天然居士の独り言

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江戸城再建・・・

2023年11月13日 18時47分34秒 | 日記
 菅義偉前首相が、12日にフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演し、
 江戸時代の「明暦の大火」で焼失したまま、
 再建されていない江戸城の天守閣について、
 インバウンド拡大をにらんだ東京観光の目玉として
 「一つの大きな方向性と世論をつくらないといけない」という見解を
 語ったとの事です。
 何かとんでもない亡霊のような話が出て来たなぁと言うのが
 正直な感じです。

 明暦の大火は、
 1657年3月2日から4日(明暦3年1月18日から20日)までに起こった
 江戸の大半を焼いた大火災です。
 振袖火事とも呼ばれていますし、
 江戸の街の整備を目的とした幕府自らの放火であるとの説まであります。
 明暦の大火の後処理に当たったのが、
 徳川家光の異母弟である保科正之です。
 家光の死後、遺命により甥の4代将軍・家綱の輔佐役(大政参与)として、
 幕閣の重きをなしていました。
 大火後、焼け出された庶民を救済するとともに、
 大規模火災対策として主要道の道幅を拡幅したり、
 火除け空き地として上野に広小路を設置したりしました。
 焼け落ちた江戸城天守の再建に際し、
 天守台は御影石により加賀藩主の前田綱紀によって高さを6間に縮小して
 速やかに再築され、今も皇居東御苑に残っていますが、
 天守構造物については、正之は「城の守りには必要ではない」として、
 無駄な出費は避けるべきと主張し、
 再建されぬままに明治維新まで続きました。

 菅前総理大臣の意図がどの辺にあるのか分かりませんが、
 目的の1つとしたインバウンド対策は、
 東京の外国人観光客の多さを考えると、ピント外れのように感じました。
 江戸城再建について調べてみたら、
 結構推進しようとしている人がいるようです。
 文化庁や宮内庁など色々なハードルがありそうですから、
 すぐに進むとは思えませんが、
 そんな再建に税金を注ぎ込むならば、
 別に使うべき事が沢山あるような気がします。
 少なくても、再建を主張する人よりは、
 保科正之の方が庶民の事を考えていたような気がします。

 城の再建と言うと、まだ結論が出ていないようですが、
 名古屋城の再建があります。
 その再建計画、特にエレベーター設置問題がどうなっているのか、
 よく分かりません。
 最近、作家の百田尚樹氏が創設した保守党の政策を見ると
 唐突に「名古屋城天守閣の木造復元完遂」が入っています。
 多分、河村たかし名古屋市長を引き入れるためなのでしょうが。

 僕は日本の城が好きなので、現存天守閣も再建天守閣も行きますが、
 だからと言って、改めて作った方が良いとも思っていません。
 先日の宇津宮城址公園の堀の水の問題ではありませんが、
 大きな建築物の維持管理は簡単な問題ではありません。
 その辺を含めて検討しないと、新たな問題を残すような気がしています。

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