノなどの桜の花は散らされた。18日(火)の夜、哲学の道にほど近い娘が住む家に行く。久しぶりに見る孫娘の「栞(しおり)」(生後半年)。「ハイハイ」をし始めていた。夕食を一緒に食べた後、浄土寺バス停から「祇園白川」の石畳の道に向かう。大きな柳が美しい。まだ少し残っている桜の花がライトアップされていて、日本情緒を感じる。欧米やアジアからの観光客で 夜 ここを散策している人もまだ多い。夜、10時すぎに自宅に戻る。

 

 


今年も日本の桜を見ることができた❶—「背割堤」「哲学の道」、そして「祇園白川」

2017-04-20 03:28:24 | 滞在記

 2013年9月に中国に赴任して以来、2年間は日本の桜を見ることができなかった。昨年の4月9日に娘の結婚式があったので一時帰国した際、久しぶりに日本の桜をみることができた。今年の一時帰国は、4月15日(土)だったので 京都地方の桜を見ることはできないだろうと思っていたが、例年より1週間ほど開花時期が遅くなったようで、ぎりぎり まだ咲いている桜を見ることができた。帰国翌日の16日(日)午後に、まだ咲き残っている桜を見に出かけた。

 住んでいる京都府八幡市の「石清水八幡宮」下宮付近の桜を見る。満開の時期から1週間ほどが経ち、かなり花が散ってはいるが まだ美しい。下宮付近の「不動堂」に至る小道には、山吹や白い石楠花(シャクナゲ)の花が咲いていた。

 八幡市駅前の枝垂れ桜が満開だった。ここから歩いて10分ほどのところにある「木津川・桂川・宇治川」の三川が合流して淀川となる「背割堤(せわりてい)」の桜並木を見に行く。堤防には薄いピンクの桜並木が続いていた。その長さは1.3kmにおよぶ。

 天気も良いこの日、今年最後の桜の咲く並木を見ようとたくさんの人が訪れていた。新しくできた展望台に上り並木を俯瞰した。石清水八幡宮のある「男山」には、山桜が咲いているのが遠望できた。

 京阪電車に乗り終点の出町柳駅で下車、「哲学の道」に向かう。ここは学生時代に3年間あまり暮らした下宿(銀閣寺山門横)が近い。中国語圏や欧米から来た女性観光客が和装をしている姿が多く見られる京都の街。桜はかなり散ってはいたが、4月中旬ころに満開を迎える桜の種類もけっこうある。白い花を咲かせる桜の種類は、5月中旬には わりと大きなサクランボの実をつける。学生時代には、このサクランボをよく食べた。野点(のだて)をして茶をふるまう喫茶店があった。ここも学生時代に ふらふらと よく来た店だった。

 この疎水沿いの哲学の道は、四季を通じて花々が咲いている。この時期、青いもみじの葉、山吹、レンギョウ、雪柳。レンタル自転車に乗った欧米系の女性の姿。